前回はこちら。先に読んでもいいし、後で読んでもいいぞ。

 

 皆さんはこのような体験をしたことがないだろうか。

 

 

 その日、ナ月は山へ来ていた。

 焚き火はいいなあ。ただのエネルギーの無駄遣いなのに心が安らぐな。ずっと見ていられるぜ、合間に広告も挟まらないし。

 

 ん?

 

 あれ?

 

 タイタンフォール2を持った腕?

 

 

 またしてもタイタンフォール2を持った腕がある。

 

 あ、消えた。タイタンフォール2を持った腕が消えたぞ。

 

 焼け跡の灰からは何も見つからなかった。当然だよな、焚き火の中からタイタンフォール2を持った腕が出てくるわけがないもんな。

 ……99%何かの見間違いだよな。

 

 でも、見たよな。

 

 見間違いか勘違いかもしれないが、見たよな。

 

 …………見たけど、誰かにそんな話してもな。「へぇ」って言われて俺の信用が下がっていくだけだしな。Twitterに書いたところで「なんか言ってるな」と思われるだけだろうし。クソ、なんだったんだ…………

 

 こんなの。こんな体験。

 

 この焚き火のエピソードはただの例え話だが、世の中にはこんな感じで誰にも語られることなく埋まっている「99%見間違いか勘違いの怪奇・不思議エピソード」が死ぬほどある。

 それを集めて、紹介する。そういう記事二回目だ。

 前回の後あらためて募集をかけたら本当にたくさんのエピソードを送ってもらったぞ。みんなありがとう。ただ本当にたくさん集まったから全部は紹介できないことをご了承くださいね。

 さあはじめるぞ。なにせ99%見間違いか勘違いだからオチなんかもほとんどないぞ。たっぷり「何?」ってなる覚悟をしろ。

 

 なんか見ちゃった話編。

 

ミッキー&ミニー

幼稚園に通うか通わないかくらいの年齢の頃、家にあったミッキーとミニーのクッションからミッキーとミニーが出てくるのを見ました。
すぐに台所にいた母親に報告したけど「夢でも見たんでしょ」と一蹴されたし大人になった今はさすがにあれは夢でしょうと思っているけど、一緒にミッキーとミニーが出てくるところを見た妹と20年以上経った今でも「見たよね〜」という話になるのでもしかしたら…と1ミリくらい思っています。

無記名

 見たのが一人だったら夢かもしれないけど、二人で見てる以上何かしらおかしなことは起こってるよな。

 

太陽

2006年10月13日の夕方の事です。両親の運転する車の後部座席から、デカくてノッペリした太陽を見ました。
記憶する限りでは日頃目にする太陽の3-4倍くらいの直径はある円形が、しかし全く輝きを発さずに空に張り付いていました。
子供が画用紙に描く様なデカくて赤い丸を見て、父に「あれ夕日?太陽?」と何度も確認を取った事は記憶していますが、父からどんな返答があったのかは全く思い出せません。
一度も応えてくれなかった気がします。

光チン

 空に張り付くデカくて赤い丸。何かと見間違えたにしても、じゃあ何?ってなるしな。せっかく日時がバッチリハッキリしてるし、もっとよく調べても面白いかもしれない。何も出てこなくてもそれはそれで面白いし。

 

赤い頭

赤い頭が倒れてきた。
高校生の頃の話です。自分の部屋で寝てるときにふと廊下を見ると、リビングに続くドアから赤い人の頭のようなものがパタンと倒れてきました。
当時目が悪く視力が0.1くらいで詳細は見えなかったのですが、確かに倒れてきた時に髪のようなパサっとした質感で「リビングにこんな派手な色の物置いてたかな?」と思いつつガン見していたら、ズズズズズズ…と引きづられるように出てきたドアの隙間へ引っ込んでいきました。
それ以来そんな物は見ていません。
私の視力が良かったら正体が見えていたのになーともやもやする話でした。

きなこおもち

 目が悪い人が見て「よく見えないけど多分赤い頭だな!」ってなる物が赤い頭以外何も思いつかない。

 

サラリーマン

母と買い物中電車と道路をくぎる金網に四つん這いで首を突っ込んでいるサラリーマンを見た気がする。

名無し

 ギリギリ実際にそういう人がいた可能性もあるけど、だとしても何してたんだ。

 

でかい鳥

幼稚園の頃、友達と団地の公園で遊んでいたのですが、その頭上を翼長15mはあろうかというクッソでかい鳥が飛んでいきました。
恐竜が好きだった自分はかなり興奮したのを覚えています。友達も一緒に見ていたので絶対に翼竜の生き残りだと思います。

ウィッピ

 これは同様の投稿がいっぱいあったので多分マジでいる。

 

鏡文字

中学生の時、習い事が終わり母の運転で帰る車内でぼーっと助手席からカーブミラーを見ていたらカーブミラーに映る景色の中の文字が普通に読めることに気付いた(鏡文字になっていなかった)。
そのことに気付き視界を外した途端カーブミラーに映る景色は鏡文字になっていた。
それより「鏡文字になってない!!」って気付く中学生の私すごくないですか?今なら絶対気付きません。

大賢者豆腐

 間違い探しの間違っている側の世界ってこんな感じなんだろうな。あとこんな奇妙な話から「私すごくないですか?」って話に持っていけるのはすごいよ。

 

回る鍋

3〜4歳くらいの頃、家の台所を見ると置いてた両手鍋がコマみたいにぐるぐると回転してた事がある。次見た時には回転が止まってた。
だからなんだという話だが、意味不明すぎて大人になってもずっと覚えている。
あと、何故かその数年後に読んだ怖い体験をまとめた本に同じようなエピソードが載ってて、ビックリした。鍋は人知れず回ってるものなのかもしれない。

とろみ

 地味ポルターガイストだ。怖いような可愛げがあるような。こういう「だからなんだ」って怪奇話が欲しくてこの企画やってる。

 

近未来

中学校の下校中、地元の科学館の敷地を通り抜けしていました。
その敷地内で、銀色の体に赤いラインが3本走っている近未来ゴキブリを見ました。
虫が苦手なので走って逃げて、科学館で作り出されたリアルなおもちゃだろうと思うことにしました。
その後も何度か見かけましたが、よく見て普通のゴキブリだったらいやなので素通りし続けました。

げん

 何度も見かけたってことはいるのは間違いないから、虫平気なやつに行ってもらおう。科学館の人に「そちらにウルトラマンみたいな色のゴキブリいます?」って聞いてみるのもアリ。

 

みどりの手

1・2歳かその頃に自宅のベランダから外を見ていました。
そこから他の家が何件か見えるんですけど、そのうちの1つの家の排気口?か何か空気の出口みたいなところから、大きなみどりの手がびよ〜んとでてきたのを見た記憶があります。
にゅ とかではなく びよ〜ん と。
大きいしみどり色だったから気色悪かったです。どうせ幻覚なんでしょうけど。

サイバーテロテロテロテロテロ

「にゅ とかではなく びよ〜ん と」のこだわりがいいな。びよ〜んと出ていたんだな。「どうせ幻覚」なんて言うけど、幻覚ってそうそう見ないぜ。じゃあなんだったのってなるけど。

 

小学校低学年のころ、隣の家に住む歳上の女の子と話していたら、その子の顔に蟻が這っていました。
虫付いてるよ、と言おうとしたらその蟻が女の子の眼球の中?眼球と皮膚の間?にスルッと入っていきました。
隣の子は痛がる様子もなくキョトンとしてるし、眼球に蟻が入るなんてあるのか?と疑問だった私は何も言えませんでした。
幻覚だと思いたいですが、次の日も遊びにいこうと思ったら熱が出て体調を崩していると言われたので見間違いじゃないかもしれません。

鯖江

 嫌すぎる。目ってまつ毛が入っただけでもめちゃめちゃ気になるから、マジの虫ではなかったのかもしれないな。その後「虫のようなものが体内に入っていった人が体調を崩す」みたいなのを他にも目撃したらなんかの役に立ちそう。

 

散歩

実家の部屋の窓から外を眺めていたら、おばあさんの首にリードをつけて散歩しているおばあさんがちらっと見えた気がした。 嘘でしょ?と思ってよく見ようとしたら、誰もいなかった。

ねじ

 見間違いにしても見間違う対象がなかった時って本当にモヤモヤするよな。「お婆さんの散歩してるお婆さんのスピードが超速かった」が一番説明つくのも異常だ。

 

全裸の

小学生の頃、帰り道にあるマンションの1階にある部屋を友達と覗いたら全裸の男女2人が正座で向き合っていた記憶があります。
これから真剣勝負でも始まるかのような張り詰めた緊張感が漂っていて傍らには刀のような物もあったような気がします。

ただ、一緒に居た友達が誰なのか、そもそも何故覗きに行ったのか、1階とはいえマンションのベランダはそこそこの高さがあるのに小学生が覗くことなど可能だったのかなどなど疑問も多く……。
あれは夢だったのか、はたまた大変な場面を見知らぬ小学生に覗かれて驚いた住人の必死の対応だったのか、ずっと気になっています。

 性行為って真剣勝負みたいなところがあるしな。だからと言ってマジで刀を持ち込んでるのは何だかわからないけど。もしくはこれから決闘だから何も隠し武器を持ち込んでいないことを示すために全裸だった可能性はある。

 

炊飯器

炊飯器がひとりで散歩していました
尻尾みたいにコードひきずってコトコトコトって
不気味だけどなんか可愛かったです

ほかほかごはん

 心霊現象だとしても悪意よりは悪ふざけって感じがして良い。 

 

大学生の時にワンルームのアパートに住んでた時の話です。
ある日ふと夜中に目が覚めてなんとなくシンクの方を見たらそこに洗う前の大根のように足が置いてありました。
でも眠くてすぐに目を閉じてそのまま朝になり当然そこには何もなかったです。
そして最近、やはりふと目が覚めて横に寝ている子供の方を見たら、子供の肩口からおなじように足が生えていました。
その日も子供泣いてないし……でそのまま寝てしまいました。
どちらもその後何かあったとか、事故物件だったとかは無くそれで終わったので別に話すまでも無いのですが……
そういえばその足はシンクの感じから膝下が50cmくらいある超足長の人のものでした。

短足

 よく「幽霊は足がない」っていうけど、そのなくなった足ってこんな感じで雑にそこらへんにあるのかもしれない。子供の肩から知らん足が生えてるのに眠れるのはすごい。豪胆。

 

一反木綿

中学生の時、塾帰りの夜空に一反木綿を見ました。
白い長いものが明らかに意思を持ってヒラヒラと上昇していました。
一緒にいた友達も「トイレットペーパーが生きて空飛んどる!」と興奮していました。

トイレットペーパーではなかった

 一反木綿としてもかなり屈辱だろうな。

 

透明人間

小学生低学年くらいのとき、家の風呂場の壁を早歩きですり抜けていくデカい透明人間を見た。
なんで透明なのに見えたかって言うと、モヤのような感じでうっすらと輪郭は見えたから。

なんこつユッケ

 風呂場の湯気などで透明な敵を見破るやつ好き。今度見たら攻撃しよう。

 

たぬき

幼少期、実家の車の下を覗いたらたぬきが「糸巻きの歌」の動きのように腕を胸の前でクルクルと回していました。
母に言っても笑って済まされましたが、あれ絶対変身の直前だったと思います。

 ちょっと可愛すぎる。

 

ステッキ

小学校低学年の頃の不思議な体験です。
両親と一緒に寝ていたのですが夜中に私だけふと目が覚めました。
空中で何か光ってるなと思ったら、当時持っていた魔法少女のおもちゃのステッキがくるくると回転しながら空中に浮いていました。
慌てて両親を起こそうとしたのですが何故か2人とも全く起きてくれなくて。気づいたら朝でした。
寝ぼけてたんじゃないのって笑われましたが本当に見ました。

あき

 本当に見ましたって断言してるのがいいな。趣旨とは外れちゃうけどな。手に取っていたら人生が変わっていたかもしれない。

 

リビングでぼんやりしていたら、天井にスッと一瞬穴が開いて黒い球が落ちてきた。
球はそのまま落ちて、ぶつかる直前で床に穴が開き、音もなく吸い込まれていった。
その時は「こういうこともあるんだな」と思っていた。

ハッピー鶏ささみ工場

 本当にわけわかんなくて最高だな。何かこう、ポータル的なものだとしても一回ハッピー鶏ささみ工場家のリビングを経由する意味がないしな。

 

小人

1回目読んで思い出しました。
小さい頃知らん親戚のおじさんの葬式に親が出かけるということで、曽祖父の家に預けられたことがありました。
寝室は小さく、部屋全部に布団を広げ雑魚寝する感じなのですが、初夏で寝苦しかったため、横開きの部屋のドアを少し開け、ドア側から弟1、私、弟2、祖母の順で布団に入り就寝しました。

夜中にふとお祭りみたいな音がして目が覚めました。
ドアの方に目をやると、廊下を小人がお神輿を担いで練り歩いてました。
大きさは多分指人形ぐらい。
小人が歩いていた方向には仏間があり、なんとなく仏さんの奥からから歩いてきたんだ、と思った私は、小人が怖いものには思えなくてただ祭りだ……と思って見ていました。
お神輿は数種類あるようでキラキラなものから漆塗りのようなもの、色んなお神輿をエッサエッサ運んでました。
まだ運ぶのかなーと思って見ていたら、ドアに一番近いところに寝ていた弟がううんと声を上げて寝返りをしました。
その瞬間、小人はピタッと動きを止めて持ってた楽器?旗?みたいなのを捨てて全員でお神輿を担いで猛スピードで走っていきました。
ちょっと怖かったのが、多分お神輿に最後に乗っていたのが真っ白な浴衣をきた小人より大きめの人でした。リカちゃん人形ぐらい。

気づいたら早朝で、もちろん小人やお神輿は全てなくなっていました。
最後の御神輿に乗ってた人のあれ、多分死装束だよなーと大人になってから思いました。
こういうのいっぱいあるけどお化け信じてないから人に言うの恥ずかしいし、どこに言うべきかもわからないので投稿できて嬉しいです。

カポエラ

「寝ぼけてたんじゃないの?」で片付けられない生々しさがあるな。何だったんだ。ちなみにこれと似たような感じのエピソードがもう一つ来ていたので、小人の行進はあります。

 

ゴリラ

通っていた幼稚園の道路を挟んで向かいにある目の前の家にゴリラがいました。
その家は勝手口がこちら側に見える向きに建っていましが、1匹の大きいゴリラが微動だにせずに座っていたのを覚えています。

そのとき一緒にいた友達も見ていて、他の人や先生に聞いても誰もわかりませんでした。
今でも友達と会うとゴリラの話をします。

オリーブちゃん

 信じられないことにこれも同じようなエピソードももう一つ投稿されていたので、野良ゴリラもいます。

 

 聞こえちゃった話編。

 

寝息

私が実家に住んでいた頃の話。
姉が深刻そうな顔して「最近、寝てる時に耳元で別の人の寝息が聞こえる」と親に話していた。
私は特に会話に参加することは無く、「何言ってんだこいつ」くらいの気持ちで話を聞いていた。
1週間程後に親が「この前の寝息のやつどうなった?」と話題に出し、姉は「いつの間にか無くなった」的な事を言っていた。
その数日後、完全に姉の話と同じ現象が私にも起きた。
その事を家族に話すとより怖がらせてしまうような気がして誰にも言えなかった。
私も1週間くらいで聞こえなくなった。 睡眠に入る直前に起きる現象なので気のせいだったと思っている。

さこつ

 怖い。ちょっと姉と話を擦り合わせてみようぜ。何だったのかわかるかもしれないし。

 

ヌメヌメ

聞き間違いだと思いますが、町を歩いていた時に、すれ違いざまにナメコヌメヌメ…!と言われた事があります。
珍事だなぁと思っていたら、数時間後別の駅で別の女性に、ヌメヌメ…!と言われました。
ちょっと怖かったです。よく晴れた日の事でした。

わぽば

 これはもう、その日あなたがヌメヌメしていたと考えるのが自然ではないか。

 

ガンプラ

私は趣味でガンプラを作っています.
その日もせっせとパーツのバリ取りをしていて,うっかり手を滑らせて落としてしまいました.
私の部屋はフローリングでしたので「カッツーン…」と音がしたんですよね.
そこで作業机の下に潜り込んで必死になって探しましたが見つからず.私はとうとう根負けし,「しょうがない複製するか」と椅子に座りなおすと机の上に落としたはずのパーツがあったんです.
「あぁなんだ机に当たった音か…」と思いましたが,私の作業机にはカッターマットを敷いていてプラスチックを落としても本来「カッツーン…」なんて音はしないはずなんです.
私はなんのパーツが落ちた音を聞いたんでしょうか…

ゲイナー

 あーー良い、これくらいの地味な怪奇現象が読みたかった。とてもちょうどいい。

 

たまごっち

幼稚園ぐらいのとき、たまごっちが好きすぎて、幼稚園に行くとき以外は肌見離さず持ち歩き、毎日やってた。
ある日幼稚園でピロン(たまごっちが死ぬときの音)っと音が聞こえ、家に帰って確認したら本当に死んでいた。
それからも、音が聞こえない所にいてもたまごっちの死ぬ音が聞こえて、確認すると死んでいる、ということがたびたびあった。
たまごっちが好きすぎて超能力が身についたと本気で思っていた。

がそりん

「不思議な現象で遠くにいるはずの知人の死を悟る」みたいな現象はちょいちょい聞くけど、たまごっちでもあるんだ……。

 

リズム

小学生の時の修学旅行の時、友達と二人で深夜まで遊んでて隣の部屋の壁を叩いて他の子起こして壁越しにリズム取って遊んでたんだけど次の日部屋出たら叩いてた壁は階段側で部屋なんてなかった。
反響だったのか?とも思うけど友達と二人でゾッとした記憶が残ってる

マッコリハム太郎

 こういうエピソード、子供しかやらないような奇行に世界が対応してなくてバグるみたいな感じで好き。

 

宴会

高校の時、深夜に風呂に入ろうとしたら、賑やかな宴会の声が聞こえてきた。
実家はクソ田舎。
風呂の窓は田んぼに面しているし、隣の家とも離れているはずなのに、子供の走り回る音まで聞こえる。
窓を開けても何も見えないが音だけは変わらずにかなりの盛り上がりっぷり。深夜なのに。

まあ、お盆だしな……と思った瞬間、全てが腑に落ちた。

日本の夏

 ご先祖様とて深夜は静かにしていてほしい。

 

爆竹おじさん

小さい頃住んでいた地域に爆竹おじさんと呼ばれる人がいました。
毎年8月になると夜中0時頃どこからともなく爆竹を鳴らす音がパーンと聞こえて、近隣をあちこち移動しながらパーンパーンと鳴らして歩く音が聞こえ、1時間ぐらいで消える。それが8月中ほぼ毎日聞こえる。それが爆竹おじさん。
家族もみんな「爆竹おじさん今年も来たねー」と言い近所の人も把握していたので気の所為ではないような気はするのですが、不思議なのが誰も爆竹おじさんそのものを見たことがなかったんですよね。
これだけ毎日やってれば誰かが目撃してても良いはずなのに、音だけ聞こえていて、その姿を見た人はいませんでした。
通念上、おじさんと呼んでいただけなのでもしかしたら若い女かもしれないし子供かおじいさんかそれとも怪奇なのか……。
ただ音が聞こえるだけで無害なので、夏の風物詩として扱われてました。風鈴と同じ。

すあまだいふく

 その存在も自分がおじさん呼ばわりされているとは思いもしないだろうな。

 

ケーキ

母とケーキ屋さんに車で向かっている途中、亡くなったお爺ちゃんが私に「今日ケーキ屋休み」とだけ言って消えた。本当に休みだった。

米炊くデブ

 親切だけども死人が現世に介入してまで言うことかよ。

 

買う

小学校低学年の頃、やることがないのでテレビショッピングをぼーっと見るともなしに見ていたときのことです。
テレビから『こちらにこちらと、なんとこれもお付けして!全部で一万円!』と流れたところで部屋の隅の方から「買う…」というか細い声が聞こえました。

部屋には母もいて洗い物をしていましたが、そちらからまったく別の方向から聞こえたので、念のため母にも確認しましたが何も言っていないとのこと。
霊も物欲あるんだ、とその当時思いました。

ねむい

 めっちゃ吸う掃除機に付け替え用のノズルとキャリーケースまでつけたやつを買いそびれたショックで死んだ霊。

 

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