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2012.07.24
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カテゴリ:災害・防災
神戸市のNPO法人「阪神淡路大震災1・17希望の灯(あか)り」が、全国に残る災害の傷痕や慰霊碑を、インターネットの地図サービス「グーグルマップ」に落とし込む作業を進めている。
23日で発生から500日を迎える東日本大震災をはじめ、関東大震災(1923年)、昭和三陸津波(33年)、伊勢湾台風(59年)、阪神・淡路大震災(95年)と、あらゆる災害を網羅する試みだ。
同法人は「過去の被害を知ることで次に備えられる。命を守る手だてにしたい」とする。(上田勇紀)

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阪神・淡路大震災で父仁三郎(にさぶろう)さん=当時(95)=を亡くした同市東灘区の上西勇理事(85)が震災後の17年間、自転車で全国を巡って記録した碑の情報をネット上に示す。
阪神・淡路大震災の292カ所のほか、関東大震災の145カ所、伊勢湾台風の74カ所、明治と昭和三陸津波の280カ所など、その数はおよそ千カ所に上る。

伊勢湾台風で、消防団員が水死者を引き揚げる様子を表した愛知県弥富市の彫刻。
昭和三陸津波で、津波にのまれる住民を描いた岩手県大船渡市の絵画。
上西理事は「悲惨さを生々しく伝えており、災害を経験していない世代に役立つだろう」と話す。

慰霊碑の場所などには変化も。東日本大震災後の昨年9月、上西理事が宮城県気仙沼市を訪れると、以前に記録した慰霊碑のいくつかが津波で壊されていた。
一方で、東日本大震災をきっかけに新たに建てられた慰霊碑を見つけた。

「慰霊碑は過去にどこまで津波が到達し、どれだけ被害があったかを示す“教材”だ。絶えず更新できる仕組みを作れないか」。
堀内正美代表理事(62)と、藤本真一理事(28)は6月から、上西理事の情報をグーグルマップに記録し始めた。

現在は、阪神・淡路大震災を中心に約250カ所しか記録できていない。
作業を続け、将来的には市民が情報を書き加えられるようにする。堀内代表理事は「旅行で立ち寄った際にも、その場所でどんな災害が起きたのかを学び、減災に役立ててほしい」と話す。

アドレスはhttp://goo.gl/maps/wQ4u

(神戸新聞より)
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これは重要な取組。

同じ場所で同じような自然災害が繰り返されるのは地球活動の必然。
後世のために災害記録を残すことは、未来の防災の貴重な一歩だ。

東日本大震災の後にも、災害遺構を残そうという動きはあった。
しかし、被災住民への配慮もあり、実現は難しかった。

多くの被災者が恐怖の哀しみから立ち上がり、これからもこの地で生きていかなければならない以上、それは仕方のないこと。
であれば、何らかの別の方法を模索しなければならない。
そこでこの取組が活きてくるのではないだろうか。

日本全国で災害リスクが全くない土地などたぶんないだろう。
そういうことを認識する意味でも、記録を丹念に残すこうした取組は求められている。

いつか時代を越えて、この取組が子孫たちの生命を守ることになればいい。





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Last updated  2012.07.24 00:54:36
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