TailwindCSSとは
TailwindCSSは、ユーティリティファーストの考え方を基本とした現代的なCSSフレームワークです。従来のBootstrapなどのフレームワークが事前定義されたコンポーネントを提供するのに対し、TailwindCSSは小さな機能単位のユーティリティクラスを提供し、それらを組み合わせることで柔軟なデザインを実現します。
ユーティリティクラスとは
ユーティリティクラスは、単一の目的を持つCSSクラスです。各クラスは特定のスタイルプロパティを表現し、以下のように直感的な命名規則に従っています。
<div class="text-center mt-4 bg-blue-500 text-white p-4">
<!-- text-center: テキストを中央揃え -->
<!-- mt-4: 上マージンを4単位分設定 -->
<!-- bg-blue-500: 背景色を青に設定 -->
<!-- text-white: テキスト色を白に設定 -->
<!-- p-4: パディングを4単位分設定 -->
Hello World
</div>
WindyCSSやBlumaなど他のCSSフレームワークでもユーティリティークラス自体を採用しているものはあります。
ユーティリティファーストが意味するものとは
ただTailwindCSSが他と違うのは「ユーティリティファースト」と謳っている点です。
ユーティリティファーストは、以下の特徴と考え方を備えたコンセプトだと思います。
1. 開発アプローチの変革
- カスタムCSSの作成を最小限に抑える
- 既存のユーティリティクラスを組み合わせてデザインを構築
- HTMLファイル内でスタイリングを完結させる
2. 主要なメリット
- 開発速度の向上: 既存のクラスを使用することで、CSSの記述時間を削減
- 保守性の向上: 統一された命名規則により、コードの理解と管理が容易
- 一貫性の確保: 定義済みのユーティリティクラスにより、デザインの一貫性を維持
- 柔軟性: プロジェクト固有のニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能
3. 実践的な考慮点
- HTMLが長くなり可読性が落ちる可能性がある。コンポーネント化やテンプレート化を検討
- チーム開発では命名規則の統一が重要
- レスポンシブデザインにも対応した豊富なユーティリティクラスを活用
4. 従来の手法との違い
- カスタムCSSの作成よりもユーティリティクラスの活用を優先
- スタイルの再利用性が高く、CSSファイルの肥大化を防止
- 直感的な開発が可能で、即座に視覚的なフィードバックを得られる
上記の観点から、TailwindCSSはモダンな開発にとてもあっていて、特に迅速な開発とメンテナンス性の向上が求められるプロジェクトには相性がいいと思います。
まとめ
今回は、TailwindCSSのユーティリティファーストという特徴に着目しました。
ただのユーティリティクラスを持つフレームワークではなく、ファーストというコンセプトは大きな違いを意味すると思います。
TailwindCSSには@apply
機能やconfigファイルなどある程度のカスタムができるようになってはいますが、あくまでユーティリティクラスを使い回してUIを構築していくというのがそもそものコンセプトだと思います。
その為このTailwindCSSというフレームワークを使用する際は、個人的にデザイナーさんとエンジニア共同でTailwindCSSについて理解を深めるのが不可欠なのでは無いかと思いました。
本記事を読んでいただきありがとうございました!