かきつばた杯を開催いたします。
かきつばた杯についてはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CE%CF%B8%A1%BA%F7%A4%AB%A4%AD%A4%C4%A4%D0%A4%BF%C7%D5
お題は、「夢」です。
夢といえば、見ている夢の中で冒険とか、将来を語り合うシーンとか…
テーマに合ってればなんでもいいです。
とりあえず、短すぎても長すぎてもダメなので、
最低20行、最高40行を目安とします。
文字数で言えば、最低800文字、最高1600文字です。
多少ならズレても構いません。
講評などは、出来ないと思いますが、できればやろうと思います。
とりあえず、☆、コメントはします。
ところで、賞は、ベストアンサーの他に「優秀賞」「佳作」も設けます。
実は、今回は、僕独断ではなく、皆さんから人気で、僕も気に入った作品を賞に入れたいのです。
なので、皆さんも、気に入った作品を☆、コメントしてくださるとありがたいです。
なお、ベストアンサーは、もちろん1人ですが、優秀賞と佳作は、2人になる可能性もあります。
締切日は9月4日,19:30です。
それでは、力作待ってます!
『夢』
まっすぐな道を進んでいる。左右に一車線、真ん中に白い破線が延々と続く。地平線のあ
たりが、ちょっと高くなっている。眼の下を通る白い線の繰り返しが、結構な速度で進ん
でいることを示している。地面から1m程度の高さの様だ。体感的には、時速150km
位。風を感じない。晴れているのに、太陽が無い。星が輝いている。しかし、道路ははっ
きり見える。ははあ、快晴の日にフィルタかけて撮影したね。音も、音楽もないのはどう
して?ハンドルも窓もない。寝る前に、未知との遭遇の予告編を見たからか。って、これ
夢かよ。冷静に考えれば、この進み方は物理的にありえねぇな。夢っていう解釈が正しい
気がする。でも、夢の中で夢って判断するもの?ほっぺたつねるって、ほっぺたを認識し
てないし。左右の手の感覚もない。どうやって、操縦だか運転だか走ってるんだかわから
ない。延々映像だけじゃなくて、この思考が途切れないのも変だ。と思ってることが確認
できないんだ。と、思ってることを考えてることがわかるから変だ。と、思ってることを
考えてることを考えてるし。ってのは、夢の中だからできるのかそうでないのか。夢じゃ
なくてもできる気がするから、これは夢じゃないのか。ここまで考えてる間に、景色が変
わってきているのかどうなのか、と景色へ意識が飛ばないと、景色の認識がなされない。
ううむ、まだまっすぐな道を進んでいるらしい、んだけど。振り向いてみると、あっちの
地平線ににはぐにゃぐにゃのワインディングロードしか見えない。どうなってるんだろう
。また前を向く。あら、山脈が見えてきた。そういえば燃料はどうなのだろう。この移動
手段と私自身。右手に忽然と現れたガソリンスタンドは、ザ・スタンドに出てきたような
ちょっとさびれた、郊外型の大きなスタンドだった。入ってみると、止まり方がわからな
い。スタンドの奥にある建物に向かって行く。目の前に出入り口のドアが見えるが、反射
して見えるのは、後ろの風景のようだ。俺が映っていない。そうか、これは夢だな。そこ
まで計算できなかったというわけだ。とりあえず、ドアを開けよう。見えない手で、ドア
を押す。中は騒がしかった。俺の方を指差してスーツの男が叫んでいる。「遅かったな」
隣の男が、コップを差し出す。「まあまあ、とりあえず飲め」となりのスーツが言う。「
駆けつけ三杯だ。ほれ」居酒屋の掘りごたつに詰め込まれて、目の前のおしぼりで顔を拭
う。20人ほど集まっている。そういえば、同窓会だったか。あいつはケンだな。これは
マッスーで、この女性はオババか。「なあ、オババ、今何してるんだ?」ショートカット
の女性は、大きな目をさらに大きくして俺の肩を叩く。「いやだ、オババじゃないって、
何回言えばいいの。マキよ、マキ。言ってみて。言いなさいよ。」相変わらず口が先だ。
ビールを浴びるように飲んだから、当然トイレに行きたくなる。「トイレはどこだ?」ス
ーツのケンは、廊下の先を指し示す。「あそこの角を左だ。迷うなよ。」「迷うわけない
よなぁ。」「行って来い」次々と声がかかる中、トイレに向かう。廊下を奥へ進む。どう
にも足が動いている感じがしない。一定の高さのまま、スーッと移動していく。俺の影も
廊下に落ちてはいない。突き当たりを左へ曲がると、急に周りが静かになる。目の前には
トイレのドアがある。そこを通り抜けると、まっすぐな道のど真ん中だった。さっき漂っ
ていたまっすぐな道だった。顔を上げた俺の正面には、救急車が迫っていた。救急車は止
まっているわけではなかった。俺に向かって真っすぐ突っ込んできた。避ける間もなく、
俺は救急車にぶつかった。はずだが、通り抜けた。漂ったまま振り向くと、黒煙を上げて
いる車が見えてきた。ガードレールに車が巻き付いている。その先には、横たわっている
俺が見える。体はうつ伏せなのに、俺の顔が見える。どうりで俺の手、見えないわけだ。
俺達は近所の裏山まで、望遠鏡を担いで登って行った
着いた途端
「俺小さい頃は宇宙飛行士なりたかったんや。」
聡がそんな事を急に言い出した
「なあ、武」
聡が満点の星空を見上げながら言った
「ん?何?」
「お前どんな仕事に就くん?」
「デザインの学校に行ってるんだから、そりゃあイラストレーターだよ」
「ふうん。」
俺は将来デザイン系の職業に就きたくて、高校生の頃から憧れていた専門学校に入学した。
「じゃあ武は?」
「うーん…まだ迷ってる。料理人になろうか、作家になるか。」
「そうか。武の家は料理店だったから跡継ぎがいるのか」
武の家は寿司屋を営んでいる。
武は文学の勉強をしているが、父から修行をしている。
「それにしても面倒臭いな。仕事って」
勢い良く原っぱの草むらに仰向きに倒れながら俺は言う。
「そうか?自分が社会に貢献していると思うとやり甲斐があるさ。それに、好きな事を仕事として出来るんだから」
「なんだよお前。いきなり大人っぽい事言い出して」
「お前よりは大人だからな」
そんな冗談混じりの話をしながら俺はふと思った
いつの間にこいつは成長していたんだろうかと。
同じ時を過ごして、同じ学校を卒業して、そして今こうして星空の下。草むらの上で語り合っている
全く気付かなかった。時の流れの速さに
俺達が知り合った時がまさに昨日の事のようだ
どうしてこう、もう少し待ってくれないんだろう
俺達は大人になっていく。少しずつ歳をとりながら、シワシワのお爺さんになる
「…まぁ…頑張ろうや。お互いにさ」
武はどこか寂しそうで、少し大人に見えた
「うん」
俺は少し涙声だった事に気付いた
そして俺達は望遠鏡を覗く
未来を見据える様に
第一号なのにこんな変なのですいませんでした
評価はズバリと書いて貰って大丈夫です
現実を受け止めます
2つ目の講評をします。
修正して、
アドバイスしたところは
よくなった気がするんですが、
ラストは修正前は、いいなと思いました。
でも、修正後、
「俺は少し涙声だったことに気付いた。
そして俺たちは望遠鏡を覗く」》
何だかエンディングが弱くなってると思うんです。
そこし物足りないような気がするんです。
「そして俺たちは望遠鏡を覗く」
のあとに、終わり方を強調した文を付け足すといいんじゃないですか。
例えば、
「そこには、◯◯のように◯◯が見えた」
◯◯は、ヒントという感じで答えにならないようにするためです。
エンディングもかなり重要ですからね~。
その辺僕も気をつけないと!
一文付け足しました
鳥武(とりむ)は、夢を見ていた。
恐竜に追われて逃げていた。
恐竜が鳥武めがけて火を吐くと、
鳥武は横に飛び退いて、その火を避けた。
鳥武は自分のジャンプ力に驚いて、
「俺ってこんなに跳べたのか!?」と叫んだ。
すると、前方に、クラーケンが現れて、
恐竜と戦い始めた。
鳥武は、二匹の怪物が戦ってる隙に、
横に走って逃げ始めた。
そして次の瞬間、鳥武はベッドに横たわっていた。
「おかしいと思ってたら、やっぱり夢だったか・・・」
そう言って、鳥武はベッドから出ると、着替えをすませて、
食事を摂ると、家を出た。
鳥武は、途中で友人の阜練(ふれん)に会って、
二人で一緒に歩いた。
阜練は鳥武に、「もうすぐ卒業だな。学校を出たら何をしたいか」と言った。
鳥武は、「俺はロボット工場に行って、本物のガンダムを作りたいな」と言った。
阜練は「それは難しいな。小さいロボットだって、歩かせるだけでも大変らしいぞ」と言った。
鳥武は、
「まあ、難しいだろうが、俺にはアイデアがある。足の付け根に、振り子みたいなセンサーをぶら下げて、地面に着いてないほうの足が、振り子センサーと同じ方向に動いて、地面に足を着けて、反対側の足を上げながら、上半身を少し、行きたい方向に傾けたらいいんじゃないかな」
と言った。
阜練は「まあ、実際にやらないと、上手く行くかどうかは分からんよな」と言った。
そこに、奇妙な服を着た男が現れて、
「お二人さんよ。君達の夢は実現するだろう。わしは偉大な魔法使いじゃ」と言った。
鳥武は、首をひねりながら「頭のおかしい人がいるな」と呟いたが、
「まあ、夢が現実になるならいいよな」と言った。
鳥武が家に帰った時、
家のあった場所では、
恐竜とクラーケンが戦っていた。
鳥武は思わず叫んだ。
「今日の朝の夢じゃないか!!!」
回答ありがとうです。
そうきましたか・・・。
恐竜とクラーケンなんて面白い夢ですねー
講評に行きますと、ショーとストーリーにしては内容は面白いんですが、表現が弱い気がします。
詩でよく使われる擬人法(物や、動物の様子を人の言動に例えること)や、倒置法(言葉の順番を入れ替えて表現すること)などをもっと使った方がいいと思います。
幼い頃は見なかった夢を、半世紀生き抜いた今、俺は夢見る。愛する妻がいて、守るべき愛しい子供が二人。家に帰れば彼女たちが迎えてくれる――もう叶わないと知ってしまったから夢見ているのかもしれない。
多摩地区では有名な旧家、坂本家。一族は幼い頃から“坂本家こそ尊い一族”という、遠い昔の日本にあるような教育の刷り込みで統率をしてきた。元は武士の家系らしいが今は手広く事業を拡げ、産業界、IT界は勿論、医学界では一派になっており、屋敷の近くの広大な敷地にある坂本総合病院は、代々当主の長男が院長を継いできた。次期当主である俺もそれに漏れず、五十を過ぎた今では院長におさまっている。
「院長、また来ていますよ、漆原さんからお手紙です」
「そうか……」
毎月七日になると“漆原”という差出人から手紙がやってくる。その文面を読むたび、俺は取り戻したい夢を思い出すのだ。十八年前から始まり、もう終わりを迎えた夢……漆原と言うのは、一年前に死んだ妻の旧姓である。
漆原今日子。身体が弱い彼女を憐れんだ両親は、万が一のために主治医を、という両親の提案で病院にやってきた。当時駆け出しの医者であった、俺の最初の患者だ。
「あまり身体に負担がかかるようなことを、しないでくださいよ」
「どこの先生も、同じこと言うのね。耳タコです」
「そりゃあ、そうでしょう」
「でも私、ハンデがあるからって特別視されたくないんです。走れと言われたら走るし、裸踊りだってするわ」
「裸踊りは、誰がやっても風邪をひきますよ。とにかく、何かあったらすぐ来てください」
「はい、今すぐにでも……なんちゃって」
悪戯がばれた子供の様に、くるくると表情を変え、首を傾げて笑う彼女。“玉の輿に乗りたい”と顔に書いているような女性や、母の圧力を恐れて能面のように表情を変えない和服姿の侍女たちなら長年見てきたが、こんな少女のような女性は初めてで、惹かれるのに時間はかからなかった。
結婚式当日、母は只管怒っていた。無理はない。プロポーズをしたその時、すでに今日子は身籠っていたのだ。それに加え、今日子は中流家庭の出身。何よりも世間体を重んじる坂本家が喜ぶわけがなかった。
「私、お義母様に何を言われてもいいわ。お腹のこの子たちと、あなたがいるもの。」
今日子は笑った。母に嫌味を言われても、身体にリスクを背負うような仕事をさせられても、笑っていた。そしてそれは出産とともに、母親の強い笑みへ変わった。
「この子たちの名前について提案があるの。私とあなたが“きょう”だから、この子たちには“あした”にも希望を持って生きていけるようにしたいの。」
兄を飛鳥、妹を明日菜と名付けた。
それから十八年後、今日子は逝った。ストレスからくる病だった。そして葬儀の夜、飛鳥から受けていた相談を――坂本からの脱出の手助けをした。「俺たちは、こんな浮世離れした世界はもう嫌だ。資金援助だけでいいから協力してほしい」、と。高校三年生の子供たちも出ていき、家族で俺だけ坂本家に残った。
「飛鳥も頭がいいな。」ペンを執る。うまく動かない身体で、“漆原”宛てに、手紙を書いた。
「なぁ今日子、俺も限界来たかもなぁ」
一族には秘密にしていた預金通帳と暗証番号、それと一言。
「飛鳥!飛鳥ぁー!」
「どしたの、明日菜」
「父さんが……!」
“どうか元気で。雲の上で待っている。夢を見せてくれて、ありがとう”
講評に行きます。
大したもんじゃなくてすみません。
「兄を飛鳥、妹を明日菜と名付けた。
それから十八年後、今日子は逝った。」
僕がちょっと気になったのはここです。
なんだか妻・今日子が突然この世を去ったって言うような気がして、ちょっと・・・って思います・・・。
削ったのはいいんだけど削りすぎな気がします。
やっぱり、
「兄を飛鳥、妹を明日菜と名付けた。
それから十八年後、今日子は逝った。」
この2行の間に明日香や、飛鳥との思い出を少しでもいいから書いたほうがいいと思います・・・。
あと、
「こんな少女のような女性は初めてで、惹かれるのに時間はかからなかった。
結婚式当日、母は只管怒っていた。」
ここも、いきなり結婚式で、ちょっとおかしい気がします。
やっぱり、付き合うことになって(かな?)何があったか書いたほうが面白くなると思いますよ。
・・・なんて感じですが・・・、参考にしてみてください。
遅くなってすみません!m(_ _)m
講評ありがとうございます!
「竜也の進路」
いつものように閉塞感漂う学校から帰ってきて、眠い目をこすりながら机に向かって小説を書き始める。部活には一切入らず、放課後はただ家で小説を書く生活を送っている。
それは楽しくないかもしれない。けれども、無心で書いているうちに時間は経っていく。
今は、「雪の坂道」というタイトルの小説を書いている。新品の万年筆を握り、原稿用紙に一文字一文字書いていく。音楽も聞かず、無心のまま。部屋では万年筆の音だけが聞こえてくる。
将来は村上春樹のような小説家を目指してる。けれども、中々いい小説が書けずにいた。書き損じの原稿用紙が、机の上に散乱していた。
ふと時計を見てみると、午後五時を回っていた。すると、隣の部屋から母の声が聞こえる。
「竜也、御飯よ!」
小さい部屋の中に母の声が響き渡った。夕食の時間だ。
僕は腕を大きく伸ばしながら、リビングへと向かう。焼き魚のいい匂いが、部屋を包み込んでいる。
「はい、今日の夕食。」
机の上に焼き魚、漬物、そして白飯が置かれた。全部、僕の大好物だ。
「いただきます。」
「いただきます。」
今日も一日が過ぎ去ろうとしている。僕もそろそろ高校3年生だ。
高校2年生ももうすぐ終わる3月上旬、そろそろ大学を決める時期なのだが、そこで、僕は母に自分の進路を打ち明ける事にした。
「あのさ、僕は、いい大学に行って、すごい小説を書いて、」そして…」
「それぐらい当然じゃない。で、どこの大学に行くの?」
「…東京大学。」
「竜也、ひとつ聞いていい?そこまで行ける偏差値はあるの?」
「…無い。」
僕はあまり勉強が出来ない。この前の進学模試の偏差値も平均に近いぐらいしか取れなかった。しかし、僕には夢があった。決して生半端な夢ではない。
「いつか村上春樹のような小説家になりたいんだ。」
「そうなんだ。じゃあ、頑張って竜也の夢を叶えてね。」
母は笑顔で答えた。
僕は勉強ができないけれども、そこで諦めたら夢は叶わない。そこを乗り越えてこそ、夢が叶うんだと信じて今を生きていく。
出来れば講評をしてくれると喜びます。(激辛希望)
回答ありがとうございます!
夢・小説家か…。
諦めなければ大丈夫ってことがわかりますね。
講評です。
全体的じゃないですが・・・、(あと希望通りじゃなかったらごめんなさい)
「今は、「雪の坂道」というタイトルの小説を書いている。新品の万年筆を握り、原稿用紙に一文字一文字書いていく。音楽も聞かず、無心のまま。部屋では万年筆の音だけが聞こえてくる。」》
No.1と似てて、
「今は、「雪の坂道」というタイトルの小説を書いている。」
のところは、
「新品の万年筆を握り、原稿用紙に一文字一文字書いていく。」
に行く前に、
今は、「雪の坂道」というタイトルの小説を書いている。
の後に、
どんな物語を書いてるかとか、進み具合とか、そういうのを書き足すといいと思います。
結構大事な部分を省くとマズイですからね。
この辺気をつけないとね・・・。
『地平線の先で』
午後六時。俺が今日の作業を終え事務所へ戻ろうとした頃、工場内にアラームが響いた。
『4番ピット、列車が入線します。ご注意下さい』
工場内に鳴り響いた自動音声が止むと間もなくその列車はゆっくりとピットへ入線してきた。
ここは列車の保守工場だから列車が入って来ること自体は珍しくも何ともないが、俺は今日の客には思い入れがあった。
特急プレアデス号。月のちょうど反対側にあるフォン・ブラウン市行きの直通列車だが、いわゆる豪華寝台列車という奴で俺なんかが乗る機会はまずない。
俺は、黒光りするプレアデス号の入線をぼんやりと見守った後で事務所へと戻った。
ハイスクールを出て、この仕事に就いてからもう4年になる。教師からはカレッジに進学しろと煩く言われたが、あいにくウチにはそんな余裕は無かった。
ここグラナダ市は、人口だけは多いが薄汚れたシケた街だ。いつかきっと、あの地平線の向こう側へ行ってやる。子供の頃はそんな夢想に浸ることもあったが、15の時親父が職場の事故で死んじまって、進路希望の調査用紙を工業科のあるハイスクール希望と書き直した時、そんなことは玩具箱の中に投げ捨てた。
「トガワ、油圧センサの故障だとは思うが、念のため添乗しろ」
事務所で俺を出迎えた班長は、開口一番残業を告げた。さもそれが予定事項であったかのように。
昨夜、営業運転中に駆動用リニアモータ制御システムのエラーが何度か検知されたらしく、様子を見ながらグラナダまで辿り着いたが、その後再発もせず点検しても特に異常は見つからなかったそうだ。なんせ全席プラチナチケットの豪華列車だ、偉いさんもおいそれと運休にはしたくないのだろう。
「制御ユニット、電磁バルブ一式……一人じゃ持てません」
「イザキも充てる、二人でなんとかしろ」
俺はもう一人の生贄の名前を確認すると、さっさと夜勤手当の申請書にサインを済ませた。
「サービス担当2名、乗車しました。責任者トガワです」
「列車長のカンザキです。よろしく」
俺とイザキは車長に添乗報告をすると、そそくさと自分たちの持ち場へ向かった。まさか薄汚れた作業着の俺たちが客室周りをうろつく訳にもいかないから、機関車の隅でじっとしているしかない。
『特急プレアデス号 フォン・ブラウン行 まもなく発車致します』
グラナダ中央駅に車長のアナウンスが響き渡ると、列車は静かに動き出した。
都市空間を抜けると、あとは只管荒野が広がるのみ。古代、地球で暮らしていた人類は月面にウサギが居ると語っていたそうだが、こんな所に住みたがるひねくれたウサギはいないだろう。何事もなく過ぎ行くかのように思われた静寂の時間に少しまどろみかけた時、機関車の運転室に鳴り響くアラートが無残に俺たちの平安をかき消した。
『駆動制御異常』を示すアラート画面が機関車のモニタ画面にケバケバしく明滅する。列車はみるみる速度を落とし、荒野のど真ん中に停車するや否や、哀れな生贄の俺たち二人は作業に没頭する羽目になった。
「おい、イザキ、配電盤どうだ?」
「大丈夫そうです。電圧23.5V」
イザキが手慣れた手つきで配電盤を探っていくが、お目当てはなかなか見つからない。
「電圧が来てるってことは電磁バルブか、面倒くせえな」
俺は宇宙服に袖を通すと床下に出て、電磁バルブを一つずつチェックしていく。ここにも犯人はいないようだ。
「油圧センサの故障は?」「いやそれはない、さっき念押しで見たが大丈夫だ」
「どっかで断線してるんじゃ?」「電源インバータの出力は正常だぞ」
こうしてる間にも時間はどんどん過ぎてゆく、車内では騒ぎ出した乗客たちを車長達がなんとかなだめようと必死になっているはずだ。
(しょうがねえな)
「イザキ、ユニット交換だ」
「え、マジすか、あれ丸ごとですか? 基板とかじゃなくて」
「どこが悪いかわからん。それに逐一チェックしてる暇はないだろ」
「あれ、重いんだよな……」
ぶつくさとこぼすイザキの機嫌を取りながら、二人係りで制御ユニットを総取り替えしたのは小一時間が経過した後だった。
システム再稼働を確認すると、俺たちはホームポジションに戻りやっと一息付くことができた。
列車は再び動き出し、静寂もまた世界を支配する。
疲労困憊の俺たちを見かねてか、車長はしばらくの仮眠を許可してくれた。といってもそのまま機関車の隅で居眠りをしていいというだけに過ぎないが。
どれくらい眠っただろうか、ふと気が付くのと車長のアナウンスが車内に響くのがほぼ同時だった。
『ご乗車の皆様お疲れ様でした。まもなく終着、フォン・ブラウンです。お忘れ物の無いようご注意ください』
俺は夢にまで見たフォン・ブラウン市の街並みを確かめようと小さい窓に張り付いたが、あいにく前の方はよく見えなかった。
が、俺は別のものに心を奪われた。
「地球の出……」
暗闇に浮かぶでっかい青い球。
子供の頃、教科書で見た写真と同じはずだが、こんな綺麗なものだとは教科書は決して教えてはくれなかった。
(いつかきっと、自分の力で来てみせる。ここまで)
青い球が放つ輝きの魔術に侵された俺は、玩具箱からかつての夢のかけらを取り出して、ゆっくりと磨き直すことにした。
(了)
とりあえず、講評です。
表現力は、悪くないけど、
注目して欲しい場面には比喩とか、
その他、倒置法やくりかえしや、名詞止めを使うともっと良くなるんでは?
特に、「地球の出…」では
比喩を使えばエンディングが強くなると思います。
こんなですみません…
ありがとうございました。
『夢』
まっすぐな道を進んでいる。左右に一車線、真ん中に白い破線が延々と続く。地平線のあ
たりが、ちょっと高くなっている。眼の下を通る白い線の繰り返しが、結構な速度で進ん
でいることを示している。地面から1m程度の高さの様だ。体感的には、時速150km
位。風を感じない。晴れているのに、太陽が無い。星が輝いている。しかし、道路ははっ
きり見える。ははあ、快晴の日にフィルタかけて撮影したね。音も、音楽もないのはどう
して?ハンドルも窓もない。寝る前に、未知との遭遇の予告編を見たからか。って、これ
夢かよ。冷静に考えれば、この進み方は物理的にありえねぇな。夢っていう解釈が正しい
気がする。でも、夢の中で夢って判断するもの?ほっぺたつねるって、ほっぺたを認識し
てないし。左右の手の感覚もない。どうやって、操縦だか運転だか走ってるんだかわから
ない。延々映像だけじゃなくて、この思考が途切れないのも変だ。と思ってることが確認
できないんだ。と、思ってることを考えてることがわかるから変だ。と、思ってることを
考えてることを考えてるし。ってのは、夢の中だからできるのかそうでないのか。夢じゃ
なくてもできる気がするから、これは夢じゃないのか。ここまで考えてる間に、景色が変
わってきているのかどうなのか、と景色へ意識が飛ばないと、景色の認識がなされない。
ううむ、まだまっすぐな道を進んでいるらしい、んだけど。振り向いてみると、あっちの
地平線ににはぐにゃぐにゃのワインディングロードしか見えない。どうなってるんだろう
。また前を向く。あら、山脈が見えてきた。そういえば燃料はどうなのだろう。この移動
手段と私自身。右手に忽然と現れたガソリンスタンドは、ザ・スタンドに出てきたような
ちょっとさびれた、郊外型の大きなスタンドだった。入ってみると、止まり方がわからな
い。スタンドの奥にある建物に向かって行く。目の前に出入り口のドアが見えるが、反射
して見えるのは、後ろの風景のようだ。俺が映っていない。そうか、これは夢だな。そこ
まで計算できなかったというわけだ。とりあえず、ドアを開けよう。見えない手で、ドア
を押す。中は騒がしかった。俺の方を指差してスーツの男が叫んでいる。「遅かったな」
隣の男が、コップを差し出す。「まあまあ、とりあえず飲め」となりのスーツが言う。「
駆けつけ三杯だ。ほれ」居酒屋の掘りごたつに詰め込まれて、目の前のおしぼりで顔を拭
う。20人ほど集まっている。そういえば、同窓会だったか。あいつはケンだな。これは
マッスーで、この女性はオババか。「なあ、オババ、今何してるんだ?」ショートカット
の女性は、大きな目をさらに大きくして俺の肩を叩く。「いやだ、オババじゃないって、
何回言えばいいの。マキよ、マキ。言ってみて。言いなさいよ。」相変わらず口が先だ。
ビールを浴びるように飲んだから、当然トイレに行きたくなる。「トイレはどこだ?」ス
ーツのケンは、廊下の先を指し示す。「あそこの角を左だ。迷うなよ。」「迷うわけない
よなぁ。」「行って来い」次々と声がかかる中、トイレに向かう。廊下を奥へ進む。どう
にも足が動いている感じがしない。一定の高さのまま、スーッと移動していく。俺の影も
廊下に落ちてはいない。突き当たりを左へ曲がると、急に周りが静かになる。目の前には
トイレのドアがある。そこを通り抜けると、まっすぐな道のど真ん中だった。さっき漂っ
ていたまっすぐな道だった。顔を上げた俺の正面には、救急車が迫っていた。救急車は止
まっているわけではなかった。俺に向かって真っすぐ突っ込んできた。避ける間もなく、
俺は救急車にぶつかった。はずだが、通り抜けた。漂ったまま振り向くと、黒煙を上げて
いる車が見えてきた。ガードレールに車が巻き付いている。その先には、横たわっている
俺が見える。体はうつ伏せなのに、俺の顔が見える。どうりで俺の手、見えないわけだ。
ベストアンサーです!!
びっくりですが、ありがとうございます。
実験作だったので、どこが良かったのかわからないです。
回答ありがとうございます!
夢を食べる獏が、悪夢ばっかり見て、良夢を見ようとして食べようとしたらアンドロイドの夢で、食べられなかった・・・か・・・。
よく読んでみると、「その後、主人公はどうなったんだろう」と続きを問いているようになります。
続きを問うのは、いいですね~。
面白いです。
佳作です!
お知らせ
「締切を伸ばして欲しい」
という意見があったので、
締切日は9月4日,19:30を、9月6日,19:30にします。
いや、もうちょっとだけ伸ばして欲しいという方はコメントでどうぞ~。
「誰が頼んだわけでもないのに、やたらと良い天気だねえ」
降りたバス停の近くに周辺地図を見つけた俺は、くしゃくしゃになったメモを胸ポケットから引っ張り出す。目的のブロックは、二区画も先のようだ。効きの悪いクーラーを搭載した旧型のバスだったが、それでもこの日差しの中を歩くことを思えば、幾らかましなはずだった。
「ちぇっ。しゃあないか」
もう、吹き出し始めた額の汗を軽く拭い、小振りのクーラーボックスを肩に背負いなおす。人気の少ない小高い丘の真ん中を通るきれいな舗装道路に沿って歩き始める。暑いとは言っても湿気の少ない澄んだ空気に、きれいに手入れをされた緑の中に連なっているのは、墓、墓、墓だ。
都市部ではそれなりに高い地価のこの土地だが、大きな地方都市とは言っても、少し郊外まで足を延ばせば土地はいくらでも余っている。そこに作られた、というか追いやられた、とにかく、だだっ広い大型霊園。入り口でのモアイ像がお迎えには、いくら宗教観の薄い土地柄と言っても苦笑せざるを得ない。辺り一面を埋め尽くしている墓石は、何かのSFの場面のようだ。
毎年、癌検診を受けていながら見つかった胃癌が肝臓に転移しているのが分かり、あっさりと余命数ヶ月を宣告されたのが二年前。体力的に手術は無理だということで形だけは化学療法での治療ということになったが、半年も経たないうちに匙を投げられ緩和医療に切り替えた親父が、転院先のホスピスで痛みを抑えるための注射に後押しされるように亡くなってから、もう一年が経とうとしている。
来るんじゃなかったという愚痴を飲み込んで、緩い斜面を登り続ける。汗を拭うのも面倒だ。
思えば、勝手な親だった。未だに忘れられないのは切手の一件だ。海外視察の名目で行った先のアメリカ土産が各国の切手が詰まったパックだった。今にして思えばくずのような切手の寄せ集めだったはずだが、当時、幼かった俺にとってはカラフルな切手が詰まったパックは宝物のように思えた。「お前には整理できないだろう。父さんが整理してやる」と言われた数ヶ月後には、俺の宝物は親父の本棚の一部を占めていた。そう言えば子供のころには家族で鍋や焼肉をつついた思い出が無い。親父が子供を押しのけて自分で好きなものをさっさと取ってしまうからだと聞いたのは、随分と後のことだ。周りに比べて親からの自立が早かったのは、そういったところにあるのかもしれないが、お世辞にも、親のおかげだと感謝する気持ちになったことは一度もない。
「さて、この辺りのはずだが……」
墓石の横に住所が書いてあるわけでもなく、きちんと見ていない記憶の中の案内板を頼りに墓石の群れの中に分け入ってゆく。十数分もうろついていただろうか。
「お兄ちゃん、こっち、こっち!」
ようやくたどり着いた我が家の墓の前には、俺以外が全員そろって墓の周りの掃除をしていた。
「暑いところ、悪かったねえ」
「いや、約束したことだから。悪いね、遅くなって」
もう俺が掃除をする分はほとんど残されていないようだ。胸のポケットから煙草を取り出し、百円ライターで火を点けゆっくりと煙を肺に満たす。十年くらい前に手術をしたのを期に煙草を断った親父が俺の喫煙癖を快く思っていなかったのは知っている。癌が見つかる前から調子が悪いと酒を控えていた親父の前で旨そうにビールを飲んでいたのもそうだ。あの親にして、この子ありといったところか。自嘲の苦さに煙草を途中でもみ消して、椅子代わりにしていたクーラーボックスを開け、コンビニで買った大量の氷で冷やされた瓶を取り出す。
「ちょっと一杯やらないか」
「あ、お父さんの……」
「そう。親父の我がままの結晶、『夢の中で』だ」
「……」
「まだ借金は返せていないんだろう。都会には物好きがたくさんいてね。こんなものでも欲しがるお客さんはいるのさ。まあ味は悪くないし、うちの会社でも扱ってみようかって言ってくれる人もいてさ」
最後のグラスに注いだ『夢の中で』を墓前に供える。
じりじりと照りつける日差しの中で飲むキンと冷えた日本酒が旨い。悔しいことに。
(了)
一応、記号抜きで 1600文字未満になってます。
できる範囲で構わないので、講評を希望します。
なかなかネタがまとまらなくて、荒っぽいのは自覚してますので、ケチョンケチョンにやっちゃってください。
ここしばらく参加できていなかったので、夢の中で「勢いが足りんよ」と茶柱に言われたとか、言われなかったとか。
因みに、こういう銘柄の日本酒があったりします。
日本酒 津々浦々 【592】夢の中まで 純米吟醸(ゆめのなかまで) - 47NEWS(よんななニュース)
回答ありがとうございます!
『夢の中で』っていう酒が親父が我がままになるくらいで、
死去の前に我慢し、それを飲まなかった、最後主人公が父に墓前で美味い『夢の中で』を置くという感じですね。
なんかどうゆう意味かちょっと考えると、
「自分勝手にしたのは、子を自立させ、親がいなくとも頑張れるように、わざとこういう態度を見せた」
とか、
「死去の前、
『ちょっとやりすぎた。スマンかった・・・。どうかしっかり生きてくれ、息子よ・・・・・・』
と心で思ってそれが主人公に届かなかった」
という感じが伝わるんですね。自分独断で考えただけですがw
ちょっと講評に行くと、
全体的にお題の夢と伝わりにくい・・・、というのが残念な気がします。
とりあえず締め切りまでまだちょっと時間があるので修正してみて、『夢』を強調すればいいと思いますよ。
文章の削り過ぎも良くないもので・・・。
こんなです。
子供みたいな(というか僕は子供ですw)講評の仕方ですみません。
『クローズド・エンド』
気づいたら机の上に伏せていた。また同じ夢を見た。手紙を書き上げて、そのまま寝てしまったらしい。私は頭をもたげた。
こんな手紙、書いたところで、どうしたらいいんだろう。
「そのまま切り刻んで、捨ててしまえばいい」
不意に耳元で声がした。この部屋にはだれもいないはずなのに。
身体を起こそうとすると、肩にかかる強烈な重みに気づいた。私は、いつの間にか手にしていた裁ちばさみで、肩の上の中空を突き刺した。
鋭利な先端は、むなしく空を切った。でも背中の重みが急に消えた。気づくと机上から手紙が消えている。私は振り返った。向こうも振り返った。
初めてきちんと対峙した、相手は私の“夢”だった。その手には、あの手紙があった。
“夢”、いままでありがとう。
私、あなたのことが大好きなんだって思ってた。
でもそれは間違いだった。
私は“あなたのことが大好きな自分”に酔ってた。
* *
あなたはいつも遠くにいた。だから私も遠くばかり見てた。そして足元の小石につまづいた。私は何につまづいたのかすら知らなかった。泣くこともなく立ち上がり、同じ失敗を繰り返した。
この間、昔の同級生に会った。彼は遠くばかりを夢見てた。地球の外の太陽系の外の銀河系のその外を見ていた。私は、彼が遠くを見すぎてるって分かってた。でも自分自身も同じだなんて、分かってなかった。
私は、あなたに会ってから、ちゃんと生きてない。だれかと話してても上の空。寝る間も削ってあなたのほうを向いてる。だから私は、足元の小石に気づけない。自分の愚かさに気づけない。
あなたが見せてくれた世界は、それだけで私の生きる力になった。私はあなたを追いかけた。あなたはそのたび遠のいていった。確かにその過程で、たくさんの花が開いた。
もっとたくさんの犠牲と引き換えに。
“夢”は、するすると逃げ回った。追いかけると逃げ、目だけで追うと立ち止まった。私は自分の動きを止めた。そして出し抜けに、はさみを握ったのと反対の手で“夢”の首をつかんだ。
最近、繰り返し同じ夢を見る。私は分厚い本の頁を繰っている。黄色い布張り。風船形の箔押し。そこには私の今までの人生の軌跡がすべてある。幼いころの挿話も、先日同級生に会ったことも、今日のことすら既に載っている。だけど、明日の出来事はまだない。そこから先は白紙。
繰れども繰れども白紙は続く。ところが、最後だけには何かが書いてある。
私は気づく。私の未来は、あなたによって決められているのだと。私の未来は“クローズド・エンド”なのだと。
私は一番大きな裁ちばさみを持ってきて、最後の一枚を切り落とそうとする。紙にはさみが入るその直前に、いつも目を覚ます。
私はいらない。決まった筋書きなんていらない。定められた未来なんて、いらない。欲しくない。
あなたがいたから、私はここまで来た。でも、もう見えてしまった。だから私は、このままずるずるとは生きていけない。挫折だって笑えばいい。負け犬だって罵ればいい。それでも私はやっぱり、あなたと別れようと思う。だって、大事なのは。
未来じゃないから。今を生きたいから。
だから、さようなら。最期まで勝手な私でごめんなさい。幸せを願っています。
手が震えた。心が震えた。けれど私は突き上げたはさみを、真っすぐ下ろした。私と同じ目をしていた。菅=…
視界が光った気がする。それは音もなく割れた。小さな破片は灰になり、すぐに消えた。
私の“夢”は終わった。
私は座り込んで泣いた。生まれてから今まで一番泣いた。手にはもう何も持っていなかった。清々しかった。さびしかった。でも立ち上がった。
手紙の最後を、思い出していた。
P.S.
私は、勘違いしてた。私は、“あなたのことが大好きな自分”に酔っていたんじゃない。私は、やっぱり、あなたのことが、大好きだった。
回答ありがとうございます!
切ない感じが…何とも言えず、斬新です。
「クローズド・エンド」かあ…。
優秀賞です!
締め切り直前ですがもう一作品。
「俺とアイツの夢」
午後八時ごろ、一人の中堅プログラマーが都内のマンションへと帰ってきた。彼はとあるネットサービスの会社に勤めている。今日は仕事が普段より早く終わったが、すぐ家には帰らず、会社近くの銭湯へ行ってから家に帰ってきた。彼は仕事道具でいっぱいのカバンをテーブルの上に置き、パソコン部屋へと向かう。そして日常的にスリープモードになっているパソコンを立ち上げ、彼が勤めている会社が提供するソーシャルブックマークサービスの人気エントリーを流れるように読み漁る。そこで彼は「これは酷いブックマークサービスだな」と呟く。だが現代社会では、上司になんてとても逆らうことなんて出来ない。テレビの電源を入れても、彼の好きな番組なんて一つもやってはいない。途方に暮れていたその時、日本一のハッカーを決める大会の参加募集情報が目に留まった。彼はその時鳥肌が立った。学生時代からハッキングの腕を磨いていたが、まだ一回も大会に参加したことは無かった。しかし、チーム戦ともなると、彼一人ではどうにもできなかった。次の日、会社に出勤すると、まだまだフレッシュな彼と同じ会社に勤める新人と、彼の同期と、そして彼のライバルに出会った。すると突然、「先輩、この大会にチームで出ませんか?先輩の力がないと大会に出られないんです!」と言ってきた。「あっ…」と彼は驚いた後、彼はすぐさま承諾した。その時、彼に一つの夢が芽生えた。「絶対にあの大会に優勝してやる…。」という事と、「アイツとの友情をあの時のように戻すんだ…。」という事だった。彼のライバルは、彼が会社に就職した年と同じ年に入社した同期だが、新しいソーシャルブックマークサービスのサービスを開始する時に、意見が食い違ってしまったことから、永遠のライバルに変ってしまった。しかし、「アイツ」も彼と同じ夢を抱いていた。徹夜での練習が何日も続き、遂に大会の地方予選の日がやってきた。4人で一致団結し、予選に臨む。しかし、結果は惨敗。皆が悔しがるが、彼と「アイツ」は、共に互いを支えながら涙を流す。結果はダメダメだったが、互いが互いを褒め合う。今二人は、「永遠のライバル」でもあり、「本物の親友」となることが出来たのだ。
これもまた、講評してくれると喜びます。(激辛希望)
回答ありがとうございます!
友情は伝わり、夢も伝わりますね。
何かいいですね~。
受付を締め切りました。
皆さん、ご参加ありがとうございました。
追記
有料アンケートでほんのちょっと取りました。
ところで、ポイントは訳ありで平等配分になってしまいました。すみません。
それでは・・・!
結果発表です!
まず佳作です!
佳作は・・・・・・。
No.7のmeeflaさんのDream and Droid です!
http://q.hatena.ne.jp/1377901678#a1212839
おめでとうです!
夢を食べる獏が、悪夢ばっかり見て、良夢を見ようとして食べようとしたらアンドロイドの夢で、食べられなかった・・・
という話ですが、「その後、主人公はどうなったんだろう・・・。」と期待をかけるのは中々良いですね。アンドロイドを食べていたらどんな夢だったかな。
このへんが面白いので、佳作です!
続いて優秀賞です!
優秀賞は・・・・。
No.9のsokyoさんの「クローズド・エンド」です!
おめでとう!
http://q.hatena.ne.jp/1377901678#a1213041
「あなたがいたから、私はここまで来た。でも、もう見えてしまった。だから私は、このままずるずるとは生きていけない。挫折だって笑えばいい。負け犬だって罵ればいい。それでも私はやっぱり、あなたと別れようと思う。だって、大事なのは。
未来じゃないから。今を生きたいから。
だから、さようなら。最期まで勝手な私でごめんなさい。幸せを願っています。」
この手紙のシーンがなんとも言えず切なくて斬新的です!
というわけで優秀賞!
最後は・・・
いよいよベストアンサーです。
結果は・・・・・・
No.6のたけじんさんの「夢」です!!
http://q.hatena.ne.jp/1377901678#a1212825
おめでとうございます!
物語を読むと、夢の中の超不可思議な世界で、人間界ではありえない素晴らしさを描いております!
アンケートでも大人気でした。
やはりこの作品が一番夢にあっている気がします!
というわけで、52は終了させていただきました。
受賞できなかった方ごめんなさい。
ブログにも結果載せました。
http://shogo2469.hatenablog.com/entry/2013/09/07/191745
それでは、
ご参加ありがとうございました。
ベストアンサーです!!
2013/09/07 07:49:39びっくりですが、ありがとうございます。
2013/09/07 23:52:03実験作だったので、どこが良かったのかわからないです。