立食パーティーでは「人見知りのふりをする人」が人気者になる、その理由が超納得だった!
2025年1月4日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン
「タイトルに共感した」「優しく包んでくれるような本」「どんどん読み進めていけました」など、読者からの共感の声が続々届いているベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(著:キム・ダスル、訳:岡崎暢子)は日韓累計35万部を突破した。本書では、「気分」をコントロールし、毎日を機嫌よくすごすために必要なことが軽やかな語り口で書かれている。本稿では、『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』の著者であり、プロダクトデザイナーの秋田道夫氏に、コミュニケーションのコツについて伺った。(取材・文 宮本恵理子、構成 ダイヤモンド社書籍編集局)
人見知りの大敵、立食パーティー(Photo: Adobe Stock)
「いっそ一人でいい」
――「他人の目が気になる」という悩みを持つ人は、「孤独な人と思われたくない」という気持ちも強くなるようです。必要以上に人と関わろうとして疲れ果ててしまう。そんな人に対して、秋田さんは何と言いたいですか。
秋田道夫(以下、秋田) いっそ一人でもいいと割り切るほうが楽しくなるかもしれませんよ。
才能がある人は、孤独にならざるを得ないという面もあると思います。若かりし日のレオナルド・ダヴィンチは、修業のために最初に入った工房をすぐに追い出されたそうです。ダヴィンチが描いた絵を数枚見ただけで、その傑出した才能に「この若者はすぐに自分を抜くだろう」と察したボスが、工房を出ていくように諭したのだと。
まさに「outstanding(傑出した、抜きん出た)」な存在ですね。才能があるゆえの孤高。わたしもこの言葉は好きです。しかし孤独のようで、本当に力のある人物には自然と人が寄ってくるものです。だから、さみしいと思わず、淡々と自分の力を磨けばいい。
――なるほど。納得がいくまで力を磨いて、堂々としていればいいんですね。
秋田 立食パーティーも昔は苦手だったんです。どうふるまえばいいか分からなくて。でもね、あるときに「もうあっちこっち動かずに、ずっと突っ立っていよう」と決めたら、すごく楽になりましたね。
――自分から動かない。
秋田 ここにいる、と決めた場所にずっと立っているんです。できれば知り合いを一人見つけて、その人と話しているといいんです。すると周りの人たちが集まってきて、話しかけてくれるんです。
もちろん最初から輪ができることはありませんが、最初に会った一人とニコニコ会話をしていたら、その様子を「なんだか楽しそう」と感づいた人たちがまた一人、二人と集まってきます。気づけば、4、5人と談笑する時間が続いていきます。
何も話す話題がなかったら、「わたし、こういう場所って慣れていないんですよ」と打ち明けることから始めてもいい。ジタバタしないことです。
こんなことを言いながら、実はわたしはそれほど人見知りはしないんですよ。初対面の人と話すのも全然平気です。本当は人見知りじゃないから、「人見知りのふり」ができる。すべてのシチュエーションを、ゲーム感覚で楽しめばいいんじゃないかなと思います。
「あなただから」と思わせる
――秋田さんが好印象を持つ人の共通点はありますか?
秋田 チャウチャウみたいな人はいいなと思いますね。
――チャウチャウ? 犬種のチャウチャウでしょうか。
秋田 そうです。昔住んでいた家のご近所に、大きなチャウチャウを飼っている家があったんですね。すごく立派なチャウチャウでした。でも、あの犬はなかなか人に懐かない。飼い主にしか愛嬌をふりまかない。そこがいいなと思いましたね。
人も同じです。誰かれかまわず愛想よく近づこうとする人より、「秋田さんだから」と言ってくれる人と長く付き合いたいと思うではないですか。わたしも「あなただから」というコミュニケーションを心がけたいですし、そんな関係性をお互いに尊重できる相手にはサービスをたっぷり乗せてお返ししちゃいます。
――よい人付き合いを長続きさせるためのコツがあれば教えてください。
秋田 一度に全部言い切らない。言い過ぎない。これが大事ですね。
「まだ話し足りないな」と感じるくらいの“腹八分目の会話”に抑えるのがポイントです。すると、「また会いましょう」というやりとりが生まれやすくなるでしょう。何事も過ぎないこと、ほどほどを保つことが大事ですね。
1953年大阪生まれ。愛知県立芸術大学卒業。ケンウッド、ソニーで製品デザインを担当。1988年よりフリーランスとして活動を続ける。代表作に、省力型フードレスLED車両灯器、LED薄型歩行者灯器、六本木ヒルズ・虎ノ門ヒルズセキュリティゲート、交通系ICカードのチャージ機、一本用ワインセラー、サーモマグコーヒーメーカー、土鍋「do-nabe240」など。2020年には現在世界一受賞が難しいと言われるGerman Design AwardのGold(最優秀賞)を獲得するなど、受賞多数。2021年3月よりX(@kotobakatachi)で「自分の思ったことや感じたこと」の発信を開始。2022年7月からフォロワーが急増し、10万人を超える。著書に『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)、『かたちには理由がある』(早川書房)がある。
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