独自ドメイン運営のサイトで、使用しているレンタルサーバーを変えることを、サーバー移管と言います。
ウェブサイトを運営していると、機能性や健全性を考えて、サーバー移管が必要になるときがあります。
サーバーとドメインについては、以下の記事を参考にしてください。
目次
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<サーバー移管の大まかな流れ>
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ワードプレスなどのCMSを使っている場合は、サーバー上のファイルのダウンロード・アップロードだけでなく、データベースもphpMyAdminを経由して、元サーバーからエクスポート、新サーバーへインポートする必要があります。
また新サーバーでは新しいデータベースを作成し、wp-configファイルを書き換える必要もあります。
今回当サイトでも、さくらインターネット(ライトプラン)からエックスサーバー(X10プラン)へ、そしてエックスサーバー(X10プラン)からさくらインターネット(プレミアムプラン)へ、二重移管をおこないました。
当ページでは、その前半であるライトプランからX10プランへの移管について、ふれていきます。
FFFTPを使って、自サイトのファイルをさくらインターネットからダウンロードします。
FFFTPであれば、右側にアップロードされたサーバーのファイルが、左側にローカルの自分のPC上のファイルが表示されます。
右側のファイルを全選択し、ダウンロード先の任意のフォルダを設定後、ダウンロードボタンを押します。
エックスサーバーのサーバーパネルからログイン。
ドメイン設定から、使用している独自ドメインの設定をおこないます。
つづいて、独自ドメインで使用しているメールアドレスを設定します。
使っている独自ドメインを選択後、メールアドレスの設定をします。
これらについては、新しくサイトを作るときの手順とまったく同じです。
パスワードを元サーバーと同じにしておくと、普段はグーグルやサンダーバードなどのメールソフトを経由してメールを使っている人は、メールソフトの設定をいじらずとも、そのまま使用を続行できます。
ちょっとしたポイントです。
またエックスサーバーのX10プランの場合は、ひとつのメールアドレスにつき容量は5GBまでです。
完全な不労所得化を狙って、これ以上の容量を必要とする場合は、さくらインターネットのプレミアムプラン以上がオススメです。
詳細は下記の記事を、ご覧ください。
エックスサーバーのFFFTPをセット後、ローカルに移したファイルを、アップロードします。
左のローカル側のファイルをすべて選択し、アップロードボタンをクリックします。
なお独自ドメインの場合のアップロード先は、サーバー別に以下のとおりです。
さくらインターネット | /home/アカウント名/www/任意 |
---|---|
エックスサーバー | /ドメイン名/public_html |
さくらインターネットでは、自分のアカウント名が前方に挿入され、後方ではフォルダを任意の名前で配置します。
このフォルダは、コントロールパネルの独自ドメイン設定から、自分で作成します。
エックスサーバーは単純で、ドメイン名が入るだけです。
たとえば当サイトであれば「/okanewiki.com/public_html」がアップロード先です。
さくらインターネットのように、特に設定も必要としません。
エックスサーバーであれば表示確認用のURLがありますが、さくらインターネットではありません。
さくらインターネットでは「アカウント名.sakura.ne.jp」という、非独自ドメインのサイトが無料で与えられていますので、そのサイトのインデックスページを変えてみることで、サーバーがしっかり機能するか確認します。
さくらインターネットのドメインの場合、FFFTPのアップロード先は「/home/アカウント名/www」です。
最後に、ネームサーバーを書き換えます。
独自ドメインを契約している会社のホームページへと、アクセスします。
当サイトの場合はムームードメインですので、ムームードメインにアクセスし、会員用ページへとログインします。
ネームサーバーを書き換えると、新サーバーのほうの設定が適応されます。
書き換える前に、ファイルがしっかりアップロードされているか、独自ドメイン設定ができているかなどを、再度確認しておきましょう。
書き換えるネームサーバーは、以下のとおりです。
さくらインターネット | エックスサーバー | |
---|---|---|
ネームサーバ1 | ns1.dns.ne.jp | ns1.xserver.jp |
ネームサーバ2 | ns2.dns.ne.jp | ns2.xserver.jp |
ネームサーバ3 | なし | ns3.xserver.jp |
ネームサーバ4 | なし | ns4.xserver.jp |
ネームサーバ5 | なし | ns5.xserver.jp |
ネームサーバ6 | なし | なし |
元サーバーの独自ドメイン設定の削除、あるいは解約は、最低2週間程度はしないほうがいいです。
これはしばらく数週間は、新サーバーと元サーバー、どちらともにもアクセスがあるためです。
当サイトの移管時は、余裕をもって1か月は元サーバーの設定を消しませんでした。
SEO的健全性を考えるなら、DNSが完全浸透するまでは、どちらのサーバーも並走させておくのが賢いと言えます。
2015年現在、私はさくらインターネットのプレミアムプランと、エックスサーバーのX10プラン、この2つのサーバーを契約しています。
プレミアムプランで当サイトを、X10プランで別サイトを運営しています。
年間であわせて3万円程度の固定費です。
当サイトは、もともとはさくらインターネットのライトプランで運営していましたが、メールボックスの容量に不自由さを感じて、プレミアムプランへと移管しました。
当サイトのドメインは、主要サービスのメールをうけとるドメインとしても使っていますので、このような行動にでました。
本来であれば、ウェブサイトに使うドメインと、主要サービスのメールをうけとるドメインは、わけたほうが融通がききますね。
さくらインターネットのプラン変更で注意すべきことは、各プランのサーバーが別々に管理されているため、プラン変更は実質上、サーバー移管と変わりがない、ということです。
しかも厄介なことに、仕様上、新プランの独自ドメイン設定をする前に、元プランの独自ドメイン設定を削除する必要があり、なおかつ削除後から数時間は、新プランの独自ドメイン設定ができません。
なのでそのまま別プランへ移管してしまうと、しばらくウェブサイトが消えた状態になります。
この点についてはさくらインターネット運営に大分問い合わせましたが、現状では解決策はないようです。
さくらインターネットのプラン変更は、通常のサーバー移管よりも不便です。
ですから、SEO的な安全性を考えてさくらインターネットでプラン変更する場合は、いったんエックスサーバーなどの別のサーバーに移管したあと、そこからさくらインターネットの別のプランに移管する、という二重移管の方法をとるのが無難です。
具体的にはさくらのライトプランからエックスサーバーのX10プラン、そしてさくらのプレミアムプランへ移管する、といった形です。
この手法であれば、サイトが表示された状態をずっと継続できます。
余談ですが、この二重移管の最中、当サイトのトラフィックがさくらのライトプランでは1日6000ユニークアクセスくらいあったのが、2014年11月末にエックスサーバーX10プランへ当サイトを移管して以降、一気にユニークアクセス数が4000まで減少。
そして2014年12月末にさくらのプレミアムプランへと移管したときには、また一気にユニークアクセス数が7000近くまであがっています。
サーバーを変えるとアクセス数が変わる、なんて都市伝説もいいところですが、少なくとも当サイトにかぎって言えば、エックスサーバーに設置している時期よりも、さくらインターネットに設置している時期のほうがアクセス数は高い、という事実が実際にあったことは、ここに書き留めておきます。
もちろんこの時期にかぎって、グーグルのアルゴリズムが変化した可能性も、否めません。
私はSEO屋ではありませんので、こうしたサーバー移管を頻繁におこなうつもりはありません。
現状当サイトは今回の移管以降、さくらインターネットがつぶれるまでは、ずっとプレミアムプランで運営するつもりです。
なので当サイトのこうしたSEO的な実験話は、今回かぎりのレアなものとなるでしょう。
参考にしていただければ幸いです。
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