5月の訪日客数19年比9.6%増の304万人 万客万来
5月の訪⽇外客数は304万人となり、前年同月⽐では60.1%増、2019年同月⽐では9.6%増となった。
同月で過去最高であった 2019年 5 月の277万人を 27万人上回り、3ヶ月連続で 300万人を突破した。
⼀一部国や地域において学校休暇を含む連休にあわせた訪日需要の高まりがみられたほか、東アジアでは韓国、東南アジアではシンガポール、欧米豪・中東地域、米国などで訪日客数が増加したことが、今月の押し上げ要因となった。
23の国と地域のうち 19(韓国、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域)において、5月として過去最高を記録したほか、インドでは単月過去最高を更新した。
以上、
政府観光局の見解であるが、中国がまだ19年当時に至らないものの、増加し続けており、その増加効果が全体の増加をさらに押し上げている。観光局は素直に評価すべきではないだろうか。一方で、全国都道府県は中国で観光誘致の一大イベントも開催している。
そうしたなか姫路市が姫路城への入場料を、訪日客に対してはこれまでの1000円から4倍の4000円に引き上げることを検討と報じられている。
姫路城のオーバーツーリズムと
国の訪日客増加政策は、産業崩壊、少子高齢化、増加一方の政府債務をいくらかでも補填するため、そのインバウンド効果を期待して策定された。
お坊ちゃまの貧困政治家が続き国内経済は低迷、それを補うものとして訪日観光客増、経済回復の一助となるよう内閣府が主導してその政策が講じられている。
これまで膨大な資金を使用した観光誘致政策、経済効果は各地域経済に確実に現れるべきで、地方にあっては観光インフラもさらに充実させ、分散化も求められる。
姫路城にあっては兵庫県に1泊でも宿泊した訪日客もしくは播州地方(播磨國)一帯にリンクし、当地方に宿泊の訪日観光客については値上げすべきではないだろう。
市長や知事のような大金持ちばかりが訪日しているわけではない。
先進国で外国人に対してだけ高額を採っている国はあるのだろうか。訪日観光客が多くなった大喜びし、一部ではオーバーツーリズムだと問題ともなっているが、世界で見れば観光客数はタイ国より少なく、フランスやスペインの半分以下(2019年)。
政府観光局は2030年までに6000万人を計画して各政策を執行しており、現在の倍相当、すでにオーバーツーリズムでは先が思いやられる。それでいてこれまでの産業は衰退の一途、地方にあっては少子高齢化、人口減少があらゆる産業をさらに衰退させ続ける。
観光しか残っていないのが実情だろうが、その観光すら地方の政策の貧困から危うくなることもSNSの時代、瞬時に現実化する。また流行り廃れの観光政策では、地方にあっては経済回復=人口維持・増加の芽も育たない。
2010年以降でも日本は、疫病蔓延での観光撲滅、中国・韓国のジャパンボイコット=カントリーリスクでの該当国からの一大観光誘致の消滅も経験している。
スクロール→
2024年5月の各国別訪日客数の状況 |
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2024年5月 |
1~5月累計 |
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/千人 |
訪日数 |
19年比 |
構成比 |
1~5月 |
19年比 |
全体 |
3,040,100 |
9.6% |
100.0% |
14,641,500 |
6.5% |
韓国 |
738,800 |
22.4% |
24.3% |
3,738,700 |
15.0% |
中国 |
545,400 |
-27.9% |
17.9% |
2,407,100 |
-34.1% |
台湾 |
466,000 |
9.2% |
15.3% |
2,404,700 |
19.1% |
香港 |
217,500 |
15.1% |
7.2% |
1,025,600 |
15.4% |
タイ |
97,400 |
-9.7% |
3.2% |
563,700 |
-9.2% |
シンガポール |
62,700 |
66.5% |
2.1% |
241,100 |
44.5% |
マレーシア |
39,600 |
-7.1% |
1.3% |
219,800 |
6.0% |
インドネシア |
41,300 |
37.2% |
1.4% |
220,800 |
32.5% |
フィリピン |
67,400 |
13.1% |
2.2% |
336,700 |
35.6% |
ベトナム |
50,600 |
26.8% |
1.7% |
284,500 |
30.6% |
インド |
29,100 |
46.1% |
1.0% |
102,100 |
31.6% |
豪州 |
66,500 |
43.9% |
2.2% |
400,200 |
38.2% |
米国 |
247,000 |
57.4% |
8.1% |
1,046,500 |
49.6% |
カナダ |
55,800 |
57.9% |
1.8% |
231,200 |
46.0% |
メキシコ |
11,500 |
109.8% |
0.4% |
53,300 |
105.4% |
英国 |
39,100 |
23.6% |
1.3% |
189,600 |
18.6% |
フランス |
38,200 |
23.8% |
1.3% |
161,200 |
16.0% |
ドイツ |
32,200 |
49.4% |
1.1% |
141,000 |
37.2% |
イタリア |
17,400 |
39.6% |
0.6% |
81,100 |
27.9% |
スペイン |
13,400 |
34.4% |
0.4% |
53,000 |
27.2% |
ロシア |
8,000 |
-17.4% |
0.3% |
35,400 |
-24.8% |
北欧 |
11,900 |
6.1% |
0.4% |
59,300 |
-0.4% |
中東 |
14,000 |
146.5% |
0.5% |
61,200 |
59.7% |
その他 |
129,300 |
55.6% |
4.3% |
583,700 |
41.7% |
中国からの訪日客数 2023年の推移 単位:人 |
|||||
中国 |
2019年 |
2023年 |
19年比 |
2024年 |
19年比 |
1月 |
754,421 |
31,291 |
-95.9 |
416,100 |
-44.9 |
2月 |
723,617 |
36,285 |
-95.0 |
459,500 |
-36.5 |
3月 |
691,279 |
75,700 |
-89.0 |
452,500 |
-34.6 |
4月 |
726,132 |
108,300 |
-85.1 |
533,600 |
-26.5 |
5月 |
756,365 |
134,400 |
-82.2 |
545,400 |
-27.9 |
6月 |
880,651 |
208,500 |
-76.3 |
|
|
7月 |
1,050,420 |
313,300 |
-70.2 |
|
|
8月 |
1,000,639 |
364,100 |
-63.6 |
|
|
9月 |
819,054 |
325,600 |
-60.2 |
|
|
10月 |
730,631 |
256,300 |
-64.9 |
|
|
11月 |
750,951 |
258,300 |
-65.6 |
|
|
12月 |
710,234 |
312,400 |
-56.0 |
|
|
累計 |
9,594,394 |
2,425,000 |
-74.7 |
2,407,100 |
-34.1 |
2023年 韓国からの訪日客 |
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ノージャパンは2019年8月から21年5月 |
|||||
韓国 |
2019年 |
2023年 |
19年比 |
2024年 |
19年比 |
1月 |
779,383 |
565,251 |
-27.5% |
857,039 |
10.0% |
2月 |
715,804 |
568,622 |
-20.6% |
818,562 |
14.4% |
3月 |
585,586 |
466,800 |
-20.3% |
663,102 |
13.2% |
4月 |
566,624 |
467,000 |
-17.6% |
661,200 |
16.7% |
5月 |
603,394 |
515,700 |
-14.5% |
738,800 |
22.4% |
6月 |
611,867 |
545,100 |
-10.9% |
|
|
7月 |
561,675 |
626,800 |
11.6% |
|
|
8月 |
308,730 |
569,100 |
84.3% |
|
|
9月 |
201,252 |
570,400 |
183.4% |
|
|
10月 |
197,281 |
631,100 |
219.9% |
|
|
11月 |
205,042 |
649,900 |
217.0% |
|
|
12月 |
247,959 |
782,700 |
215.7% |
|
|
累計 |
5,584,597 |
6,958,500 |
24.6% |
3,738,703 |
15.0% |