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復電後の機器故障で発生した医療機関のシステム障害についてまとめてみた

2024年12月9日、那覇市立病院は院内で利用しているハードウェア障害により、診療制限が生じていると公表しました。その後障害原因(復電後の過電流によるハードウェア故障)が特定され、同月10日8時までに制限は解除されています。ここでは関連する情報をまとめます。

電気設備の法定点検後に一部ネットワーク機器故障

  • システム障害が発生したのは那覇市立病院の電子カルテ及び画像装置の一部。同月8日15時頃よりネットワーク接続に不具合が生じたことで、同月9日夜から翌10日8時まで小児科を含む夜間救急の一時休止を行うなど医療サービスの提供に影響が及んだ。なお、12月9日午前に受付を行った一般外来に対しては、同院は紙カルテで緊急対応を行ったが受付の制限も行われた。*1 受診や入院予定の患者に対しては同院から個別連絡を行っており、電話などで問い合わせを行うことは控えるよう呼びかけを行った。*2 また検査を予定していた人はキャンセルの対応がとられた。 *3
  • 障害が発生したハードウェアはネットワークを構成する機器の一部(スイッチングハブ、ルーター)。*4 同院は12月8日に停電を伴う電気設備の法定点検を行っていたが、復電を行った際に当該機器が過電流によって故障してしまった。一部の機器故障を受け、ネットワークハブ等に負荷がかかり、院内ネットワーク全体の機能低下が時間経過で深刻化。電子カルテシステムなど院内のネットワーク接続に支障が及ぶ状況が生じた。
  • 同院は原因特定後、故障した機器の交換と再設定作業を実施。その後ネットワークの回復を確認した。またシステムの復旧を受けて、同月10日予定の手術や健診センターの業務も含めて通常の業務に戻ったことを報告した。

更新履歴

  • 2024年12月11日 AM 新規作成