新宿イケメン劇場の感染拡大の衝撃
2月29日の大阪のライブハウスでの集団感染発生、いち早く集団感染を察知した吉村大阪府知事は、店舗名を明らかにするとともに入場者に健康チェックを呼びかけた。ライブハウスをはしごする客も多く市内3店舗へ飛び火し、2次感染も含めた感染者合計数は全国で83人に上った。
東京都新宿区のシアターモリエールで6月30日~7月5日まで行われた「THE★JINRO-イケメン人狼アイドルは誰だ!!-」(=イケメン劇場)とする公演が計12回行われ、14日までに出演者やスタッフ、全国から来た客も含め計37人の感染が判明し、客全員を濃厚接触者と判断し、850人の検査を進めている。
群馬県では20代の保育士が感染、7月5日に新宿イケメン劇場を観劇していたという。6日から11日まで勤め先の伊勢崎市の保育園に勤務、濃厚接触者が園児65人、職員6人の計71人、当局は全員をPCR検査するという。保育園は14日から臨時休園している。
栃木県佐野市では、30代と40代の2人の女性が別々に新宿イケメン劇場で観劇、感染がそれぞれ確認されている。濃厚接触者の有無は報道されていない。
神奈川県では、川崎市の40代の看護師と40代の小学校の男性教諭の感染が確認されている。看護師は期間中5回も観劇したという。
当該の看護師はNICU=「新生児集中治療室」などで夜勤担当、13日の朝まで勤務し、新生児合わせて11人が濃厚接触者に当たるとされ、入院中の8人は検査で陰性が確認され、退院した3人については検査を行っているという。
男性教諭は、濃厚接触者として妻の感染が確認された。学校では受持担当の教室がなく濃厚接触者はいないとして検査しない方針、教室の消毒に当たったという(神奈川方式は、原始的なウイルスに対して合理的な解釈により対応しており怖い面がある)。
神奈川県相模原市では、今月5日に舞台を見た20代のアルバイトの女性と6月30日に舞台を鑑賞した30代のアルバイトの女性の2人の感染確認が発表された。
2人とも発熱などの症状が出て、20代の女性は鑑賞の4日後に、30代の女性は11日後に感染が確認されたという。
神奈川県平塚市では、6月30日と今月4日の2日間、1人で観劇した60代の女性の感染が確認されている。
千葉県市川市では、6月30日観劇した20代女子大生の感染が確認された。
千葉県長南町の30代女性は6月30日と今月5日に書け複数回観劇し、感染が確認された。
埼玉県では、劇場スタッフの40代男性の感染が確認された。
愛知県名古屋市では、60代の女性の感染が確認された。今月2日~4日まで東京に滞在し、3日間とも新宿イケメン劇場を観劇していたという。
名古屋市の30代の女性は4日~8日まで東京に滞在、新宿イケメン劇場を観劇し、11日感染が確認された。
島根県でも10代の女子大生が観劇して帰県、感染が確認されている。
さらに全国へ拡大することになる。
以上、
同じことは何度でも繰り返される。1度あることは必ず2度あるという教訓はまったく生かされていなかった。
シアターモリエール側は入場に際し、客の検温チェック、手の消毒、マスク着用を行伊、防疫対策は講じたとしているが、小劇場の組合での取り決めの「客同士の間隔は最低でも1席以上あける」、「公演関係者のマスク着用義務」など小劇場の特性に合った対策ガイドラインを作成し、加盟劇場に対し順守を求めていたが、守っていなかったことが判明している。
劇場は音=騒音問題があり、密封状態となり、ウイルスがエアロゾル状態になる可能性が高く、また役者も大声を強く出し飛まつを遠く飛ばし、感染リスクを高める(そのために役者もマスクを)。
また、発生源の疑いがもたれている役者(その後感染確認)について、主催したライズコミュニケーションは、役者の中に少し具合の悪い人がいたが、37.5度に達しておらず、抗体検査を受け陰性だったことから、演じさせたとしている。
しかし、抗体検査の知識に乏しいのか、免罪符に利用したのか、感染しても感染因子はすぐには発現せず、抗体検査で陰性であっても感染していない証明書にはならない。
PCR検査でも判定精度は95%前後、検体の採取次第では平均値で85%前後以下になるという。
また、無自覚のステルスの無発症感染者がいても、PCR検査をしない限り、本人も含め誰も感染者だとは気付かない。そうした無発症感染者であっても感染力を有する新コロナウイルスであり、実態上、しらみ潰しにPCR検査をなし、無発症・発症に関係なく、感染者を全員隔離するしかない。
政府も都も感染者を、自宅で「療養」などのんきなことを言っている場合ではない。療養ではなく、自己隔離とはっきり感染した本人に通告しないことから、自宅療養を選択した人が世の中を出歩き、感染者を増加させ、大枚はたいて感染者アプリなど制作してこうした人に近づかないように国民に呼びかけることになる。
感染者は施設隔離すべきで、家族関係などからやむおえない事情がある人だけを自宅隔離にすべきだ。
許可なく隔離要請者(入国時感染の疑いがない人は2週間自己隔離が義務)が外出すれば逮捕する韓国でも、自治体職員1人が隔離要請者1人を、毎日2回電話をして管理している。当然、電話で隔離決定地かどうか位置情報も確認している。これに違反した日本人も逮捕されている。
スクロール→
抗体検査・国別 |
|||
抗体検査・国別 |
2020年 |
抗体保有率 |
規模 |
スウェーデン・ストックホルム |
5月 |
7.30% |
1,104 |
英国・ロンドン |
5月 |
17.00% |
不明 |
米国・ニューヨーク |
5月 |
21.20% |
1,300 |
イタリー・ベルガモ |
6月 |
57.00% |
20,000 |
中国・武漢・一般 |
6月 |
3.20% |
不明 |
中国・武漢・医療従事者 |
3.80% |
|
|
韓国 |
7月 |
0.03% |
3,055 |
日本・東京 |
6月 |
0.10% |
8,000 |
日本・大阪 |
1.17% |
||
日本・仙台 |
0.03% |
スクロール→
東京都の新コロナ概要 |
|
7月14日現在 |
|
累計感染者 |
8,189 |
隔離解除者 |
6,472 |
解除率 |
79.0% |
現在感染者 |
1,392 |
現在感染者率 |
17.0% |
入院者 |
679 |
うち重症 |
7 |
施設隔離者 |
104 |
自宅隔離者 |
273 |
入院等調整中 |
336 |
累計死亡者 |
325 |
致死率 |
4.0% |
5/25の感染者数 |
5,160 |
6/30の感染者数 |
6,225 |
7/14感染者数 |
143 |
7/13感染者数 |
119 |
7/12感染者数 |
206 |
7/11感染者数 |
206 |
7/10感染者数 |
243 |
IgGがいつまであるのか人によって異なり、若い人では特に短期間で消滅する人が多いという。