働くなんて「余暇活動」でいい ボーナスは同じ
スタートトゥデイ社長の前沢友作氏が語る(下)
スタートトゥデイ社長の前沢友作氏
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こんなにモノが売れない時代に、洋服を売って会社を成長させているなんてすごいですね、と言われます。僕自身は、「売り上げを伸ばそう」とか「利益をあげよう」とか、思ったことはありません。それよりも、楽しみながら働ける会社をつくりたい。
多くの人は「稼ぐため」に会社に入り、働くと思っているでしょう。僕は、その考え方自体が、根本的に間違っていると思うんです。
働くなんて、一種の"余暇活動"でいい。人生を楽しむため、好きなことをするために会社に入るのが本来のあり方。極端なことを言えば、嫌いなことは、一切、やらなくてもいいとさえ思います。
どうせ買うなら、誰だって、楽しそうな人から買いたいでしょう。はやっている店ほど、働いている人も楽しそうだと思いませんか?
これは、路面店でもインターネットのサイトでも、同じことだと思います。
A4の紙1枚が100ページのカタログへ
会社を設立したのは1998年のこと。最初の頃は、僕が気に入った洋楽のCDやレコードを海外から買い付け、販売していました。それ以前は、自宅の6畳一間を倉庫にして、買い付けも商品の発送も自分ひとりでやっていましたが、会社設立と同時に東京都江戸川区に小さな事務所を借り、友だちの何人かに仕事を手伝ってもらうようになりました。
バンド活動と並行してやっていた当時は、ファンがお客さんだったんです。それが口コミで広がって、そのうちに、見ず知らずの地方の人からも「欲しい」と連絡が入るようになりました。