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人生に悩んでいる人へ。プラトンの名言「多くの場合、正直は不正直よりも…」英語&和訳(偉人の言葉)

鈴木隆矢翻訳家

こんにちは!ほんやく検定1級翻訳士の鈴木隆矢です。
今回はプラトンの名言をご紹介します。プラトン(紀元前427~紀元前347年)は古代ギリシャを代表する哲学者です。
今回は人生に悩んでいる人に届けたいプラトンの名言をご紹介します。

ご紹介する名言につきましては、BrainyQuote というアメリカのサイトに記載されているものをGoogleの書籍検索にかけ、それが英語圏の複数の書籍で使用されていることを確認の上、その人物の言葉として記事に掲載しております。
古い人物の言葉ですとそれが本当にその人物の言葉なのか確認が難しい場合もございますが、複数の書籍で使用されている言葉であれば、それがその人物の考えを反映した言葉であると判断できるのではないかという考えのもと記事を執筆しております。

人生に悩んでいる人へ。プラトンの名言「多くの場合、正直は不正直よりも…」英語&和訳(偉人の言葉)

“Honesty is for the most part less profitable than dishonesty.”

「多くの場合、正直は不正直よりも損をする」
プラトン(古代ギリシャの哲学者)

正直さとは全てを受け入れること、欲望を捨てること。

母親が声が小さいのですね。持病の影響もあって筋力が落ちてきているのですね。声も出にくくなってきている。何を言っているのか聞き取れないことがあるのですね。何度も聞き返すと母もイライラしてくるので、聞こえているふりをすることがあるのですね。聞こえていないのに返事だけする。「あ、いいよ」とか「へー、そうなんだ」と。
後で聞かれるのですよね。「水持ってきてくれた?」とか。「持ってきてないよ。なんで?」「さっき言ったじゃん」と、つじつまが合わなくなる。
最近思ったのが、これは弱さなのだなと。欲望なのだなと。

上司に食事に誘われた。その日は別の用事が入っている。どうしよう。断ったら昇進に影響するかもしれない。その誘いを受け入れる。これは弱さですよね。欲望ですよね。金銭欲、物欲。
昇進になど興味はない。お金にも興味はない。死ぬことも怖くはない。欲望がなければ恐怖はない。正直になれますよね。誘いを受けても断ることができる。

母に対して、金銭欲、物欲、あったかもしれないなと。思い当たることがないわけでもない。その弱さ、欲望が自分から正直さを奪ったのだと。

十二因縁

仏教には十二因縁という教えがあるそうなのですね。

仏教には輪廻転生の考えがありますよね。人は生まれ変わるという。
動物が人間に生まれ変わることもあるそうなのですね。動物として徳を積む、善行を重ねる。それによって人間として生まれ変わることができるのだと。
では、人間になったらその先はないのかというと、そうではなくて「解脱」。解脱というのは輪廻転生のサイクルからの解放を表すと。
この世は修行の場なのだと。何度も生まれ変わり、修行を重ね、「もうこれ以上は生まれ変わる必要はありません」というところまで魂を向上させられると、その先にあるのが「解脱」。輪廻転生からの解放。
そこに到達することを目指して、人は何度も生まれ変わる。この世で修行を重ねる。

十二因縁というのは、輪廻転生のサイクルから抜け出すことができない原因を説いたものなのだと。

  1. 無明(むみょう)
  2. 行(ぎょう)
  3. 識(しき)
  4. 名色(みょうしき)
  5. 六処(ろくしょ)
  6. 触(そく)
  7. 受(じゅ)
  8. 愛(あい)
  9. 取(しゅ)
  10. 有(う)
  11. 生(しょう)
  12. 老死(ろうし)

十二因縁は「無明」を因として「行」という果をもたらす、のように前者を因として後者が果となるという形で展開していきます。

「無明」とは、物事の真理を知らないこと。
この世の一切は無常であり、自己という固定したものは存在しないこと、物事が思い通りにはならないこと。それを知らないこと、それが「無明」と。

「行」とは、無明ゆえに誤った行いを繰り返してしまうこと。「識」とは、無明を根底とした認識。

「名色」とは、精神と肉体。「六処」とは、眼・耳・鼻・舌・身・意の六つの感覚器官。

「触」とは、六つの感覚器官が外の世界に触れること。外の世界に触れることで生じる「心地よい」「心地よくない」という感覚、それが「受」。

心地よい経験には渇愛が生じ、心地よくない経験には嫌悪が生じる。これが「愛」。

それが進むと「それがないと生きていけない」「それがどうしても許せない」と、そこにとらわれた状態になる。それが「取」。

そのとらわれによって、その人はこの世に完全に結びつけられた状態になる。それが「有」。

この世に結びつけられることで、その人は再びこの世に生を受けることになる。それが「生」。

そして、やがては老い衰え、最後は全てを手放し、再び死を迎える。それが「老死」。

無明(①)が執着(⑧愛・⑨取)を生み、執着が輪廻転生からの解脱を妨げるのだと。

正直さとは全てを受け入れること

正直さとは全てを受け入れることなのだと。喜びも悲しみも、成功も失敗も、生きることも死ぬことも。欲望を捨て全てを受け入れること。
自分の行動が生み出す結果は全て自分が引き受ける。生まれることも、死ぬことも、再び生まれることも。全て自分が引き受ける。その覚悟が正直さを生む。

人生に悩んでいる人へ。「嘘」に関する世界の偉人の名言3選

いかがでしたでしょうか?今回はプラトンの名言をご紹介しました。

私が運営しているブログ『世界の偉人の名言(鈴木隆矢)』の『プラトンの名言集【英語原文と和訳】』(外部リンク)という記事では、今回ご紹介したものを含めて、プラトンの名言を11句ご紹介しております。興味のある方はそちらもご覧ください。

では、最後に「嘘」に関する世界の偉人の名言を3句ご紹介します。

“Three things cannot be long hidden: the sun, the moon, and the truth.”

「隠しきれないものが三つある。太陽と月、そして真実である」
ブッダ(古代インドの宗教家)

“If you tell the truth, you don't have to remember anything.”

「真実を語るなら、何一つ覚えておく必要はない」
マーク・トウェイン(アメリカの作家)

“A lie gets halfway around the world before the truth has a chance to get its pants on.”

「真実がパンツをはく前に、嘘は地球を半周している」
ウィンストン・チャーチル(イギリスの元首相)

お読みいただき、ありがとうございました!

翻訳家

JTFほんやく検定1級翻訳士。2014年より翻訳家。中学1年から約10年間ひきこもりを経験、その後土木作業員を経て翻訳家に。静岡県出身。

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