幸福とは何か:中国ディストピア漫画で知る底辺層のリアル
今回、紹介する作品は中国という巨大な国の中でも最底辺で暮らしている人々の視点から描かれた物語、中等専門学校の鼠の大冒険(中专鼠鼠大冒险)です。
この記事は華やかな経済成長やテクノロジーとは対照的な「影の部分」に光を当てます。かなりダークな表現が多いので苦手な方はご注意ください。
この作品を通じ中国社会の過酷さと、ここで生きる人たちの強さ、そして幸福とは何かを感じ取っていただければ幸いです。
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中等専門学校とは
前提となる知識の解説です。中国は大学入試試験(高考)が有名ですが、実はその前に高校入試試験(中考)があります。
中等専門学校とは日本でいう専修学校のような存在です。場所によって異なりますが、上海では高校受験で成績の下位20%が行く学校の一つとされています。ここで学生は職業の技術を学び、卒業したあとは、すぐに就職することが多いです。

この作品は、中等専門学校の卒業生を鼠に例えた漫画作品で、作者の実際の経験に基づいた作品だと推測できます。そして私たちはこの作品を通じて中国社会の最底辺と、そこで生きる人たちの境遇を知ることができます。
漫画本編
背景知識は画像下部に解説します。
この作品のキーワードとなる「幸福」は漫画の後に別で解説します。

この作品では地方出身者を鼠に例えている
未成年労働は違法だが経済状況でやむを得ない場合もある

お手伝いさん(阿姨)を指す
お手伝いさんも低賃金だが
特に富裕層が客の場合、待遇は比較的に良い
だが多くは労働集約型産業で働くことになる


低コスト化の圧力が常態化している
その圧力は直接に労働者へ降りかかる
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