コマツ 建設現場に無人ヘリ利用の無人重機作業実現 「スマートコンストラクション」開始
以前から、山間の危険な区域での重機作業をリモコンにより無人化する動きがあったが、車両より一足先に、現場におけるICT重機による完全自動化をはかるべく、コマツが動いている。
コマツは、建設現場に大きな変革をもたらすダントツソリューション「スマートコンストラクション」を2015年2月1日より開始する。
コマツは、中期経営計画「Together We Innovate GEMBA Worldwide」で「イノベーションによる成長戦略」を掲げ、2013年からICTブルドーザ「D61PXi」やICT油圧ショベル「PC200i」などのICT建機の市場導入を進めてきた。
こうしたICT建機の開発に加え、建設現場が抱える様々な課題を解決し、「未来の現場」を実現させていくためのソリューションを開発、提供していくサービス新事業「スマートコンストラクション」を開始し、これからの中核事業として育成することにした。
「スマートコンストラクション」は、建設現場にあるあらゆる情報をICTで繋ぎ、安全で生産性の高い現場を実現するとともに、蓄積されたデータを社会インフラの整備や災害復旧にも役立てる。
新たにスマートコンストラクション推進本部を設立し、少子高齢化が進む日本からコマツレンタル(株)を通じてこの新たなソリューションを提供する。
新開発したクラウドプラットフォーム「KomConnect(コムコネクト)」に、以下の6つのプロセスに関わるあらゆる情報を入力し建設現場の全てをICTで繋げ、生産性を大幅に向上させ安全でスマートな「未来の現場」を実現する。
①現況の高精度測量
ドローンなどの無人ヘリや3Dレーザースキャナー、建設機械の運転席に搭載されたステレオカメラなどを活用することで、短時間で現況を正確に把握し、現場の高精度な3次元データを生成する。
②施工完成図面の3次元化
2次元の施工完成図面を預かり3次元データに変換。3次元データの現況と施工完成形の差を視覚化することで、施工する前に、施工する範囲、形、運土量などを正確に把握することが出来る。
③変動要因の調査・解析
工事を進める上で大きな変動要因となりうる土質や地下の埋設物について、事前に調査し解析する。
④施工計画の作成
コムコネクトに施工条件を入力すると、「施工計画シミュレーション機能」が条件ごとに異なる施工パターンを提案。
また、施工開始後はリアルタイムの施工状況が施工計画シミュレーションに自動的に反映されるため、常に最適な施工計画を立案出来る。
⑤高度に知能化された施工
プロセス②で作成した3次元データは、コムコネクトを通じてICT建機に送られる。ICT建機は作業機を自動で制御するため、経験を問わず誰もが熟練作業者のような精度で作業を行うことが可能。
⑥完工後の施工データ活用
ICT建機で施工した情報はコムコネクトに蓄積される。また、蓄積されたデータは、施工後の整備・修繕や自然災害などを受けた地域の復旧作業にも役立てることが可能。
新たにスマートコンストラクションサポートセンタを設立。様々な技術に精通した「スマートコンストラクションサポーター」が、あらゆる問い合わせに迅速かつ丁寧に対応する。
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