D菜がB美のところにやってきた。
D菜「ことわざ小説ってクイズを思いついたの。ミューザック小説(http://q.hatena.ne.jp/1178303651)のパクリだけど」
D菜はプリントアウトを差し出した。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「X男、学内でもトップクラスのイケメンだよね。ライオンみたいなワイルド系で」
「いつもY太と一緒にいるけど、Y太もまたイケメンなんだよねー。X男と違って、守ってあげたくなっちゃうタイプ」
「あ、そういえばZ子がX男に告白した話、知ってる?」
「Z子って、フランス人とのハーフの、輝くような金髪の、めっちゃかわいい娘でしょ?」
「そう。そのZ子がとうとう、X男に告白したんだって」
「へー。で、どうなったの?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
D菜「この告白が成功したかどうか、理由とともに答えてくれない? 小説風の回答だとうれしいわ」
※注 8月23日(日)の夜に回答オープン
久しぶりの謎解きの回答なので、当たるといいのですが。
「X男、学内でもトップクラスのイケメンだよね。ライオンみたいなワイルド系で」
「いつもY太と一緒にいるけど、Y太もまたイケメンなんだよねー。X男と違って、守ってあげたくなっちゃうタイプ」
「あ、そういえばZ子がX男に告白した話、知ってる?」
「Z子って、フランス人とのハーフの、輝くような金髪の、めっちゃかわいい娘でしょ?」
「そう。そのZ子がとうとう、X男に告白したんだって」
「へー。で、どうなったの?」
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「結構噂になったけれど、知らない? あまりにひどい振りかたをされて、Z子はものすごく深く落ち込んで、引きこもって学校にも来なくなったのよ。」
「どんな振りかたをされたの?」
「あんなに可愛いのに、X男はZ子に向かって、自分のことを可愛いと思って鼻にかけているところが最低の性格でもっとも嫌いなタイプだとか、自分で思っているほど美人じゃないのにチャラチャラしていて頭も悪いし、遅刻もショッチュウするし授業もきちんときいていないし、お前みたいな奴と付き合ったら恥ずかしいとか、むちゃくちゃだったらしいわよ。」
「えー。それは酷いわね。イケメンでも最低の男ね。」
「そうでしょ。私もそう思って、X男とは口をきかなくなったわ。」
「私もこれからは、口をきかないことにするわ。」
「でも、実は私、今はX男のことを見直しているのよ。」
「えっ、何で?」
「漸くしてZ子が学校に出てきたんだけど、前みたいな勢いは無くて、きちんと遅刻しないで来るし、授業もおとなしく聞いているし、別人みたいになっちゃったんだよね。みんなが、どうしてときいたら、X男に言われたことが悔しくて、見返してやるんだといっていたわ。」
「ふーん。そういう子もたまにはいるわよね。可愛いのに結構芯は強いのね。」
「しばらくしたら、今度は、X男がZ子に逆告白したのよ。実は、お前のことを好きだったけれど、もっともっといい女になって欲しくて、直して欲しいところをわざと酷い言い方で伝えたんだって。」
「いまさらそういわれてもねぇ。」
「でもね。Z子は、その言葉に感動して、二人は今付き合っているわよ。」
「そうなの。結局最後は告白が成功したということね。」
「そうなのよ。でも、二人ともライオン系だから、Z子が本当に大人になったらどうなるか判らないわよ。ふふっ。」
ことわざは、これかと思っています。
「獅子は子を谷へ落してその勢(せい)を見る」
自分の子に苦しい試練を課して立派な人間に育てようとすることを言う。獅子は自分の子を深い谷に投げ込み、岩角に取りつきそこから這い上がってくるものだけを育てるという言い伝えから言う。
這い上がってこなかったら、それで終わりで、告白は失敗というパターンもあるし、ライオンは、子育ての時期が終わると、自分の子を縄張りから出す習性もあるし、結果については、ちょっと自信が無いです。
kappagold様、ありがとうございます。
さて、こちらの想定とは違ったのですが(Y太の伏線がどこにも効いてません)、
たいへん楽しい回答だと思いました。謹んでいるかを差し上げます。