去る 1月 7日に Microsoft 認定資格試験 (MCP) AI-900 Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals を受験し、合格しました!
先人たちに倣って、以下の内容で体験記にまとめたいと思います。
# | 章題 | 内容 |
---|---|---|
1 | 出題傾向 | 1月時点の各セクション出題%、問題数と時間について |
2 | 勉強に使用した教材 | 試験勉強に使用した教材について |
3 | 試験当日 | 試験センターと画面操作の感想 |
4 | ご参考:デジタルバッジ | 合格証明になるバッジと、おめでとうメールについて |
実は、以前 MCP を受験したことはあるものの恥ずかしながら 2回も不合格になり、あきらめの境地にいました。(連敗以来、挑戦していませんでした)
MCP 受験センス皆無の私でも合格することができましたので、本記事が少しでもみなさまのご参考になると嬉しいです!
1. 出題傾向
まず、1月7日時点の評価ポイントと問題数、時間について簡単にまとめます。
評価されるスキル
2025年 1月 7日時点は、各セクション (スキル) から以下の % での出題でした。
(以下、スコアシートより)
セクション | % |
---|---|
Artificial Intelligence のワークロードと考慮事項についての説明 | 15~20 |
Azure での機械学習の基本原則に関する説明 | 20~25 |
Azure の Computer Vision ワークロードの特徴に関する説明 | 15~20 |
Azure の自然言語処理 (NLP) ワークロードの特徴に関する説明 | 15~20 |
Azure 上の生成系 AI ワークロードの特徴についての説明 | 15~20 |
なお、その時々の出題傾向は公開情報からも確認することができます↓
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試験 AI-900: Microsoft Azure AI の基礎の学習ガイド
(「〇年〇月〇日時点の評価されるスキルを確認する」セクションに記載あり)
試験内容の更新に伴い出題・評価観点が変更になる場合、まず英語版が更新され、その後約 8週間後にローカライズされた更新が日本語版に反映されるとのことです。
(参考:試験 AI-900: Microsoft Azure AI の基礎の学習ガイド)
問題数と時間
私が受験したときは、
- 大問: 45個 (回答が複数選択肢で 1選択につき 1点配点の問題も何個かあり)
- ラボ:なし
- 回答時間:45分
- 合格点:700点
でした。
問題を 1巡して全問に回答し終わったタイミングでまだ 25分残っており、2回見直しをしてもなお13分ほど残して提出できました。
時間は十分、余裕があるという印象です。
自分の回答に不安で「後で見直す」マークを付けた大問が 4個で、結局不安をつぶせないままの提出になりましたが、結果 971点で合格できました!
複数選択回答式で複数点配点のある大問に救われたかな、という印象です。
2. 勉強に使用した教材
以下の教材で勉強を進めました:
試験勉強を 12月 19日からはじめたので、試験当日までの準備期間は 2週間半でした。
実際は、年末休みのタイミングで本腰を入れて数日間集中的に学習しました。
機械学習初心者だったので新しい概念が多かったですが、振り返ると、過去問で問題形式をつかみつつ Microsoft Learn も活用することで体系的・効果的に学習を進められたなと思います。
← 教材を組み合わせて行ったり来たりしながら勉強を進めました。
試験対策講座
グループ会社内の技術者コミュニティ主催で、エディフィストラーニング講師の先生をお呼びした試験対策講座がありました。
過去問をベースに一番本番の形式に近い練習問題に触れられたのは、この講座のおかげです。
また、講師の先生がメリハリをつけて要点を説明してくれたため、試験によくでるポイントの理解が深まったと感じました。
ただ、私は初心者なのと丸暗記苦手勢なので、この対策講座だけでは Microsoft Learn のプラクティス評価 (後述) の得点が伸びませんでした。
最終的に、他の教材と組み合わせて前提知識を養ったうえで、講座でゲットした練習問題を 2周してやっと手ごたえを感じました。
Microsoft Learn プラクティス評価
試験申し込みページについているプラクティス評価も、自分の理解度を確認するうえで役に立ちました。
各セクションごとにどのくらい得点できているかを可視化してくれるので、自分の苦手セクションを把握したうえで苦手部を重点的に補完するように勉強内容を組むことができました。
例えば、この結果↓ だと、機械学習の基本原則とNLPの得点が低い (特にNLPが低い) ので苦手領域が一目瞭然です。
Microsoft アカウントでサインインしてプラクティス評価を受けると、あとから問題と自分の回答・解説のセットを確認することもできますし、試行記録も残るので成長が追えて便利でした!
ただ、プラクティス評価の難点として、ラジオボタン形式の出題形式にしか対応していない点があります。
(このため比較的問題内容が易しくなる傾向に)
実際のテストではドラッグアンドドロップやチェックボックスなどもあるので、プラクティス評価だけでは複雑な問題の準備ができないと感じました。
←この点は、過去問ベースの練習問題で補完する必要があると思いました。
Microsoft Learn「Microsoft Azure AI Fundamentals」コース
機械学習初心者の私には、Microsoft Learn 上の Microsoft Azure AI Fundamentals コースを進めることでようやく点と点が線になる感覚がありました。
(年末休みで時間があったからこそできたこととも言えます。)
5つのラーニングパスがあり、忙しい社会人が試験前に最初から最後まで全部見るのはほぼ無理だとは思います.....
そこで、試験対策講座やプラクティス評価でつかんだ出題頻度の高い概念にセルフアテンションして (畳み込みニューラルネットワーク(?)とかは飛ばし読みして) 読み進めるのがおすすめです。
個人的には、特に 「AI の概要」ラーニングパスの満足度が高かったです!
以下のモジュールが含まれます:
- AI の基本的な概念:Computer Vision や自然言語処理、Document Intelligence、生成 AI の概要がビデオとともに紹介されているので、それぞれ独立したラーニングパスをやらずとも概観を抑えることができます
- 機械学習の基礎:回帰、分類、クラスターについて。私は回帰と分類の区別がよくついていなかったのですが、このモジュール クリア後は間違えることが無くなりました!
- Azure AI サービスの基礎:Azure の AI 関連サービスのリソース作成単位やスタジオという概念、アクセス用のエンドポイントと認証キーなどについて (この話題についても、このモジュールの内容が他のどの教材よりも参考になりました。)
Udemy
最後に、Udemy も活用しました。
視聴したのは以下の講座です:
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【AI-900短期合格&機械学習入門講座】具体例と実践問題で機械学習の本質を学び、最速でAI-900試験に合格しよう! | Udemy Business:
← 知識確認のため、「実践問題」(模擬試験問題) の部分を視聴しました。 -
AI-900 Microsoft Azure AI の基礎:
← Code; Without Barriers プログラムの一環で提供されている、解説ビデオです。(現状 www.udemy.com のアドレスではアクセスできないようになっていました)
Code; Without Barriers とは
AI 分野のラーニングプログラムです。
以前紹介記事を書いたので、興味のある方はどうぞ!
私の場合、正直 Udemy は「みんな Udemy 使ってるしな... 」という FOMO に駆られて最後の安心材料として使いました。
振り返ると、試験対策講座と Microsoft Learn だけでもバッチリ試験対策ができていたので、もし講座とUdemyの金額がネックになるのであれば、どちらか一方だけでもよいかと思います。
以上、結果としては複数教材を掛け合わせることで、これまでになく試験 ready な状態を作ることができたと思います!
3. 試験当日
そうこうしていると、あっという間に試験当日になりました。(9連休どこいったの)
試験当日の以下の体験を振り返ります:
テストセンター
飯田橋のテストセンター (ITcafe 飯田橋) で受験しました。
有楽町線で行きましたが、本当に駅近で (駅のトイレもきれい) 良かったです。
Pearson VUE から申し込んだとき、たしか「試験開始 15分前には会場に到着しておくように」という趣旨の注意書きがあったので、少し早めに約 20分前くらいに行きました。
身分証明書としては、パスポートを持参しました。
持ち物これだけでいいのか....? と受付が終わるまで不安でしたが、パスポートと目薬しか使いませんでした。
簡易な感想ですが、テストセンターに到着するとあとは流れ作業でベルトコンベヤー式に試験まで進むので、本当に何も考えることも心配することもありませんでした。
画面操作について
AI-900はラボもケーススタディも無いので、単純に次へ次へ問題をくっていけば全問題に漏れなく回答できて初心者フレンドリーでした。
もし当日の画面操作に不安を感じる場合は、試験申し込みページ上の「試験サンドボックス」で UI 体験できるので事前に確認しておくと安心だと思います!
ただ、私も一応これやっていたのですが、途中から怒涛の Configuration Manager 知識問題があり、答えられなかったうえに律儀に最後に不合格画面が出てきて、試験前になに縁起の悪いことしてくれてんだと思いました汗
4. ご参考:デジタルバッジ
今回、試験合格の証明としてこちらのバッジをゲットすることができました!
資格情報は、早速 LinkedIn プロファイルに紐づけました✨
また、こちらのバッジや試験更新もろもろについて説明するメールも試験後 1時間ほどで届いていました。(早い!)
Conguraturations とタイトルに入っているのが嬉しいですね。
はじめて MCP 合格したので (不合格だけ経験あった)、こんな感じなんだ~ と、初めての体験になりました。
(まだあんまり実感はわいていないです)
さいごに
この記事の読者になる方は、試験受験を考えていたり、そろそろ受験日が近いという方でしょうか。
次はあなたの番です! 健闘を祈っています🍀