帝人は、同社が製造・販売するパラ系アラミド繊維「テクノーラ」が、8月7日~10日に静岡県富士宮市で開催される「宇宙エレベーターチャレンジ」で、宇宙エレベーターの昇降を模した競技に用いられるベルトとロープに採用されたと発表した。
「宇宙エレベーターチャレンジ」は、宇宙エレベーター協会が2009年から開催している技術競技会で、今年が5回目。参加者が制作したクライマー(バッテリーを搭載しモーターで駆動する自動昇降ロボット)が、高度1200mに打ち上げられた気球と地上とを結ぶベルトとロープを昇降し、その距離や速度などを競うもの。
帝人のテクノーラは、軽量ながら高い強度を持ち、クライマーが昇降する際に生じる熱、摩擦、荷重に耐え得る耐熱性、耐摩擦性、寸法安定性を備えている。2011年からこの競技用のベルトに採用されており、今年は競技用ロープにもテクノーラが使用されることになった。
2011年11月に打ち上げられた米航空宇宙局(NASA)の無人火星探査機「キュリオシティ」と、その着陸時に使用する超音速パラシュートとをつなぐサスペンション・コード(吊り下げ用のコード)の素材としても採用された実績を持つ。