(株)すすき牧場ほか1社(福岡)/特別清算 一時北海道進出7000頭 倒産要約版
畜産業の(株)すすき牧場(所在地:福岡県宗像市河東1 代表清算人:薄一郎 )と精肉の販売の(株)Prairie Cattle(同所、同清算代表人 )は11月2日付、福岡地裁において特別清算開始命令を受けました。
負債総額は2社合計で約34億円。
以下要約。
倒産要約版 JC-NET版 |
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1 |
破綻企業名 |
(株)すすき牧場 |
2 |
本社地 |
福岡県宗像市河東1 |
3 |
代表 |
代表清算人:薄一郎 |
4 |
創業 |
1947年 |
5 |
設立 |
1973年5月. |
6 |
資本金 |
5800万円 |
7 |
業種 |
畜産業 肉牛 |
8 |
売上高 |
以前のピーク期、約44億円 |
2021年3月期、約9億円 |
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9 |
関係会社 |
(株)Prairie Cattle |
本社地:同/代表清算人:同 |
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10 |
破綻 |
2022年11月2日.(2社共通) |
特別清算手続きの開始決定 |
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11 |
裁判所 |
福岡地方裁判所 |
12 |
破綻事由 |
同社は福岡県宗像市の牛畜産業者、一時、北海道にも進出し合計で7000頭あまりの肉牛を保有していた。しかし、政府の貿易自由化促進策で米国産の安価な牛肉が輸入され、さらに安いオーストラリア産牛肉も輸入され、日本の畜産業者は淘汰され続けてきた。 こうしたことから国産牛は差別化をはかり、生き残った畜産業者も多いが、新コロナ事態で消費減退、一方で飼料価格高騰に悲鳴を上げている畜産農家も多い。 この間、同社は北海道から撤退、本社地だけの飼育場となり保有頭数を2500頭まで減らし、再起を図ろうとした。しかし、大きな借入負債と債務超過の財務内容に自立再建は難しく、再生支援協議会の協力もあり、昨年11月会社分割して現業部門を北海道の神内ファーム二十一に譲渡、同社は負債を抱え今年3月に解散を決議していた。 精肉販売の(株)Prairie Cattleは連鎖した。
以前、宗像市のふるさと納税の返礼品になり、宗像市が総務省から高額返礼としてお叱りを受けたことがある。現在も高額ふるさと納税者には宗像牛が返礼されている。 世界遺産の宗像大社群、スサノウ尊の子である湍津姫神を祀る中津宮がある宗像市大島でも宗像牛(大島牛とも)が放牧されている。 宗像市は出光興産の創業者出光佐三の出身地、ボロボロに朽ちかけた宗像大社の再建に尽力し続け、出光興産は現在でも宗像大社で新入社員の研修を行っている。 |