12月の外食産業 ファーストフードと居酒屋悪し 2014年は▲0.2%微減
<12月>
日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の12月度売上状況は、前年同月比▲2.8%減となった。
12月は、前年より日曜日が1日少なく、天候は首都圏等では比較的安定していたものの北日本・日本海側などでは降雪に見舞われ、全国的に寒い日が多かったことなどが、外食需要に影響した。客単価は引き続き堅調ながらも、全体客数は▲4.8%減となった。
<<業態別概況>>
<ファーストフード業態>
1、全体売上は94.4%と前年を下回った。
2、洋風は、クリスマスのチキン需要を捉えて堅調に推移した店もあった一方、米国からの原料ジャガイモ調達の問題等が影響した店もあり、各社業績はマチマチで売上は88.2%と大きく前年を下回った。
3、和風は、高価格帯の季節メニュー・定食メニュー等が好調で客単価が伸び、売上は103.8%となった。麺類は、新メニューの投入等で総じて好調。
一方、持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗数減、曜日回りの影響で、客数が減少、売上は前年を下回った。
その他は、「アイスクリーム」が列島冷え込みの影響でマイナスとなり、売上は前年をわずかに下回った。
<ファミリーレストラン業態>
1、全体売上は101.2%と前年を上回った。
2、中華以外の業種は、堅調な客単価の下支えもあり、売上は前年を上回った。一方、客数は、曜日回りや、北日本等の大雪の影響などから全ての業種でマイナスとなった。焼き肉は好調を維持しているが17カ月ぶりに客数が前年を下回り、上昇基調に一服感が出た。
<パブ・居酒屋業態>
選挙の影響か12月前半の忘年会需要で大口顧客の取り込みに苦戦した店、前年より長かった年末休暇期間中に少人数のグループ客が増えた店など、各社マチマチで一概には言えないが、全体売上は93.0%、パブ・ビアホールの売上は100.6%となった。
<ディナーレストラン業態>
1、選挙と寒波が客数に影響した店もある中、客単価の高い新店で好調なところもあり、売上は101.7%と前年を上回った。
<喫茶業態>
1、ビジネス街立地の店は長い年末休暇の影響を受けたが、高付加価値の期間限定メニューや一部商品の割引などが奏功した店もあり、売上は前年超えの101.7%となった。
<<2014年>>歪な円安コスト高での値上げが売上増に・・・
日本フードサービス協会は1月26日、会員社による外食産業市場動向調査2014年年間結果(2014年1月~12月合計)を発表した。
それによると、2014年の全業態トータルの年間の全店売上は、▲0.2%減と僅かに前年を下回った。
2014年の外食需要は、前年からの景気回復傾向の中で4月の消費税増税直後は比較的堅調に推移したが、気候変動の影響からか天候不順の月が多く、2月は記録的な大雪、夏場は長雨・豪雨・台風などが続き、マイナス要因となった。
7月には中国産鶏肉問題が起き、影響を受けた業種業態もあった。
一方、引き続き付加価値商品が支持されたことに加え、原材料価格の高騰によるメニュー改訂などもあり、全体の客単価は1年を通してプラスとなった。
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