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ばるぼらさんの全記事アーカイヴ

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追加します。あとnoteの有料記事もここに…
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記事一覧

アーニョロ・ブロンズィーノ「ヴィーナスの勝利の寓意」

今知ってびっくりしたんだけど! アーニョロ・ブロンズィーノ(Agnolo Bronzino, 1503〜1572)というイタリアの画家が、1545年に描いた作品『Allegoria Del Trionfo Di Venere』。直訳すると「ヴィーナスの勝利の寓意」で、日本語では「愛の寓意」と紹介されたりします。英語だと「Venus, Cupid, Folly and Time」らしい。ヴィーナス、キューピッド、愚かさと時。

雑談:なんで昔B’zを「ダサい」って言ってたのかというと

下記には別にB’zの悪口とかは書いてません。構造の話しかしてない。 この話題ね。 なぜB’zを「クソダサい」とか言うんですか!?ひどい!! ダサいって言ったほうがダサいわ!!と、多くの人が思ったと思います。あくまで昔の話ですが、しかしこれは1990年代論的に大事なことなので書いておこう。

雑談:現代の「二次創作」は組み合わせの遊びが増えている

この前のボカロ/音声合成シーンの記事の続きというか、長くなりすぎてあれ以上付け足すのがはばかられたため軽く書いただけで削った部分を展開します。 二次創作っていうと、まあ普通は「同人誌」みたいなのを想像しますよね。『ワンピース』の漫画が好きな人が、そのキャラクターを使って、自分なりの物語を展開しちゃうとか、女性キャラをエロくしてやるぜとか、まあ色々ありますけども、コミックマーケットで売ってるヤツってイメージの。 でも二次創作で同人誌って、ものすごく広い荒野の一部にすぎないん

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雑談:テクノはジャスト

そいえばこういう話、書いたっけ?と思い出せないので書いておこう。2025年は同じような話を過去に書いてたとしても書いていくスタイルにしたい。まあ新年だし、あんま細かくない感じのを。 ダンスミュージックに興味を持った初期に、よくわからなかったのがテクノとハウスの違い。今も「テクノ ハウス」で検索すると予測候補に出てきますね、「テクノ ハウス 違い」が。よく検索されるということ。 で、テクノは好きだけどハウスはダメ、という人もいて、じゃあその違いはなんなんだ、と聴き比べても、

2025年は何の年?

あけましておめでとうございます。 フランス経済学会会長のジャック・ルスールヌが1981年に出版した、長期的な経済予測を打ち立てた書籍『Les mille sentiers de l'avenir』は、日本では『2025年 全人類の道しるべ』(日本初版:1983-01-24)というタイトルで出版されました。エネルギーや資源が物理的な限界を迎え、相互依存していくだろう、という話があるようです。

蒐集:コレクター(※不完全)

新年一発目の更新にするような内容ではなくて、本当は年末にやるつもりだったのが、間に合わなくてズレてしまっただけなんです。うう。 またnoteの規制の限界に挑戦するみたいな記事になってしまうのですが(ワタシの過去記事のいくつかはnoteのアダルト規制?に引っかかって未公開にされてるのが3本くらいあります…)、また久しぶりに自販機本について書いておこう。今回は『コレクター』(海鳴書房)について。 最初に『Jam』『HEAVEN』に興味を持って、その次くらいにもう欲しかった自販

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改めて渋谷系サウンドとは何なのか

どういうタイトルだこれは。 皆さんもご存知の通り、「渋谷系」というのは音楽ジャンルとして使われる場合がありますね。しかし本当に音楽ジャンルなのかというと、知っている人にとってはイマイチ納得いかない場面が出てくるんじゃないでしょうか? たとえば、こういう感じの音を聴いた時に「渋谷系っぽい」と感じる部分はたしかにあると思います。2021年結成のNagakumoというバンドの楽曲。 端的に、フリッパーズ・ギターやカジヒデキを参照した、ネオアコ/ギターポップを聴いた時に、我々は

ジャンル名の起源:ネオサイケって何なのか(※未解決?)

「ネオサイケ」についてこんなツイートがありました。 あれ、英語圏にないんだっけ!?とびっくり。むしろネオアコがなくてネオサイケはあったのだと思っていたけど……。では実際のところはどうだったのか、「ネオサイケ」について調べていきましょう。どんな音楽かは最初は説明しません。読んでいけばわかる! 英語「neo psychedelia」まず、日本語で「ネオサイケ」と言った時に想像するのはおそらく「ネオ・サイケデリック」の略語としてなのですが、実際は「ネオ・サイケデリア」のほうが先

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ボカロ/音声合成シーンが少し見えてきた報告(2024年12月現在)

最近はまた音声合成シーンに夢中なのですが、今までわかってなかったことが見えてきて、「これもしかして面白いんじゃ?」という気分になってきたため、note読者の人に何がどう面白いのか説明してみます。こういう解説はこれまで誰もしてくれなかったです。読んだことがないし、探しても見つからない。でも普段から楽しんでる内部の人たちには常識すぎる話で解説するほどではなく、それゆえに外部にいるだけではわからない部分っぽい。下記には普段から音声合成を楽しんでる人には常識の話が書いてあります。そう

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蒐集:東京ストリートニュース!(不完全)

今回取り上げるのは『東京ストリートニュース!』(学研)。1994年に季刊誌として誕生した都内の高校生向けのファッション誌で、1998年に月刊化されました。1990年代の高校生カルチャー誌というと『egg』『Cawaii!』が女子高生/コギャル雑誌の代表としてよく振り返られます。しかし実際は『ストニュー』が先駆けだったんです。ただ、誌名からわかるように首都圏メインの雑誌だったせいか、地方の人がこの雑誌の存在自体を知らず、一部の熱狂的な当時のファンを除くと「そんなのあったの?」と

2024年の音楽ランキングを見て年間ランキングの停滞を感じる

まず上記リンク先のビルボードのVOCALOID SONGS年間チャートを御覧ください。 いやこれのどこが2024年やねん!?と思った方は普段からボカロを追ってる人ですね。そう、まず上位で本当の意味で2024年にリリースされたのは2位の「メズマライザー」と5位の「イガク」しかないんです。リリース日を書くとこうなる。 ワタシはこれを見て当初「本当にリリース年を気にしなくなったんだな~」と思ったんです。これは2023年11月から2024年11月にかけての再生数だったかな? ん

雑談:11月も終わるし何か本当に雑談をする、この前の音楽の話のおまけ

こういう話をいつも一人で(?)してるんですけど、いま人前に全然出たくなくてやる気がない。noteだけですよ、書くか~となるの…。 ダンスミュージックの21世紀に入ってからの動向として、世界各地の民族音楽のリズムを取り入れる、グローカル・ビーツと呼ばれたりした、新しいビートの発掘作業があったと思うけども、結局それはリズム、ビートと呼ばれる身体的、律動的な部分のみに過ぎなかった。英米の和声&音階と、ローカルなビートを融合する、言い換えれば帝国DJが搾取するだけだったとも言える。

雑談:いつかフランス行ったらする聖地巡礼

フランス、ワタシは行ったことないですけど、全人類一度は行きたいじゃないですか。そのために第二外国語はフランス語にしたのに、先生に「日本人はレストランで悪い席に案内されたり、露骨に差別されるわよ」と脅され(たぶん幻滅しないよう先に忠告したのでしょう)、行きたい気持ちが減退し、そのままになっている。 でも一応、回りたいところはメモしてあるので、いつか行ったその時のためのメモ(昔noteじゃないとこに書いたヤツ大幅改訂)。絵画館の続き。

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2024年ベストミュージック振り返る(日本以外)

去年もやったから今年もやっておこう。去年12月に選ぶって言ったけどやってないな。まあいいか……。 それにしても、今ってほとんどクオリティの高い音楽ばっかりで、あとは自分がどうしてその音楽を推したいのかという、理由付けだけが重要になってる気がします。自分がその音楽でどんな体験をしたかという、ますます個人的な理由で選ぶような時代になっている。音楽史にとって重要だから、この選択の正統性は歴史が証明するだろう、なんて選び方をする人ってますます減ってますね。いや、ワタシも個人的に選ん