──今回のノーベル経済学賞の受賞者、アングリスト氏とインベンス氏の功績について教えてください。
アングリスト氏とインベンス氏は、「因果関係を分析する手法への貢献」により共同で受賞しました。「因果関係」、つまり物事の原因と結果を解明するための、単純明快で、幅広く応用可能なツールを作ったのがこの2人です。
──具体的には?
まず、「人間は物事の間の因果関係を知りたい動物だ」ということがあります。物心ついたときには世界を原因と結果の束として見る習慣ができていますし、大人になるにつれ、悪い結果の責任や原因を他人や社会に押しつける癖がついてしまうものです(笑)。
個人、会社、社会などさまざまなレベルで、ある対策や投資があるアウトカム(結果)に与える影響、因果関係を測りたい。そうしたニーズは経済学に限らずどこにでもあります。コロナ禍の中でワクチンやマスク、ロックダウンが感染状況に与える影響を知りたいというのもそうです。
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