セックスでの大量死を乗り越える「ネクロフィリア戦略」
近年に行われた研究では「激しい性の宴での死」すら生殖手段としているカエルたちがいることも報告されています。
2012年にブラジルの国立アマゾン研究所で行われた研究によれば、爆発的繁殖が引き起こした交尾玉(mating balls)のせいで「溺死」あるいは「圧死」したメスの死体を上手く刺激することで、卵を体外に排出させ、精子を吹きかけて受精させられるオスのカエルがいることが判明しました。
メスは自分が死んだ後でも卵を吐き出す仕組みを進化させており、一方のオスもその方法を本能レベルで理解しているのです。
このようなネクロフィリア(死姦)戦略は爆発的繁殖という状態においても粘り強く子孫を残すために有用だったのでしょう。
もしかしたら4500万年前のカエルたちも同様の方法を採用していたのかもしれません。
※この記事は2022年8月に掲載したものを再編集してお送りしています。