2024年の漢字、2年続けて「変」がトップ
“変化”し続ける事業環境を前向きに捉え、“新”たな挑戦で自らも“変化”
2024年も年の瀬が迫り、年末の風物詩として知られる「今年の漢字®」の発表が、京都の清水寺で行われる時期が近づいてきました。今年は30回目の節目を迎えるこのイベントでは、毎年その年を象徴する漢字が選ばれ、多くの人々の関心を集めています。
帝国データバンクの調査結果
この度、株式会社帝国データバンクが実施した調査によると、2024年の企業活動を表す漢字において、昨年に続き1位となったのは「変」でした。この調査は、2024年12月6日から10日までの期間に行われ、有効回答企業数は1,320社に上ります。調査結果の詳細を見ていきましょう。
1位「変」：変化を前向きに捉える企業
「変」を選んだ企業からは、「アメリカ大統領や日本の首相が変わり、世の中の仕組みも変化が激しい」といった声が寄せられています。また、「変わらなければ埋没してしまう」との意見もあり、国内外の様々な変化に直面する中で、企業自身が前向きに変化し続けた1年であったことが伺えます。このように、企業が変化を受け入れ、新たな挑戦を行う姿勢は、今後の成長に向けた重要な要素となるでしょう。
2位「耐」：厳しい環境に耐え忍ぶ
次いで2位に選ばれたのは「耐」で、選んだ理由としては「人手不足により現状維持が精一杯なため」といった声が多く聞かれました。また、「価格転嫁できる状況にはなく、耐え忍ぶ我慢の一年であった」という意見もあり、物価高や人手不足といった困難な状況に耐え忍ぶ企業が多かったことが示されています。こうした厳しい環境下でも、企業は持続可能な成長を目指して努力を続けているのです。
3位「忍」：忍耐強さが求められる時代
3位には「忍」がランクインしました。「忍」を選んだ企業は、物価の高騰や人手不足に直面しながらも、忍耐強く業務を続けている様子が伺えます。これらの企業は、困難を乗り越えるために柔軟な対応を求められていることを示しています。
新たな挑戦を象徴する「新」と「忙」
4位には「新」が選ばれ、新商品や新入社員、新事業、新拠点など新たな挑戦を表す言葉として注目されました。「経済の回復に後押しされ、多くの新たなチャレンジができた一年」といった意見や、「この一年、業務は多忙を極め嬉しい悲鳴となった」との声もあり、企業が新たな取り組みを行う姿勢が際立っています。また、「原料高や人件費高、物価高、株高だったため」という意見もあり、経済環境の変化に対応するための努力が必要とされていることが伺えます。
未来への期待
2024年は、政権交代などを含め国内外での変化や物価高、人手不足に耐え忍ぶ企業が多かった一方で、企業自らも変わり、新たな挑戦に取り組む姿勢が見られました。このように、企業が変化を前向きに捉え、柔軟に対応する姿勢は、今後の成長にとって非常に重要です。来る2025年においても、企業が困難な状況に対して柔軟に適応し、さらなる前進を遂げることを期待したいと思います。未来に向けて、企業が挑戦し続ける姿勢が、より良い社会の実現に繋がることを願っています。