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伊藤直也さんをゲストに迎えて、Flappy Bird、iOSゲーム、リモートワークなどについて話しました。
- Rebuild #29 でアプリのレビューをして欲しいと話したらたくさんレビューが来た
- 'Flappy Bird' creator breaks silence, says he pulled hit game because it was 'addictive'
- The Flappy Bird Fiasco
- dongatory: I can call 'Flappy Bird' is a success of mine. But it also ruins my simple life.
- Threes!
- Creators Of "Super Hexagon" and "Canabalt" Build Fantastic Tributes To Flappy Bird
- Flappy Jam - itch.io
- PS Vita TV mini review - Tatsuhiko Miyagawa's blog
- Nintendo: It's Dangerous To Go Alone! Take This.
- 強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」
- Manage multiple users on Chrome
- Chrome Web Store - StayFocusd
- naoya_ito: 僕がしたいのは情報共有というよりは感情の共有なんだなということが自分で話しててわかってきた
- The Travis CI Blog: How We Manage Work in a Remote Team
- LGTM.in/g
- GitHub Team (How GitHub Works)
- miyagawa/hubot-standup
- 米国で導入が始まったテレプレゼンス・ロボット
0:00
miyagawa: きのうおととい、Twitterとかいろいろ見てたら、第1回を配信したのが去年の2/14だったらしいんで。
naoya: あー、そうなんだ。ちょうど一周年。
miyagawa: またnaoyaさんがね(笑)
naoya: 何回もでてますけどね(笑)
miyagawa: ほとんどレギュラーみたいな感じですけど。
0:21
miyagawa: 前回でてもらったときに、レビューおねがいしますっていうのを言ってて、その後どうでしたか。
naoya: なんか、レビューが、その当時6個とかしかついてなかったんですけど、いま51個になってて(笑)しかもみんな「Rebuild.fmから来ました」って書いてて。
miyagawa: みんなちゃんと書いてくれるんですね。
naoya: そうそう。あと★全部5個だったんで。100パーセント。
miyagawa: すごい。
naoya: ほんとに自分のアプリが★5個なのか、「★5個ください」って言ったからそうなのか、よくわからないんですけど(笑)でも非常にありがたい感じですね。で、やっぱり★5個いっぱいついてレビューが貯まると、ダウンロード数も上がるみたいで。まぁちょこちょこダウンロードされてて。
miyagawa: それに載るとHotアプリみたいなところに載るんですかね?
naoya: いやたぶんそれではなくて、単純に、検索したときに他のアプリと比較してこのアプリいっぱい★ついてる、っていうのでダウンロードしてくれるとかじゃないかなぁと思うんですけど。
miyagawa: やっぱりみんなそこを参考にするんですかね。
naoya: 多分そうだとおもいます。レビューしてもらうと★5個が全部ついて、あと結構アクティブユーザがかなりいて、Google Analytics の数字はあんまり信用ならないんだけど、ただ1人あたりの平均セッション時間が38分っていう、異常に長いアプリなんですよね。
miyagawa: それって1日単位ですか?
naoya: たぶん1日とかだと思う。他の人のやつをみたら、結構使われてるってアプリでも6分とかで、僕が他に作ってるWebアプリとかでも1分とかなんですよ。平均セッション時間って。だから38分って、相当つかわれてるアプリなんですよね。
miyagawa: それって例えば、その中からクリックしてWebViewで、先のアーティクルを読んでる時もカウントされるんですよね。
naoya: そうそう。たぶんそう。だからまあ、熟読してるとか、そういう時間も含めてなんですけど。それぐらい使われてるアプリを、去年実はマッシュアップアワードってやつに(笑)ためしに、送ってみたら完全にスルーで予選落ちしたっていう(笑)そういう話を昨日公表したんですよ。
miyagawa: まぁ優勝しても、それで「いいアプリ」として育つわけではないですからね。
naoya: まぁね(笑)そうなんですけど、なんかもうちょっと、予選ぐらい通過するかな〜、と思ったら完全スルーで、まったく知らないうちに決勝も終わってた(笑)まぁ粛々と作っていこうかなと思ってます。非常にありがたい話で。
miyagawa: そうですね。
naoya: 逆に50件とかレビューたまちゃったんで、アップデートできなくなっちゃった(笑)
miyagawa: まったく同じ話じゃないすか(笑)
naoya: 1個直さないといけないバグがあって。回線が不安定なところで立ち上げるとクラッシュしちゃうんですよ。そこはもう原因わかってて、コードもフィックスしてあるからリリースするだけなんですけど(笑)、このバグなおすためにレビュー50個ゼロにリセットするのやだな〜みたいな感じで(笑)
miyagawa: それはもう、今日とかに上げちゃって、そうしたらまた今日からつけてくれる人がいるから。早く上げたほうがいいですよ。
naoya: うん。また上げて、リリースされるまでに1週間とかかかるじゃないですか。だから今日「★5個ください」って言ってもたぶんみんなの温度感が下がってるから、上げた後にまたRebuild.fmに呼んでもらって、そこで「出したんで★5個つけてください!」ってやんなきゃいけないな(笑)
miyagawa: だんだんリテンションが。さすがに毎回毎回つけるのもね。
naoya: なかなか難しい。
4:19
miyagawa: iOSアプリといえば、
naoya: Flappy Bird。
miyagawa: Flappy Birdですよ。こないだの番組でも紹介しましたけど。naoyaさんは、やってますか?
naoya: ぼくはこれ、ちょうどやろうと思ったらもう削除されちゃってたんですよね。
miyagawa: (笑)盛り上がりについていけなかったんですね。
naoya: ついていけなかった、全然。
miyagawa: いま、このアプリインストール済みのiPhoneとかが、eBayで$1000くらいで売ってるらしい(笑)
naoya: すげー(笑)。そんなに?
miyagawa: その発想がよくわからないけど。これはそうですねぇ、こないだも話したんですが、本当すごいシンプルなゲームなんで、ハマる人が多いのはわかるんですけど。作者の人が、消した理由はいろいろあるんだけど、記事がいっぱいでて、特に作者にフォーカスがあたった記事が何件か出たんですよね。Kotaku とか The Verge もちょっと紹介してたんですけど、1人で作っててベトナムに住んでて、広告収入が推定で1日約5万ドル、月にすると1億円ぐらいになっちゃう。みたいな感じで、この人に対してスポットライトがあたっちゃって、個人のゲームデベロッパとしてはそういうのはあんまり望んでいないし。
やっぱりそうなってくると、消した理由には、本人は法律的な問題ではないっていうふうには言ってはいるんだけど、実際にはこれだけ注目されると、パテント・トロールっていうか特許に抵触するからって訴訟の手紙が届いたりとか、そういうのはたぶんあったと思うんですよね。
naoya: なるほど。
miyagawa: そういう注目を得たくなくて。自分のTwitterでも、「Flappy Birdはすごく気に入っているゲームで大好きだったんだけど、自分のシンプル・ライフを汚されてしまったので、大嫌いになった」っていう風に言っていて。個人のデベロッパーが、すごくいいゲームを作っても、嫉妬されてインターネットの釣り師とかフレームとかに巻き込まれるっていうのは、悲しい感じだなと思ったんですけどね。
naoya: いわゆる炎上騒ぎですね。日本で言うと。
miyagawa: そうそう。
naoya: けどこの人、また次なんかつくるよ、って言ってましたよね。
miyagawa: この人実は、いまApp Storeに、Flappy Birdを含めて3件アップロードしていて、ほかの2件はまだ消されてないんですけど。
naoya: Juggling なんだっけ
miyagawa: そう、Super Ball Juggling っていう。
naoya: それもすげー難しかった。
miyagawa: (笑)
naoya: あの、サッカーのボールをリフト?
miyagawa: リフティングですね。
naoya: リフティングをするだけのゲームなんですけど、はじめてすぐゲームオーバーになっちゃう。
miyagawa: そうそう。だから共通してるのが、どっちもゲームレベルっていう概念が、ないんですよね。最初っから同じレベルのものがずっと続いて、たぶん1回めはみんな0点で終わっちゃうんですよ(笑)
naoya: プレイヤーの腕があがることによって、長時間になっていく。
miyagawa: そう。ぼくもFlappy Birdやってたとき、初日は30分ぐらい、30分はいかないかな、15分ぐらい1点もとれなかったですからね。
naoya: うーん(笑)
miyagawa: でも慣れてきて、いまは130点とか。たぶんこのすごさはnaoyaさんには伝わってないと思うんですけど。
naoya: まったく伝わってない(笑)
miyagawa: Game Center で、いまのLeaderboard では1位になってて。ただ、作者が(アプリを)消しちゃったらLeaderboardがまともに動かなくなっちゃって。
naoya: あー、なんかあるんですね。アカウントが。
miyagawa: そうそう、たぶんAppleの方で消されたゲームに対してLeaderboardの更新が、おかしくなるとかいろいろ、仕様バグがあるのかな。
naoya: まあ、バグというか、iTunes Connect の向こう側にストレージがあって、それが一緒に消えちゃうとかじゃないですかね。
miyagawa: そうそう。まあ、その辺あんまり考慮してないというか。そういう感じはしますよね。
8:27
miyagawa: でも面白かったのは、もう1個のSuper Ball Juggling ともう1個Shuriken なんちゃら、っていうのがあって、そっちのほうがゲーム性は結構複雑なんですよ。なんか、落ちてくるのをタイミングよくたたくとか。Shurikenとかだと叩く場所も重要だったりするんだけど。もうFlappy Birdってどんどんいらない要素を削っていって、ただタイミングでタップするだけっていう感じなんで、なんかもうシンプルなほうが受ける、ていう部分もiOSのゲームとかだとあるのかなあ、と思ったんだけど。
naoya: というか宮川さん、そういうゲーム好きですよね(笑)
miyagawa: (笑)そうなんだよね。
naoya: そうだ、知らない人のために言うと、だいたい宮川さんと久しぶりに会うと、「これ面白いよ」っていってiPhoneのゲームを毎回紹介されて、前回が "Dots" っていうあの、パズドラみたいなゲームですかね。
miyagawa: そうね、パズドラに似てるけど、サークルの輪をつくっていって消すっていうゲーム。
naoya: そういうの、いっぱい紹介されるんですけど、僕は逆にコンシューマーのXboxとかPCのゲーマーだから、そんな、はじめるのになんの障壁もないゲームっていうのは逆に魅力を感じない(笑)
miyagawa: そこの違いはあるんですよね。
naoya: 来月出るのが、ダークソウルっていうゲームなんですけど、それの2が出て、いまから心待ちにしてて、それなんか操作がむちゃくちゃ難しいんですよ。キャラクターを自分の思い通りに動かせるようになるまでに、何日もかかるみたいなゲームですよね。レベルとかもコツコツ上げていって、クリアするまでに何百回も死ぬ、みたいな。そういうゲームなんですけど、そういうのが好きなんで。「はじめてすぐ遊べるよ」とか言われても、「いや、別にそんなの、、」みたいな(笑)
miyagawa: (笑)でもFlappy Birdは、いわゆるマゾゲーっていうジャンルには入ると思うんですよ。
naoya: たしかに。
miyagawa: ただ何日もやんなきゃいけない、っていうことはなくて、30分くらいやって「なんだこのクソゲーは!」って思ってるんだけど、だんだんできるようになってすごい気持ちよくなってくるっていうところが、ゲームバランスないっていったけど、逆に言うと最初から完全なゲームバランスになってるという気がする。
naoya: 昔のファミコンみたいな感じですよね。
miyagawa: そうそう。もう1個、USの有料アプリでは1位になってる、Threesっていうアプリがあるんですけど、これも同じ感じで、数字の1と2を足して、3にして、3と3を足して6にしてみたいな感じで、4x4のマスの中で動かして、どんどん高い点をとっていくっていうゲームがあって。これも、割とシンプルで面白いんですけど、これはFlappy Birdとは対局にあるようなゲームで、ゲーム性としてはミニゲームという点では一緒なんだけど、結構よくできてるんですよ。
Flappy Bird って本人も3日でつくったっていってて、こっちのゲーム(Threes)は何ヶ月もかけてつくったんだろうなぁ、っていうぐらいすごいディテールが細かいし、アニメーションもすごいしっかりしてるし。チームも、クレジットを見たら4人ぐらいのチームでつくってるって書いてあった。そういう対照的なゲームなんだけど、同じようにヒットする、っていうのが結構面白いなと。
11:22
naoya: しかもFlappy Birdは、削除されたと思ったらすごいオマージュ作品が、すごいたくさんあって。
miyagawa: Flappy Jam っていう、ハックコンテストみたいな、オンラインでみんなでつくる。オマージュというか、マンガでいうところのトリビュートみたいな感じ。アンソロジーっていうんだっけ?日本語だと。例えばアニメとかマンガの、違う作者の人が書くやつ。
naoya: あー、こち亀の人がNARUTO書く、みたいな。
miyagawa: そうそう。そういう感じの発想で、違う有名なiOSとかAndroidのミニゲームの作者が、Flappy Bird にインスパイアされたゲームをみんなでつくって、24時間でつくろうみたいなコンテストが、先週あったみたい。Flappy Jamで検索してもらうと出るとおもうんですけど、これが結構面白いですね。すごい山ほどあるんだけど(笑)
naoya: そう(笑)最初みたときに、何個かそういうのマネた人がいるのかなあぐらいだと思ったんですけど、スクロールしてもしても終わらないんですよ(笑)数がありすぎて。
miyagawa: そうそう。僕は全部はもちろんやってないですけど、作者名からちょっとおもしろそうだな、って思ったのは、Marverick Bird っていうやつですね。これはたぶん作者が Super Hexagon っていう、これも有名なiOSのゲームで、回転しているところから自分のボールを出していくっていう、ものすごい酔うゲームです。あともう1個はFlappyBalt だったかな。Canabaltっていう昔からあるFlashのジャンプゲーのやつですね。まぁ面白かったです。
naoya: ジャンプゲーってあれですかね、ただジャンプするやつですよね、進んでくのを。
miyagawa: そうそう。左から右に強制スクロールでジャンプする、プラットフォームの超単純版って感じ。
naoya: いまハッシュタグをみてたら「いつからゲームを評価する番組になったんだ」って(笑)
miyagawa: (笑)いやでも、ぼくも昔はゲーマーっていうか、小さい頃はこの世代なんで、やってったんですけど、だんだんヌルゲーになっていくわけですよ。
naoya: (笑)
miyagawa: 最後に買ったコンソールはPS2っていう感じなんで。だんだんヌルゲーになっていって。やっぱりねぇ、すぐはじめられる、っていうのはもちろんなんですけど、やっぱりソーシャル要素っていうのは大きくて、とくにこのFlappy Birdみたいなマゾゲーの場合、最初に5点とかとっただけで自慢したくなるんですよね。
naoya: (笑)
miyagawa: すごい簡単なゲームだと、すぐ高い点とれて、Leaderboard とか見るとみんな1万点とかとってて、なんか面白くない(笑)だけどFlappy Birdとか超マゾゲーだからみんな10点ぐらいで並んでるところでいきなり30点とか出るとすごい自慢したくなる、っていう部分では自慢ビリティがめっちゃ高いんですよね。
naoya: でも1ヶ月置くとそのLeaderboardがもう追いつけない、みたいな数字になってて、始まったばっかりのところが一番面白いっていうのはありますよね。
miyagawa: たしかに。賞味期限は短いですよね。
naoya: むかし「ぴよ盛り」っていう日本で流行ったiPhoneのゲームで、ひよこを丼の上にのっけていって、ジェンガみたいに崩れないように、どんどんのっけていくってだけのゲームなんですけど、それも似たような感じですごいマゾゲーで、100匹を超えたらすごかったんですよ、その当時は。だけど、素人目には100個のせるの大変なんだけど、しばらくたったら300個とか載せる人とか出てきて(笑)もうそうなるとなんか芸術みたいな領域になって、面白くないですよね(笑)
miyagawa: うーん。
naoya: 100個到達できるか、みたいのが面白かったんですけど。
miyagawa: 結構はまると、そうやって時間の無駄になるわけですよ。Flappy Birdも130点とるのに、5分くらいかかるのかな。それでも短い方ではあると思うんだけど。そうやって、みんな以上に時間を無駄に過ごしちゃうんで、この人が「人類の進化にとってよくない」っていう崇高な理由で。
naoya: 言ってましたけどね。そんなこと言うならそもそもゲームつくんなって話ですね(笑)
miyagawa: (笑)ほんとだよね。
naoya: あとそういうこと考え始めると、ゲームできないんで。ゲームは思考停止をするための娯楽だっていう。
miyagawa: でもそれ言うと、何日もやらないといけないコンシューマーゲームの大作とかだと、それによって得られる満足感とか経験っていうのは、ほかのミニゲームよりは大きいとはいえ、ものすごい時間を費やされるわけじゃないですか。
naoya: そうすね。この話いつまでしていいのか(笑)僕ドラゴンクエストXが、いま1300時間とかなんですよ。1300時間ってもう、大概なんですけど(笑)コンシュマーゲームだったら、それだけで20本くらいクリアできる。それが「自分もう1300時間もやってすげーな」とか思ってたら、たまたまTwitterに流れてた「ドラクエX8000時間突破しました」って言ってて、あのゲーム、リリースされてまだ1年ちょっとなんですよね。8000時間やろうと思ったら、ほぼ毎日寝ずにずっとやってないとそんな時間いかない。そこまでいくとさすがに(笑)
miyagawa: それってプレイしないで、ただつなげてるだけでもカウントはされるんじゃないの。
naoya: いや、どうなんすかね。わかんないけど... いや、やめましょう、この話は(笑)
miyagawa: (笑)
16:56
miyagawa: 本当は、なんでこういう話をしたかっていうつながりがもう1個あって。こういうミニゲームみたいなのって、本当は任天堂が山ほど持ってるんじゃないかな、っておもうんですよ。メイドインワリオとか、昔出たWiiのゲームとか、ミニゲームが100個くらい入ってるやつとかいっぱいあるじゃないですか。
naoya: ありますね。
miyagawa: こういうのとか、本当は任天堂がiOSでもAndroidでもいいし、あるいはWiiのオンラインのゲームだけできるコンソールとかを出してやればいいのになあ、ってずっと思ってるんだけど、任天堂はそういうのやろうとしないんですよね。
naoya: ですね。頑なに、iOSプラットフォームにゲームは出さない。こないだついになんか出します、って言ってたけどそれも広告というか、宣伝材料みたいなアプリじゃないかって言われてて。
miyagawa: マリオとかの商標を他のアプリにライセンスして、みたいなことなのかなと思ったんだけど。
naoya: ポケモンとかですね。
miyagawa: こないだPlayStationのPS Vita TVっていうのが出ていて、ぼくはそれを買ったんですよ。
naoya: どうですか。
miyagawa: なんで買ったかっていうと、さっきも言ったみたいにPS3とか4みたいなハードコアなスペックは要らないなっていう風に思っていて、PS Vita TV ってめっちゃサイズちいさくて、スマホぐらいの大きさしかないんですよね。元々はPS Vita にHDMIケーブルがついて、ワイヤレスコントローラーがペアリングできる。それでPS Vitaのゲームと、PS one のアーカイブゲームとか全部できる、っていう感じなんで、なんかこれでいいじゃん、っていう感じで買ったんですけど。しかも、PlayStation Plus っていう、サブスクリプションのやつに入ると、月500円だか1000円だったか忘れましたけど、300個くらいのアーカイブゲームが無料でできるんですよね。
naoya: おー。
miyagawa: いわゆる、これ伝わるかわからないですけど Netflix モデルっていうか、要は定額で支払って、見放題、使い放題みたいな感じで。これはまさに欲しかったやつだな、っていってやってるんですけど。
naoya: あれってHDMIでテレビにつないで、解像度は本当にHDででるんですか。
miyagawa: デフォルトは720pなんで、フルHDじゃないんだけど、まぁ、ゲームをやる分にはほとんど気づかないですね。いまFF Xをやってるんだけど。
naoya: HD版?
miyagawa: そう、HDリマスター。もちろんPS 3でやったほうが全然綺麗だとは思うけど、僕の目には違いがわからないというか、問題ないように見えるかな。やっぱいまはほとんどのゲームがオンラインで買えるし。
naoya: そうですね。
miyagawa: あんまりリージョンロックとかも、たぶん任天堂はもっと厳しいとおもうんだけど、ソニーはまあ、いい感じにやってね、ってことだとおもうんで。日本のクレジットカード持っていれば、アメリカからでも買えたので、まあまあよかったですね。
naoya: やっぱりヘビーゲーマーとしては、そういう1世代前のゲームとかには関心がなかなか(笑)まわらなくて、どうしても最新テクノロジーを駆使した一番いいやつを遊びたい、っていうのがあるから。だからFF X HDとか言われても、「いやまぁ別にな」っていう感じで(笑)はやく15出ないかなとか、そういう感じですよね。
miyagawa: いや、レトロゲームが良くて、新しいのはつくんなくていいよ、っていう話ではなくて。たぶん、新しいゲームについていけない人っていると思うんですよ。僕とかも多分そう。あとはたぶん、やればできるんだけど、そこに投資するための踏ん切りがつかないっていう、こないだもこの話しましたけど。だと、安心して1日1時間2時間くらいできるゲームで100円とか200円だったら喜んで払う、っていう層はいっぱいいると思うんで。
naoya: そうっすね。
miyagawa: ゲームの話毎回してますけど(笑)
naoya: 必ず僕がでるとゲームの話に(笑)
21:17
naoya: REMOTEの話ですか。
miyagawa: REMOTEの話しましょうかね。全然話変わりますけど。
naoya: ちゃんとエンジニアリングの話しないと(笑)
miyagawa: 37signals, 先週Basecampに変わっちゃいましたけど。
naoya: あ、そうか。
miyagawa: Jason Fried とDHHが書いた本の REMOTEっていう本があって、彼らは最初に REWORK っていう本を何年か前に出したんですけど、その続編というか、実践編みたいな感じで、いかにリモート環境で働くチームを作るか、という感じですね。日本語版のタイトルが「強いチームはオフィスを捨てる。37シグナルズが考える働き方革命」
naoya: めっちゃ自己啓発本っぽい(笑)しかも帯が、僕捨てちゃったんですけど、なんだったか...
miyagawa: あった。Amazonにいくと帯が出てますね。「オフィスは非効率、通勤はただの苦痛。世界は狭く市場は広い、もっと外に目を向けよ」
naoya: そうそう。実際本屋で平積みになってるところを見たんですけど、隣にあるのがほんとに自己啓発本(笑)
miyagawa: (笑)
naoya: 「いや、そういう本じゃないんだけどな」って思いながら見てたんですけどね。
miyagawa: 僕もこれ、英語版出た時に読んだんですけど、僕自身リモートで働いてるんで、前半の40%くらいは「いやそれ知ってるから」みたいな感じで、ちょっと説教臭い本だな、って思った。なんかね、37signalsの本って基本的に説教臭い雰囲気あるんですよ。「俺達はこれでやってて、お前らがやってるのは古いぞ」みたいな感じで。
naoya: ちょっとポジショントークが行き過ぎてる感がちょっとある。
miyagawa: ちょっとイラっとすることがたまにある(笑)
naoya: あるある(笑)それは、お前らのビジネスはそれでうまくいってんだろうけどみたいなのを、つい言いたくなる、ツッコミビリティが高いんですよ。
miyagawa: そうなんだよね。そこは逆に、煽ってるのかもしれない。
22:54
naoya: それはさておき、全体的には結構面白い本ですよね。
miyagawa: そうですね。僕自身がリモートでやってるんだけど、naoyaさんはいまは?
naoya: ぼくはあのKAIZEN platformっていう会社、A/Bテストをつくっている、最近その会社で時間を使って仕事を一緒にやらせてもらってるんですけど、あそこが結構リモート、完全ではないですけど、リモートでもいいっていう感じで。オフィスに行きたいときは行けばいいし、家でやりたいときは家でやればっていう感じなんですよ。だから結構リモートワークで、昨日も朝からHangoutでミーティングして。
miyagawa: リモートでやることのメリットって色々あると思うんですけど。
naoya: 今みたいにね、雪が!ってなると、すごいいいっていうのはありますよね。
miyagawa: たぶん日本だとリモートに対して抵抗がある会社って多いと思うんですけど、やっぱりちょっと変わったかもしれないのは、3年前の東日本大震災とかのときは、そもそも交通機関がマヒしてるっていう状態だったし、リモートで働かざるをえないっていう状況になっていて、それでやってみて、なんだリモートでもできるじゃん、っていうことに気づくっていうこともありますよね。
naoya: ありましたね。まあ、あんまり言うと不謹慎な話になっちゃうかもしれないんですが、非常事態だと普段制約だと思ってたことが全部とっぱらわれて、意外とやれるっていうのが、いろんなことがわかったっていうのはありましたからね。
miyagawa: REMOTEの本にも、そういうことでリスクを分散する、Disaster Ready って書かれてたんですけど、災害とかがあったときに別のエリアにいる人が制約を受けずに仕事を引き継いだりできる、そういう分散していることのメリット(がある)。そういえば、データセンターのサーバーを複数のリージョンに置くっていうのとまったく同じ発想で、オフィスとかも分散しておいたほうがリスクは少ないよねっていう、言われてみれば当然の考え方なんですけど。
naoya: そうですね。僕もついこないだまで海外いたんですけど、そういうときにリモートだから、旅行に行ってるからミーティング出れない、とかはなくて、別に旅行中も1日中観光してるわけじゃないんで、ホテルにいて暇な時にミーティングにつないで仕事したりとかできて、結構柔軟でいいな、とか思ったりも。
miyagawa: そうですよね。僕の場合はいまフルタイムでリモートなんですよね。いま、今日とか来週とかは日本にいて、日本のチームと直接あって仕事するんですけど、フルタイムリモートだと、それはそれで良い所ももちろんあるし、難しいところもあって。なにが難しいかっていうと、基本的にはセルフコントロールっていうか、自分で何時から何時まで仕事するか、っていうのをコントロールするのが、自分に制約を課せる人だったらいいんですけど、自分に甘い人だったり、むしろ逆に厳しい人だったりすると、サボってしまうっていうのがあるし、逆にオーバーワークしてしまうってのもあるんですよね。要はどこにいても仕事できるから、朝起きたらすぐ、ベッドから出て3歩歩いたら自分のデスクがあって、寝る直前、5分前まで仕事してるなんていうことが、やろうと思えばできるので、自分のパーソナルライフがすごく侵食されるというか。そういうパターンもあるんですよね。
naoya: 本に書いてたのは、サボることよりも、働き過ぎる方に注意した方がいい、っていうのは書いてあって、僕もそれは同感なところがあって。時々休みの日とかに、気が乗って午前中に片付いてない仕事片付けるか、とかいってはじめて、気づいたら夜中の2時とかあるんですよね。
miyagawa: あるある。
naoya: そうすると、次の週疲れたまってるみたいな時があって。そういうコントロールが難しいってのは本当そうですよね。
miyagawa: とくに、僕の場合はタイムゾーンの違いもあって、だいたい僕が夕方の4時に日本10時とか9時になるんで、もし普段9時5時の生活をしていたとしたら、終わる直前に日本が始まるっていう感じになって、いつまでも終われないとか、日本の方からくるフィードバックにできる限り早く対応したい、ってやってると夜中の2時3時までやっちゃう、ってこともあるんですよね。
僕の場合いまは、午前中は自分のことをやるようにして、家で自分のことをやって、昼、外に食べにいくのとあわせて午後はカフェとかコワーキングスペースにいって、6時7時まで仕事をするっていう感じにしてるんですけど。やっぱりそういうパターンを作るのは大事。ルーチンっていうんですかね。
naoya: うん、習慣にするってのは重要ですね。僕GREEやめて、しばらく1人で自由な時間ができて、やめてすぐは意識が高まってるから、「よし俺もついに会社員やめたし、なんでもできるぞ」みたいな、起業でもしようかな、ぐらいのことを思ってたんですよ。でも3日ぐらいで気づいたら夕方起きるみたいな(笑)
miyagawa: (笑)
naoya: そんな感じになってそうこうしてるうちにDiablo 3 が発売されて(笑)本当はプログラミングするためにMac立ち上げたのに気づいたらDiablo 3潜って全キャラレベル60になってるとか(笑)そういうことになっちゃって、非常に良くなかったんですけど。結局、それをどういう風に解消したかっていうと、やっぱりそういう習慣なんですよね。もう時間決めて、毎日この時間は外に出る、とか。それを習慣づけるまでは結構大変だったんですよね。
miyagawa: これは細かいTipsかもしれないですけど、僕はChromeのプロファイルを2個作っていて、仕事用と個人用。これは技術的に重要なこともあって、要はGmailのアカウントとか違うアカウントだったりするし、あとYammerみたいなログインが必要なページで、自分のアカウントと仕事のアカウントが混じっちゃうと困るので、プロファイルを分けたいっていうのが前提としてはあるんだけど、ブラウザ自体を2個立ち上げてるようなイメージですよね。しかもMacbookでSpaces、いまはSpacesって言わないのかな、スクリーンを分けて、仕事用のWindow、チャットとかターミナルとか、ブラウザはそっち、Twitter とかFacebookとかは個人用のスペースに表示する、っていう風にやってますね。
naoya: そっか、プロファイル2つに分けたらいいんですね。
miyagawa: うん、Chromeのプロファイル機能は、あまり完全であるとは言いがたいんですけど。
naoya: あ、そうなんですね。
miyagawa: 機能としては全然いいんだけど、Chrome自体のインスタンスは1個なんで、最後に開いたブラウザで、例えば別のアプリ IRC にいってURLクリックすると、そっちで開いてほしくないんだけどみたいなのがあって(笑)
naoya: あとあれですね、Cmd+Q押すと全部まとめて終わっちゃうとか。
miyagawa: そうそう。それは細かい話なんだけど、まあちょっとイラッとすることもあるけど、全体的にはうまく動いてます。
naoya: 僕はアレを入れてるんですよ。任意のURLをブロックする拡張をいれていて、それでTwitterとFacebookとはてなブックマークを、朝9時から20時の間は、見れないんじゃなくて10分以上見るとその日は見れなくなるみたいなそういう制御ができるChrome拡張。
miyagawa: あるね。
naoya: それを入れて、朝起きていきなりはてブ見始めて、気づいたら昼になってるみたいのを防止するようにしてるんですけど。StayFocusdってやつですね。
miyagawa: あと、たぶん似たようなアプリだとおもうんですけど、自分が1日のうち何時間をTwitterとFacebookに費やしてるかっていうのをトラックするアプリもあるよね。
naoya: そういうのを入れたりして自分で自分を制御するみたいのも。
miyagawa: テクノロジーの力を使って、できるところはやったほうがいいよね。Twitterとか完全にCmd-Qとかで落としてってやってるけど、でもどうしても見ちゃうんですよね、結局。
naoya: 見ちゃう(笑)しょうがない、これは(笑)
31:04
miyagawa: でもリモートでできることと、実際に会ってやるほうがいいことって、あると思うんで、僕の場合は年に4-5回は日本に来て、チームと合宿みたいなことをやることもあるし、オフィスでガーッと一気にやるみたいなこともある。まあ一緒にいないとできないわけではないと思うんだけど、やっぱり効率っていうのもあるし、意識の共有っていうのかな、やっぱり一緒にいたほうができること、っていうのは多いですけどね。
naoya: REMOTEの本も、基本はオフィスいらないとか、リモートワーク最高!みたいな感じなんですけど、実は読んでいくと、実際に会うのも大事だよね、みたいなことも書いてあって。だから、完全にリモート100%がいいわけじゃないっていうのは彼らも認めていて、Githubの人もやっぱり同じこといってるんですよね。Githubって結構リモートワークしてるっていうのは有名なんですけど、あそこも年に1回、全世界から社員を集めて、しかも家族を連れてきていいみたいな感じで、旅費全部出すからヘッドクォーターに来い、って言って、そこに集まるみたいなことをやってるらしいんですよね。
miyagawa: とくに、そうやって全体が集まるってのももちろん重要だし、新しく入る人が、リモートで働くってなったときに、いきなり「リモートで今日からやります」って言っても、最初にちょっと面接で会ってるかもしれないけど、なかなか難しいところもあって。やっぱり最初に1週間くらいオンサイトで、チームビルディングしたあと、「これからはリモートでやっていけるよね」って感じでやるっていう、そういうプロセスもあるよね。
naoya: あるとおもいますね。あと、結構入社して直後って、それこそ最近boxenとか使ってるけど、「boxen入れたんだけどあそこがエラーになっちゃって」みたいなのがあって、そういうのいちいちリモートでやってると、全然返事が来なくてイライラみたいのがあるから。
miyagawa: そうなんですよ。それで僕いまMacを買い換えたいんだけど、買うとリモートでセットアップするのに1日ちょっとかかるな〜と思って、つい二の足を踏んでしまうみたいなことがあるんで、そうだったら、日本で買ってセットアップしてから戻る、とかいう方が全然効率はいいんだよね。
naoya: そうそう。そういう細かいところでつまづきやすい、軌道に乗るまでみたいな時間がやっぱりあるんで、そういうところは実際にオフィスがあった方がいい、っていうのはありますよね。
miyagawa: うん。
33:59
miyagawa: あとはリモートでやった時に、情報共有っていうのは Wikiがあるよとかブログがあるよとか、Github とか Hipchat とか、ツールはいっぱいあるんだけど、昨日かな、naoyaさんが書いてたのは「情報を共有するというよりは感情の共有なんだなということがわかった」っていうのを書いてたんですけど。これはどういう話ですかね。
naoya: これは、昨日他の会社の人と、最近そういう情報共有みたいなのに興味、関心が強いんで、何使ってるの、っていったらやっぱりConfluence使ってるっていってたんですよね。Atlassianの。使ったことあります?Confluence。
miyagawa: うーん、ちょっとだけかな。JIRA とかで。
naoya: そうそう、ほぼWikiですよ。ちょっと見せてもらったら、仕様とか、プロジェクトのサマリとか、そういうのはすごく綺麗にまとまっててよかったんだけど、僕がそこで言いたかったのはプロジェクトの仕様とかじゃなくて、「こういうコード書いたんだけどかっこよくね?」とか「あの障害なんかヤバかったんだけどさ」みたいなそういう感情を、どうやって伝えるか、っていうことを話したんだけど、やっぱりその人達は、そういうことをしたことがないから、ピンときてないみたいなんですよね。
僕は最近、Qiitaっていう会社のQiita Teamっていうのを使って、それをkaizenのみんなとやりとりするようにしてすごくよくなってるんですけど、その成功体験がない人に、情報共有の文脈で話しても「いや、Confluenceで全部できてますよ」みたいな感じになっちゃって。だから、そこじゃないなあと。だから「情報共有」って言葉が悪いってちょっと思ったんですけど。
miyagawa: うん。
naoya: 共感とか感情とか。
miyagawa: そうだね。クックパッドの社内ブログもあるんだけど、それは面白いのはLikeボタンがあるんですよ。Likeボタンを押すと自分の顔と名前が出てきて、自分の書いた記事に、コメントを付けてくれれば一番はやいんだけど、コメントを書くまでもなく、「いいね」がずらっと並ぶと、欲が満たされるみたいな(笑)
naoya: 承認欲求ですね(笑)secondlifeさんが、クックパッドの社内ブログ作った人で、こないだCTOになったと思うんですけど、彼が書いてたのは、僕みたいなこと言ってる人たちって、成功体験があるからそれがないとすごく不安に感じるから、もっとやった方がいい、ってネット上でもアピールしてるんだけど、実際そういうことをやらないんで業務を回してる人たちもいるから、本当にそれが必要なのかって客観性がない。客観性がないというかわからないところもあるよね、っていうのを彼は書いていて。自分で作った側でいて、そういう冷静な一面も持ってるって話だと思うんだけど。たしかにな、とは思うんだけど、僕の感覚としては、あったほうがいいなっていうのはすごく思うんですよね。
miyagawa: うん。
naoya: とくにWikiとかだと、URL1本はって、「こういうやり方のほうがよくない?」みたいな会話がなかなかしづらいんですよね。
miyagawa: フローにならないというか。ストックしていくから。
naoya: リモートワークしてるとそういうのがたくさん出てきて、リモートワークって実際オフィスで働くより、ずっと道具とかに依存するから、道具の使い方ひとつがミスマッチがあるだけで、みんながストレス感じるみたいなことが起こりやすいじゃないですか。例えば朝リモートでミーティングしてるときに、Skypeの音量の設定1個間違ってるだけで、ちゃんと聞こえてなくて、「聞こえないんですけどー。もっと大きくしゃべってください!」とかいって、喋ってるほうがそれで横槍入れられてイライラ、みたいな(笑)
miyagawa: あるある。
naoya: 実はマイクの設定1個かえるだけだったみたいな。マイクの設定変えればいいよっていうのをどうにかして伝えればいいだけなんだけど、そういうのが普段の業務の中でなかなか伝わらなくて、みたいなことが結構あるから、いかに思っていることを吐き出しやすいようにするかっていうのはすごい重要だと思うんですよね。リモートワークには。
miyagawa: そういうフリクションというか障壁をなくしていけることはすごく重要だし、結構ツールが文化を作るっていうか、ツールがエンフォースする、こういう使い方をしてほしい、理想的な使い方ってあると思うんですよね。
naoya: あーそうそう。
miyagawa: そういう風にちゃんと使っていくとうまくまわるんだけど、ツールを自分たちの使いたいように無理やり使っていくとすごくフラストレーションがたまったりとか。
naoya: あーそう、まさにその話を昨日してて。要はConfluence使ってる人たちに、「コンフルだとこういう会話できないじゃないですか」っていうと「コンフルはあの機能をこうやってこうやってカスタマイズすればできますよ」っていうんだけど、いやそうじゃないんだよ、っていう(笑)そのツールが自然に求めているユースケースってあるじゃないですか。それにみんなが乗っかるって形にならないと、エンジニアっぽい「こうやればできるよ」じゃなくて。
miyagawa: たしかにね。
naoya: 「こうやってやればできるよ」だったら、別にTwitterなんてのは存在する必要がなかった。同じようなことはブログでも出来たんだけど、140文字でタイムラインで並んでるってのがあったから、みんながつぶやくようになった、みたいのがあるじゃないですか。だからそういう道具をちゃんとセットアップしてあげるとか、そういう使い方をするのはすごく重要だなと思ったんですよね。
miyagawa: そうね。このTravis CIというCIツールの会社のブログに、REMOTEの本の追加みたいな内容が載ってるんですけど。このチームもずっとリモートでやっていて、結構長いポストなんだけど最後には「絵文字が重要だ」っていう話になっていて(笑)
naoya: (笑)そうそう、絵文字めっちゃ重要ですよ。
miyagawa: あとアニメーションGIFね。
naoya: LGTM.in ですね(笑)
miyagawa: そうそう(笑)言葉だけだと伝わらない部分ってやっぱあって、じゃあ毎日ビデオチャットとかすればいいか、っていうとそうでもないわけなんで、その中間として、絵文字で、githubのpull requestとか全部 :+1: とか、いろいろあるんですよね。
naoya: emoticon cheatsheet っていうページが300ブクマくらいされてたけど(笑)結構いろいろありますね。
miyagawa: そこがすごく、感情を音声とかほどダイレクトに伝えられないかもしれないけど、すごく言葉を補完する意味ではいいな、ってのはあります。
naoya: こういう議論していくと、やっぱり絵文字の発明は偉大だったっていう(笑)話になりますけど。
39:45
naoya: それはともかくとして、情報共有の道具どうすんだ、っていう話で、REMOTEの本見ると、この人達はBasecamp自分で作ってるから当然それを使いこなしましょうって話なんだけど、こないだGithubの人にあったんですよ。Diceさん。宮川さんの元同僚ですよね。
miyagawa: 元同僚ですね。
naoya: 最近Githubに入った。「こういうのをGithubは使ってるんだよ」って見せてもらったのが、Github Team っていうツールで。Githubのチームの人たちが、外に公開してなくて、自分たちのために作ってる共有ツールがあるんですよね。Diceさんがもってたのが、iOSのネイティブアプリで、社員のステータスとか、ちょっとしか見てないから正確かはわからないですけど、いつ何が本番にリリースされたか、デプロイのログとか、技術ドキュメントとか。あと面白かったのは、あの会社は全世界に社員がいるから、いま誰がどこの国いるかが地図でわかる。
miyagawa: はいはい。
naoya: そういうのがまとまった道具みたいのを見せてもらって、すごいよかったんですよね。
miyagawa: 僕もこの間、Githubの新しい本社オフィスに遊びに行ったんだけど、中にもthermostatというのか、Rasberry Pi みたいなもので、オフィスのフロアの温度をみて、どこに誰が座っているかを、どのへんに人がいるかのヒートマップみたいなものがあって、それを社内から見れるようになってるんですよね。だから、いちいち移動して席あいてるかな、って見なくてもいいし、外から社内はどういう感じで仕事をしてるか、なんとなくわかるみたいな。そういうビジュアライズとかもすごくしやすくなってる。
naoya: へぇ。
miyagawa: でもやっぱりGithubが強調してたのは、誰もがリモートで働くことができるっていうのが結構重要で、「この人達は他の国にいるからリモートOKね」とかではなくて、サンフランシスコに住んでいてもリモートつまり家からとかカフェから、わざわざオフィスに来なくてもいいし、そういう風にすることで、情報共有とか感情共有とかの話で言うと、差があまりつかないようにしている。
naoya: そこ、すごい大事で。KAIZENはオフィスに行ってもいいし、行かなくてもいいっていうのと、リモートワークはエンジニアはすごくするんだけど、営業の人とかはやっぱりオフィスでやるんですよね。そうすると口頭で意思決定しちゃったことがテキストで残っていなくて、リモートでやってる人は全然知らないところで、すごい大事なワークフローの変更があった、みたいのが過去に何回かあって。そのたびに、リモートの人から「そういうのちゃんと共有してよ」みたいな話によくなってたんですよ。
だいぶそれは改善されてきてるんだけど、そういう情報差とかをいかに作らないかってのがすごく重要で。そのときに、単純にビジネス上の問題で意思決定を知らなかった、っていうだけだったら、後から共有してもらえればOKなんだけど、やってる本人としては感情の差が生まれちゃって、「オフィスにいない人たちを無視して決められた」みたいな、疎外感を感じちゃうんですよ、すごく。
miyagawa: わかる。
naoya: それがとにかく、チームワークに対してマイナス要因をもたらすところがあって。
miyagawa: その逆パターンとしては、普段リモートが原則禁止な会社で、「この人は今家族の事情とかでリモートOKにしてます」みたいな感じだと、なんとなく差が生まれてしまう。リモートをしてない人から、リモートをしてる人に対して「あいつはずるい」みたいに(笑) なったりすることもあるんで。特殊扱いみたいになっちゃうと、クラス(階層)の差がうまれちゃうんで。
naoya: 本にも、「やるなら全員でやれ」って書いてて、一部の人だけでやっても絶対うまくいかない、って書いてましたけど。
miyagawa: そうそう。
43:47
naoya: Github の話にもどって、Github Teamって実は"How Github Works"って Zach..
miyagawa: Holmann.
naoya: そう、あの人がプレゼンした有名なプレゼンがあるんだけど、そこにさっき見たらスクリーンショットがちょっと載ってて、どういう道具かみたいっていう人はそのスクショをみてもらうといいんですけど。非常にいい感じで。
そのときにGithubの人に聞いて面白かったのは、Githubの中にはそういう道具を作ったりとか、社内の情報共有をミッションにしてる専門の部隊がいるらしいんですよね。要するに普通の会社だと、情報共有とか、Wikiセットアップするのって、情シスの人が片手間でやってたりとか、あるいはエンジニアリングチームでやる気のある人が、普段の業務の横で余裕あるときにやってるみたいな感じが多いと思うんですけど、あの会社はそれ自体を仕事にしてる人が結構いるって言ってて。
全世界でやってるから、動画でメッセージで録画して共有するみたいなこともやるらしいんですけど、その動画撮影の専門チームがいるっていってましたね。そのぐらい会社でコスト使って、そういうのやってるんだ、っていうのを聞いて、そのぐらいやらないとこういう道具作れないよな、と思いながら。
miyagawa: こないだ新しいオフィス行った時も、100人ちょい入る広い部屋があって、そこに常時ビデオフィードみたいな、後ろにカメラが設定してあって。普段その本社にいるのは、たぶん何十人って世界なんだけど、オフィス全体には何百人入るような空間をもっていて、でもそれを普通の会社だったら、「500人はいる会社あるんだから全員ここ来い」みたいな感じになっちゃうんだけど、そうじゃなくて、そういうのを用意しておきつつ、リモートでやりたい人はリモートでっていう風に。
「わざわざオフィスを買ったからもったいない」みたいなそういう考え方はまったくないんで。そこはいいなと思いましたね。
naoya: そうそう。真似したいんですよね。
miyagawa: (笑)
naoya: でも情報共有だけをやる、売上をあげるとかにほとんど直接関与できない中間チームみたいなのって、世の中にまだ存在していないチームを会社の中につくりたい、って話はなかなか会社の中で合意をとるのが難しいんで、なんとかでもそこをフォーカスしたいなっていうのは結構思いました。
miyagawa: Github自体が、ブートストラップして自分らの資本でやってたときには、そういうのは多分できなかったと思うけど、すごく大きい投資とか受けて、キャッシュ・フローとかに余裕が出てきた部分もあって、そういうのをやりたいっていうことなんだろうな、って想像するけどね。
naoya: それもありますね。結局37signalsもそうだし、Githubもそうだけど、なんだかんだいって儲かってるってのはすごく重要で。会社が火の車になってて赤字かも、っていう時に、そんな余裕のある「リモートでやっていけばいいんだよ」みたいなことを、言い続けられるかって言うと、やっぱり切羽詰まってくると、体育会系みたいになっちゃうんで。
miyagawa: たしかにそれはあって。誰だったか忘れましたけど、スタートアップモードで1ヶ月とか、ハッカソンに向けて作りたい、みたいなときにリモートだとちょっと温度差とかを吸収できなくなってしまうので、そういう場合は絶対同じ場所でやったほうがいい、ってことを言ってる人がいて、そういう場合もあるよな、と思いましたけど。
naoya: そうそう。アジャイル開発というか、スクラムの文脈の中で、プラクティスの1つに全員同席ってあるじゃないですか。全員が同じ部屋に集まって作業しろみたいな。エンジニアの人たちはスクラムとか好きだと思うんだけど、一方で在宅勤務したいって言っていて。リモートやり始めると、自分たちがいままで好きって思ってた部分で反する部分とかも結構出てきたりもするんですよね。
miyagawa: 葛藤があるね、そういうところは。
naoya: そうそう。僕はアジャイル開発の部分が、リモートでやってて「あれどうしたらいいんだっけ」って思うタイミングが多かったりしますね。デイリースタンドアップとか。結局リモート勤務すると、通勤しなくていいから、自由な時間に仕事始めるみたいな話にどうしてもなるんだけど、そうすると「デイリースタンドアップどうするんだっけ?」みたいな、しかもスタンドアップしてねーじゃん、っていう(笑)。座ってるし。
miyagawa: そうなんだよね。僕はデイリースタンドアップは、Hangoutでやってたときもあるし、Hubotのチャットを使って、Hipchat でボットがスタンドアップのファシリテーターになって、順番にいる人に「昨日は何やった」っていうのをボットにそれを全部やらせるスクリプトを書いたり。うまくいったこともあるし、うまくいかないときもある。チームの状態とかにもよるかなあと思いますね。
48:40
naoya: あとタスク管理。スクラムのいわゆるカンバンですよね。あれも僕は結構アナログで、ポストイットでやるのが一番よくて。カンバンの前にみんなが集まって、みんなで一斉に見ながら、ポストイットを「これ終わったからDoneに入れます」とか、「これ始めたからDoingに移動します」みたいな、その移動してるインタラクションによって、みんながストーリーが動いてるってのが実感できるんだけど、やっぱりオンラインでチケット管理ツールみたいのを使っていると、いつの間にか自分の知らないところでステータスが変わったりとかしていて、そういう一体感が失われるんですよね。
miyagawa: そうね。ツールで補完できるところはあるとは思うけどね。Pivotal Tracker とか Trello みたいなのとHubot を連動させれば、近いところまではいけるけど、なんか違うっていう。
naoya: 結局やっぱりリモート主体だから、アナログは使わないで、いまAtlassianのJIRAを使ってるんですけど、やっぱりちょっと使いづらいな、って思うところもおおくて。そういうところはすごい悩ましかったりはしますよね。
miyagawa: 確かに。
49:51
miyagawa: 結論的な話かはわからないですけど、Githubとか37signalsの本の中だと、「リモートでやったときにサボってしまう問題はどうするんだ」っていうのの答えが、「サボらないやつを雇え」っていう感じなんですよ(笑)
naoya: そうそう(笑)
miyagawa: そこがね、結構反感を生むところで。
naoya: 僕もそれはまったく同じことを思って、僕自身が結構サボっちゃうから、それ言われると僕はリモートワークに向いてない人の烙印を押されてる感じがして。
miyagawa: (笑)
naoya: でもリモートワークできたほうが嬉しいしな、って思うんですよね。
miyagawa: ちょっとね、37signalsはそういうところがあって。「会社を大きくする必要はない」っていうところが前提にあるから、「じゃあ大きくしたい会社はどうするんだ」っていう視点が抜けてるんですよね。
naoya: あと「優秀なやつを雇え」って言うんだけど、優秀イコール、リモートワークがちゃんと出来るってことでもないし、どんなに優秀な人でも、サボっちゃうときは、僕はあると思っていて。
miyagawa: あるね。
naoya: それこそ宮川さんが、そういうことを言ってるっていうのは、僕は結構ほっとした反面、意外だったみたいなところがあってですね。僕は自分がすごい怠け者だって認識してるからあれなんだけど、「この人はコンスタントに常にアウトプットを出してるな」って人でもそうなんで。そこを精神論に持ってっちゃうとそもそもいろんな前提が崩れるな、ってのはちょっと思ったんですよね。
miyagawa: ちょっとあの本の1個よくないところはそれですね。
naoya: 僕もそれは完全に同意。
miyagawa: (笑) でも面白い本なんで、興味のある人は読んでみたらいいと思います。Show Notesからリンク張っておくんで。
51:27
miyagawa: そんなとこですかね。
naoya: かな。MongoHQのテレプレゼンス・ロボット。
miyagawa: はい。これ、たぶんCESかなんかで2年ぐらい前に見たやつが製品化されたんだと思うんですけど。自動で動く三脚みたいなのに、上にiPadつけて、そこに顔が出てきてビデオチャットできるっていう。
naoya: そうそう。要はオフィスの中にいない人が、リモートでロボットをコントロールして、オフィスの中を歩きまわって、「ちょっとちょっと」って話しかけたりとか(笑)。それこそスクラムのカンバン見に行ったりとかできる(笑)
miyagawa: あの動画みると笑えるよね。
naoya: ちょっとシュールな感じ(笑)
miyagawa: (笑)
naoya: でもこれ面白いなと思ったのは、完全にオフィスに人がいないところにこのテレプレゼンス・ロボットを置いて(笑)コラボレーションしたら何が起こるんだろう。自分の体はそこにないんだけど、体は家にあって、でもオフィスの中でみんなでコミュニケーションしてるみたいなことが(笑) 実現できるのかなと、ちょっと思ったんですけどね。
miyagawa: それなんかあれじゃん、まさにセカンドライフっていうか。MMORPGみたいに、ヴァーチャルな世界があって。
naoya: あはは(笑)
miyagawa: むかし Joi とか、「これからセカンドライフでミーティングがある」とか言ってた気がする。そういう使い方をして、「一緒にいる感」を演出するツールとして使ってる人もいたよね(笑)
naoya: (笑) いたいた。でもセカンドライフの中に、タスクツールがあるわけじゃないから。
miyagawa: たしかに(笑)
53:05
miyagawa: そんな感じですかね。今日はゲームの話とね、リモートの話と、全然関係ない話しましたけど。1周年たちましたけど、今年からはもう少しペースをあげて、できれば毎週やっていきたいな、と思ってます。naoyaさんも、毎月くらいのペースで。
naoya: 全然大丈夫ですよ。
miyagawa: 出てもらえればなと思ってます。
naoya: 来週もまた、聞いてくれるかな?(笑)
miyagawa: (笑) さっきそれ、Twitterで いいともの後番組に...
naoya: Rebuild.fm やってくださいって(笑)
miyagawa: それ相当つらい、毎日。
naoya: 宮川さんがタモリ的存在に(笑)。相当面白いけど(笑)。
miyagawa: 今日のShow Notesは rebuild.fm/32 で見れます。感想とか、こういうゲスト呼んでほしいとか、ゲストへの質問はハッシュタグ #rebuildfm でお願いします。じゃ、そんなところで。ありがとうございました。