はじめに
Windows の boot2docker はオフィシャルからは amd64 しか提供されていませんが、i386 でも動作します。以下その手順を説明します。なお、VirtualBox は最新版が既にインストールされている物とします。また boot2docker コマンドを作るのに必要な golang もインストール済みとします。なお、起動した boot2docker に ssh したいなら putty 等も用意する必要があります。msysgit があるとさらに良いです。
amd64 なんだけど VirtualBox や msysgit をオールインワンインストーラで汚されたくないよ!って人にも使える手順だと思います。
boot2docket-cli をビルド
まずは boot2docker コマンドを作ります。
git clone https://github.com/boot2docker/boot2docker-cli
git clone してフォルダに移動したら
go build
します。必要なパッケージが無い場合は go get
しましょう。go build
で boot2docker-cli.exe
というファイルが出来るので boot2docker.exe
というファイル名にリネームしてパスが通った場所にコピーしておきます(go build -o boot2docker.exe
でもOK。)
boot2docker.iso をダウンロード
boot2docker.iso の最新イメージは以下のURLにあるのでダウンロードして %USERPROFILE%\.boot2docker
というディレクトリ配下(作成します)に boot2docker.iso
というファイル名で格納しておきます。
https://github.com/boot2docker/boot2docker/releases/tag/v1.3.0
iso のファイル名を変えたり細かく設定したい人は
boot2docker config
で出力される内容を %USERPROFILE%\.boot2docker\profile
に保存し、そのファイルの内容を弄ると良いです。(参照: boot2docker configuration)
起動しよう
さて、起動の準備が出来たのでおもむろに初期化しましょう。
boot2docker init
これで VirtualBox に boot2docker-vm という VM が登録されます。以後この作業は必要ありません。続けざまに以下を実行します。
boot2docker up
これで VM が起動します。その他 boot2docker コマンドの使い方はboot2docker-cli の README を参照下さい。
ssh で入ろう
boot2docker ssh
でログイン出来ます。尚パスワードが無いとは言え初めてログインするので「おじゃまします」と言っておいた方が無難です。
docker@boot2docker:~$ docker run -i -t ubuntu /bin/cat /etc/lsb-release
DISTRIB_ID=Ubuntu
DISTRIB_RELEASE=14.04
DISTRIB_CODENAME=trusty
DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 14.04.1 LTS"
docker@boot2docker:~$
「えっ ubuntu なんて入ってないよ!」と言われますが数十秒後には ubuntu がダウンロードされ bash が起動します。便利ですね。
ちなみに boot2docker の ssh コマンドは引数が VM に渡るので例え Windows から
C:\>boot2docker ssh docker run -i -t ubuntu /bin/cat /etc/lsb-release
DISTRIB_ID=Ubuntu
DISTRIB_RELEASE=14.04
DISTRIB_CODENAME=trusty
DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 14.04.1 LTS"
みたいな事も出来ます。
最後に
boot2docker の Windows installer がやってるのは msysgit や VirtualBox のインストール、そして boot2docker のダウンロードになります。オフィシャルでは amd64 しかサポートしていませんが、i386 でも動く事が分かりました。
ぜひ皆さんはこのようなメンドクサイことをせずに 64bit Windows で試して下さい。