ファーウェイ・ジャパンは10月6日、「2025年下半期 フラッグシップ新製品発表会」を開催。スマートウォッチGTシリーズの「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」と「HUAWEI WATCH GT 6」、ワイヤレスイヤホンの「HUAWEI FreeBuds 7i」などの新製品に加え、既存モデルのアップデートについても発表した。
業界初のサイクリング機能を搭載したGT 6シリーズ
まずプロダクトマネージャーの窪田洸氏が登壇し、ファーウェイが手掛ける幅広い製品の中でも、特にスマートウォッチの人気が高く、2025年上半期までに世界出荷台数が2億台を突破したことを説明した。スマートウォッチデバイスの世界シェアNo.1も獲得。中でも世界累計出荷台数5400万台以上を販売するのが、スポーツウォッチとして進化を続けてきたGTシリーズだ。
GTシリーズの新製品「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」は、ワンランク上のスポーツ機能と、通常使用で約21日間、ヘビーユースで約12日間というロングバッテリーが大きな特徴。
デザインは従来の八角形を継承しつつ、1.47インチのAMOLEDディスプレイは、前モデルと比較して画面占有率が5.5%増加。最大輝度は3000ニトと150%向上したことで、直射日光が激しい屋外運動時でもクリアな視認性を実現した。
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「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」ブラック(フルオロエラストマーベルト)48,180円、ブラウン (表面に立体織物加工を施したフルオロエラストマーベルト)50,380円(いずれも店頭予想価格)、10月14日より発売
HUAWEI WATCH GT 6 Proのサイズと重さ
- サイズ:約幅45.6×高さ45.6×厚み11.25mm
- 重さ:約54.7g(ベルト含まず)
ディスプレイには高い耐久性と透明度を両立するサファイアガラスを採用。ウォッチケースはチタン合金で、その表面に超高硬度の特殊コーティングを施すことで、傷や摩耗への強靱な耐久性を確保した。登山やトレイルランなど、ハードなワークアウトにも安心して持ち出すことができるという。防水防塵レベルは5ATMとIP69を取得。水深40mのフリーダイビングにも対応する。
GT 6シリーズではサイクリング機能が大幅にアップデートされた。注目はシリーズ初搭載の「サイクリングパワーシミュレーション測定」機能。本来ならパワー測定にはパワーメーターとサイクルコンピュータという専門機器が必要になるそうだが、GT 6シリーズでは走行中に必要なパワーやパフォーマンスを、ウォッチ単体で試算することができる。このパワーシミュレーション測定機能の搭載は、スマートウォッチ業界初とのこと。
ライドを開始すると、ワークアウト自動検出によってサイクリングモードが自動的に起動する。連携するスマホも自動的にサイクルコンピュータとして機能するので、リアルタイムの速度や距離、勾配、心拍数などのデータをスマホ画面で瞬時に確認することができる。
信号待ちでは計測を自動で一時停止。ツーリング仲間とチームを組んで、位置情報やステータスを共有しながら走行することもできる。安全面にも配慮し、GTシリーズ初の転倒検知にも対応。サイクリング中だけでなく日常的にも転倒を検知して、緊急連絡先に通報してくれる。
大会に参加するなど本格志向の人なら、スピードセンサーやパワーメーターなど、最大4つのサイクルデバイスを同時接続することで、持久力の目安になるFTP(Functional Threshold Power)値が計測可能。より精密なサイクルデータを取得して、効率的なトレーニングを行うことができるという。
発表会には自転車インフルエンサーのけんた氏がゲストとして登場。GT 6 Proを実際に使用した感想を次のように語った。
「サイクリングパワーをウォッチだけで計測できるということで、実際に専用機器とウォッチで計測して比較してみました。その結果、両方の値がほぼ同じだったんですよ。ウォッチの精度の良さに正直、驚きましたね。スマホ画面がサイクルコンピュータになるので、地図や数字がしっかり見えるし、カスタマイズして見たい情報を表示できるのも便利でした。一番良かったのは、バッテリーの持ちがいいところ。GPSを連続使用したとしても、最長40時間のバッテリー駆動が可能。遠征する時も安心だし、充電し忘れても全く問題なかったです。このウォッチがあれば簡単にサイクリングを始められるので、ぜひ挑戦してみて欲しいですね」
登山、ウインタースポーツ、ゴルフ機能もアップデート
GT 6シリーズには新開発の「HUAWEI ヒマワリ型アンテナシステム」を搭載。傾斜や立体的な地形でもより正確な距離測定が可能になり、ルートや距離などの測定精度が前モデルよりも約20%向上した。目的地までの距離や所要時間などをより正確に捕捉できるようになったので、屋外でのランニングや登山、トレイルランなどの時に有効に活用できそうだ。
登山アプリ「YMAP」のルートを取り込んで、ウォッチでルートナビゲーションもできる。日本最大級のウインタースポーツアプリ「Yukiyama」とも連携したことで、全国約100カ所のスキー場マップがウォッチで確認できるようになる。スキー場で自分が今いる場所や仲間の位置などを確認できるのも便利だ。なおYukiyamaとの連携はウインタースポーツシーズンが始まる11月末にアップデートで対応する予定とのこと。
ゴルフ機能も進化し、画面表示がより鮮やかになり、見やすくなった。タッチ操作で画面移動でき、クラウンの回転で地図の拡大・縮小が可能。また3点間の距離測定に対応し、グリーン、ハザード、フェアウェイのいずれかにマーカーを合わせることで、瞬時に距離測定を行うことができるようになる。
そしてヘルスモニタリングを行う「HUAWEI TruSenseシステム」も進化。側面ボタンに約30秒間触れることで心電図の測定レポートを作成し、今日の健康状態が把握できる。この心電図アプリケーションは日本のプログラム医療機器の承認を取得。情緒測定機能も3段階から12段階に大幅に拡大し、よりきめ細やかな感情を把握できるようになる。
WATCH GT 6は2サイズでそれぞれ3カラー展開
GT 6シリーズのもう1つのラインナップが「HUAWEI WATCH GT 6」だ。46mmと41mmの2サイズあり、GT 6 Proと同様に、前モデルよりも画面占有率が5.5%増加し、最大輝度3000ニトと屋外でも画面が見やすい。
バッテリー持ちも46mmは通常使用で約21日間、ヘビーユースで約12日間。41mmは通常使用で約14日間、ヘビーユースで約7日間と長持ち。位置測定システムも前モデルより約20%も精度が向上した。
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「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」46mm(左から)グリーン(表面に立体織物加工を施したフルオロエラストマーベルト)36,080円、グレー(レザーベルト)36,080円、ブラック(フルオロエラストマーベルト)33,880円(いずれも店頭予想価格)、10月14日より発売
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「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」41mm(左から)ブラック(フルオロエラストマーベルト)33,880円、ホワイト(レザーベルト)36,080円、パープル(フルオロエラストマーベルト)33,880円(いずれも店頭予想価格)、10月14日より発売
HUAWEI WATCH GT 6のサイズと重さ
- サイズ:46mmが約幅46×高さ46×厚み10.95mm、41mmが約幅41.3×高さ41.3×厚み9.99mm
- 重さ:46mmが約51.3g、41mmが約37.5g(共にベルト含まず)
GT6 Proと同様に、最新のサイクリング機能にも対応。サイクリングパワーシミュレーション、FTP測定、転倒検知などの新しい機能を搭載する。Yukiyamaアプリとも連携し、ゴルフでは日本のゴルフ場2,200以上に対応。
フリーダイビングや心電図測定は非対応で、ゴルフを含む一部のワークアウトでGT6 Proとの機能の違いはあるものの、100種類以上のワークアウトモードをサポートし。アクティブなライフスタイルをこれまで以上に楽しむことができる。
本間ゴルフとコラボ、限定ギフトボックス入りのゴルフモデルが登場
日本・韓国リージョン プレジデントのハ・レイ氏からは、本間ゴルフとコラボレーションした「HONMA×HUAWEI WATCH GT 6 Pro」が発表された。
本製品はGT 6 Proをベースに、HONMAブランドを融合させたオリジナルデザイン。日本限定発売で、限定のギフトボックスには特別にデザインされたゴルフボール、グリーンフォーク、ゴルフマーカーが付属する。
コラボレーションの経緯についてハ・レイ氏は次のように語った。
「2024年3月、まず日本市場だけのためにゴルフ機能対応のGT 4をローンチしました。その後、機能を改善する中で、もっと日本市場に詳しい専門的なパートナーが必要だと感じ、日本発祥のゴルフブランドである本間ゴルフさんにお会いしました。本間ゴルフさんもゴルフのこれからの発展を考えてDX化を検討されていることがわかり、すぐに協業の合意に至りました。互いに議論をかわしながら、時間をかけて創り上げたウォッチですので、多くのゴルファーの方々にご指示いただけると考えています」
一方、本間ゴルフの小川典利大氏は、「弊社は60年以上、国内でゴルフギアを製造する総合メーカーです。山形県酒田市に工場を構え、300名程度の工員の中から選ばれた匠たちの技術力や感性をもとに、手作業の部分を大切にしながら商品を作っています。ファーウェイさんの高性能な革新性と弊社の伝統などが結集することで、最高級のスマートウォッチを提供できることを非常に嬉しく思います」と喜びを告げた。
具体的な商品の説明は、本間ゴルフの鈴木隆弘氏が行った。まずブラックとゴールドを基調にしたウォッチデザインは、HONMAのクラブからイメージ。金色に輝く立体的なベゼルや特別仕様のゴールデンバックルなど、ラグジュアリーなデザインに仕上げたという。
文字盤にはHONMAのクラブを彩る日本の伝統的な松の葉模様をデザイン。HONMAのロゴにも描かれているシンボル的存在のモグラをあしらい、秒針をゴルフクラブにするという遊び心も。世界でわずか12セットだけの最高峰のクラブセット「BERES 7S」のデザインを継承した文字盤も用意する。
GT 6シリーズには搭載されていないゴルフ機能として、高低差補正機能を搭載している。これは傾斜や高低差を補正して、グリーンまでの正しい距離を表示するというもの。一打前の飛距離の表示や、クラブショットを提案する「AIキャディ」機能も搭載。
「ホールを離れたことをGPSが感知すると、スコア入力を促してくれます。スマホのアプリから詳細なデータを見ることができるので、ラウンド後の振り返りができます。今日一番のベストショットをアニメーションで振り返ったり、仲間とデータを共有することも可能です。
データは自動的に蓄積されていくので、同じゴルフ場でプレイする時に振り返ることも。このような機能はゴルフのスコアアップに必ず役立つと考えています」と鈴木氏。
ノイキャン機能がスゴイ! ワイヤレスイヤホンの新製品
ワイヤレスイヤホンの新製品「HUAWEI FreeBuds 7i」については、プロダクトマネージャーの橋野 翼氏が説明した。ケースがクラシカルな円形デザインで、カラーはブラックとホワイトに加えて、iシリーズでは初のピンクが登場した。
HUAWEI FreeBuds 7iのサイズと重さ
- サイズ:ケース約幅57.8×高さ57.8×厚み27.8mm、イヤホン約幅21.0×高さ31.9×厚み24.6mm
- 重さ:ケース約36g、イヤホン約54g
特徴は最新のノイズキャンセリング技術である「インテリジェント・ダイナミック ANC 4.0」を搭載したこと。約0.5秒以内に適用され、全ての音域でノイズを低減。さらに低遅延と、周囲の雑音に邪魔されることなく作業に集中することができる。新たに骨伝導マイクを搭載したことで、騒がしい環境でもクリアな通話が可能。
またファーウェイのイヤホンで初めて空間オーディオを搭載。6軸ヘッドモーションセンサーで頭の動きを360度トラッキングすることで、自分を中心とした音の世界が広がり、立体感や臨場感のあるサウンドを楽しめる。
既存製品のアップデートとして紹介されたのは、2025年2月に登場した「HUAWEI WATCH D2 ウェアラブル血圧計」。ブラックとゴールドの2色展開だったが、新色としてブルーが登場。本製品は信頼性の高い血圧モニタリングが可能で、都度測定もしくは24時間の自動血圧測定に対応している。
今回、好きな時間にリマインドを設定したり、30分間または60分間に繰り返しリマインドできる便利なリマインダー機能が追加された。通知を送信する曜日を指定することもでき、一度に最大10件まで設定できるので、計測し忘れを防ぐことができる。
また、2025年6月に登場したインナーイヤー型イヤホン「HUAWEI FreeBuds 6」の新色として、新たにローズゴールドが加わった。従来のブラック、ホワイト、パープルに加え、4色展開となる。
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写真は左からファーウェイデバイス日本・韓国リージョン プレジデントのハ・レイ氏、本間ゴルフ 代表取締役社長 兼最高責任者の小川典利大氏、自転車インフルエンサーのけんた氏、ファーウェイ デバイス日本・プロダクトマネージャーの橋野翼氏