宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、水循環変動観測衛星「しずく(GCOM-W)」の開発責任者が「水循環変動観測衛星による高精度マイクロ波観測技術の開発」の功績により、2014年度科学技術分野の文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞したと発表した。
水循環変動観測衛星「しずく」は、2012年5月18日に種子島宇宙センターからH-IIAロケットにより打上げられた。「しずく」に搭載している高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)のセンサは、地表や海面、大気などから自然に放射されるマイクロ波を高精度に計測し、海氷、海面水温、土壌水分など、水に関わる物理量を観測する。
これまで、AMSR2により、2012年8月に、北極海の海氷面積が観測史上最小になったことを世界に先駆けて捉えるなど、地球環境変動の把握に貢献してきた。
また、気象予報の精度向上や海面水温の提供による漁業操業の効率化にも寄与している。
同賞は科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者に贈られる。