「できる人はメモを取る」なんて話を聞いて、自分もメモ魔になってやろうと意気込んだものの、結局長続きしなかった経験があります。それも一度や二度ではありません。
あるときは「即座にメモを取れる環境を作るのが重要なのだ」とポケットに入れられるメモ帳とペンを買ってはみたものの、メモ帳を取り出す習慣が身につかず断念。
またあるときは「iPhone・iPad・Macそれぞれのデバイスで即メモ取れる仕組みを作って、Evernoteに集約すればいいんだ」と環境を整えましたが、溢れかえったInboxの整理整頓が面倒になって、長続きしませんでした。
「結局自分には、メモを取る習慣を身につけるのは難しいのだ」と、半ば諦めていたのですが……。
ところが最近になって、ようやく自分にハマる型が見つかったのです。それがバレットジャーナルのDailyLogというシステムでした。
<この記事の著者>
ばんか(bamka) - Tech Team Journal
Web制作会社の会社員(Webディレクター)として働きつつ、個人でブログ/メディアライターとしても活動するパラレルワーカー。
ChatGPT等AIを公私で駆使し、ITツール・ガジェットを用いて人々の生活をより豊かにするための活用術を提供するブログも運営。
【目次】
バレットジャーナルとは
バレットジャーナルは、ライダー・キャロルによって考案された「ノートによる情報管理システム」です。タスク管理、スケジュール、メモ、アイデアなどを一冊のノートに統合できるのが特徴で、シンプルかつ効率的に情報を整理できる手法です。
バレットジャーナルの肝は、「デイリーログ」という日々の記録を積み重ねていき、それらを「Index」というシステムを使って結びつける点にあります。
一日の情報のなんでもかんでもを「デイリーログ」に書き記してOK。タスクやスケジュール、買い物のメモ帳、思いついた言葉、面白かった動画へのリンクなど、その内容や順番にルールはなく、自由に書き残していい。
この自由を許容してくれるのがバレットジャーナルの素晴らしい所です。
自由だけれど煩雑にならず、きちんと情報として引き出すためのシステムが「Index」や「バレット」になります。
このあたりの詳しい話は、本記事の趣旨と外れていくので今回は省略させていただきます。気になる方は、ぜひ本を読んでみてください。
バレットジャーナルならメモ魔になれる
バレットジャーナルが、今までのメモやノートの手法と革新的に違うのは、情報の種類で保存する場所をカテゴライズしない点にあります。
今まで私がやってきたメモ術では、そのメモに書いた情報の内容を見て、判断し、適切な場所に整理整頓する必要がありました。
そのためにEvernoteにも「Webクリップ」「日記」「やりたいことリスト」といったノートブックを作り、Inboxに入った情報を振り分けていたわけです。
しかしバレットジャーナルにおける「デイリーログ」というシステムでは、今日のことは今日のデイリーログにすべて集約してOKです。
取るに足らないアイデアも、「青空が感動的だった」という他愛もない感想も、妻から口頭で言われた来週のスケジュールも、娘が泣いていた理由も、すべて今日の「デイリーログ」となります。
普通だったら「こんなメモ、どこに保存していいかわからないよ」というものであっても、バレットジャーナルなら悩み考える余地すら一切なく、ただ機械的にデイリーノートの末尾に書けばいいのです。
「どこにメモをしたらいいのか」
「メモした情報を、どこに保存したらいいのか」
これらふたつの「面倒」から解放されたと感じたその瞬間、メモが楽しいと思えるようになったのです。
「メモ魔」になるには、自分に取っての「面倒のタネ」を見つけて、それを排除できるシステムが大切だったのです。
「メモ.app」クイックノートがデイリーログに最適
バレットジャーナルの本では、アナログのノートで管理する手法を紹介していましたが、私はAppleの「メモ.app」を活用しています。
紙のノートを常に携帯するわけにはいかないため、即座にメモを取れるようにするためにはデジタルデバイスの活用が不可欠でした。
「メモ.app」が最適だと思う理由は、「クイックノート」という機能がバレットジャーナルと相性抜群だったためです。
「クイックノート」は、iPhone・iPad・Macなどのあらゆるデバイスに共通して、最速で表示させるための機能が備わっています。
iPhoneなら、ウィジェットから表示可能。iPadなら、右下からのスワイプ操作でウインドウが表示されます。Macなら、ショートカットキーが割り当てられていて、即座にウインドウが立ち上がります。
一日がはじまったら、どのデバイスからでもいいので、新規のクイックノートを作成。ノートのタイトルに日付を入力したら、準備は完了です。
あとは上から順番に、ただメモを取っていくだけ。どんなに些細なものであっても、今日という一日を形作るものですから、意味とか意義なんて考えずに、とりあえずメモするようにしています。
さいごに
上述しましたが、メモ魔になるためには「自分にとっての “面倒” をどれだけ削ぎ落とせるか」が重要でした。
私にとっての大きな “面倒” は、情報の整理整頓と再分配でした。
「メモをカテゴライズする」というのは、言い換えれば「予め設定しておいたカテゴリーに当てはまらない情報は、メモしても置き場所がない」という意味になります。
この不自由さが自分にとっての一番の課題でしたが、それをバレットジャーナルが見事に打ち砕いてくれました。
今では、ちょっとしたコレクションのような感覚で、楽しんでメモを取れるようになりました。
もしメモ魔になりたいと思ったのなら、まず自分の中にある “面倒のタネ” を見つけるところから始めてみてください。
(文:ばんか(bamka))
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