オリックス 韓国で買収進む 現代証券買収へ
オリックスは現在、韓国でOBS貯蓄銀行とスマイル貯蓄銀行を買収し運営しているほか、昨年7月には現代重工業グループの物流部門系列会社、現代ロジスティクスの株式88.8%を取得し経営権を掌握している。
現代重工業グループ系列の現代証券を売却する入札に、韓国の私募ファンド、パインストリートと日本のオリックスが参加したことが26日、分かったと勧告で報道されている。
金融筋によると、主幹事を務める韓国産業銀行が同日入札を締め切ったところ、2社が参加した。金融投資業界は今回の入札でオリックスが有利だと見ている。
産業銀行は、早ければ今月中にも優先交渉者を選定し、上半期(1~6月)中に売却手続きを済ませる計画。
以上、
現代重工業グループは、2002年現代財閥から独立、現代自動車とは別グループとなっている。
現代重工業グループは、現代重工業を中核に、現代商船の海運事業から運送・金融事業まで展開している。しかし、海運市況の悪化でグループ全体が経営不振に陥っており、2013年12月金融3社(現代証券、現代資産運用、現代貯蓄銀行)の売却を表明していた。
現代重工業は、船舶、産業ロボット、プラント設備、太陽光発電、風力発電、発電設備、回転機、重電、重機械、建設機械、特殊自動車、電装、変圧器、エンジンなどを製造しているものの、グループ事業の65~70%を占める海運事業を現代商船が抱えている。
中国経済の低迷、欧州経済の混迷により、先行き海運市況が改善される兆しはなく、現代重工業グループは更なる資産売却が進むものと見られる。
また、韓国の海運大手の一角STXグループも海運市況の悪化により、2013年5月から銀行債権団の管理下に置かれている。また、海運の東洋グループも管理下に置かれている。
リーマンショック前までは世界経済が拡大を続け、コンテナ船、バラ積み船、タンカーなど順風満帆で市況もよかったが、リーマンショックで世界の荷が動かなくなり、救いの中国もこれまでのような高成長から低成長に変化、資源運搬船もだぶ付く状況となっている。
こうした世界経済を背景に海運市況は回復の兆しが見えず、特に自社で船舶を保有している海運会社は膨大な借入金を抱え、償還に苦戦している。
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