iPS細胞を医療現場で主導する高橋政代女史と高橋淳教授夫妻
iPS細胞で加齢黄斑変性とパーキンソン病を研究治験する夫妻
理化学研究所では昨年9月、高橋政代プロジェクトリーダー(53)率いる理研などのチームが、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞を人体に入れる世界初の臨床応用を実施した。
手術を行ったのは、理研と先端医療振興財団のチーム。
「滲出型加齢黄斑変性」という目の難病を患う兵庫県の70代女性に対し、自分の皮膚細胞に遺伝子を導入して作ったiPS細胞を使って網膜色素上皮細胞を作り、シート状に加工して病変部に移植した。
滲出型加齢黄斑変性は、視野が歪んだり暗くなり、失明につながる病気で、国内の患者数は70万人以上。
高橋女史は、1986年に京都大医学部を卒業。眼科を選び、娘2人を育てた。
<高橋淳京大教授>
一方、夫で京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授(52)は、iPS細胞を使ったパーキンソン病治療の臨床研究を行っている。パーキンソン病は国内に14万5千人の患者が、世界に400万人、それも増加中と国連は公表している。
京都大は、iPS細胞から作製した神経細胞を患者の脳内に移植してパーキンソン病を治療する臨床研究を6月にも申請する。
iPS細胞によって輸血に使う血小板の製剤を供給する取り組みも予定されている。
京都大付属病院は、こうしたiPS細胞による専門的な治験を行うため、新病棟「iPS等臨床試験センター」を平成31年度(2019年)の開設を目指している。
新病棟は30床ほどを予定しており、iPS細胞による再生医療の実用化へ向けて、治験での入院者を受け入れる。
以上、
いよいよ、本格的にiPS細胞による治療が見えてきている、ご夫妻にはキューリー夫妻のようになってもらいたいものだ。
髙橋 淳教授略歴 52歳
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1986年
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京都大学医学部 卒業
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1986年
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京都大学医学部附属病院 脳神経外科 研修医
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1987年
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(財)田附興風会 北野病院 脳神経外科 医員
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1989年
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京都大学大学院 医学研究科 博士課程入学
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1993年
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同上 修了
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1993年
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京都大学医学部附属病院 脳神経外科 医員
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1993年
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京都大学医学部附属病院 脳神経外科 助手
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1995年
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米国ソーク研究所 ポスドク研究員
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1997年
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京都大学医学部附属病院 脳神経外科 助手(復職)
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2003年
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京都大学医学研究科 脳神経外科 講師
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2007年
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京都大学再生医科学研究所生体修復応用分野 准教授
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2008年
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京都大学iPS細胞研究センター 准教授(兼任)
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2010年
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京都大学iPS細胞研究所 准教授(兼任)
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2012年
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京都大学iPS細胞研究所 教授(兼任)
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2014年
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京都大学iPS細胞研究所 教授・副所長(兼任)
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京都大学 高橋研究室主宰 専門:臨床応用研究部門
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