働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

Digital Eden Attracts Humanity 最凶の覚醒

Digital Eden Attracts Humanity 最凶の覚醒 (MF文庫J)
人体を神話や伝承の存在に変貌させてしまうデジタルウイルス「オラクル」が拡散し、ウイルス感染者「フェクター」による事件が発生しはじめた近未来。人々はオラクルよりも感染力の高いワクチンを開発し、それを視聴した者の一部が、『一時的に動物や昆虫の特性を自身に宿す』という副作用を用い、フェクターに対抗していた。とある夏の日、総上叡理の下に失踪していた幼なじみの少女が現れる。彼女とともに、叡理はあるフェクター事件を追っていくが、その途中で最愛の妹との関係を揺るがす事実、自身の存在の根幹に関わる真実に直面し――そして、世界の敵となった。『学校の階段』の著者が贈る、少女を守るため、異形の王と化した少年の物語。





デジタルウイルス感染者の身に起こる抑えようのない衝動。フェクターによる社会問題。親しかった友人がウイルスに感染してしまい対処のしようがない状況に立たされたとき、その人間に対しての処遇はどうするのか。ウイルスに感染した人間を治療する手段はないために葛藤するキャラクターたちの姿。
主人公の総上叡理と義理の妹の総上慧と幼馴染の水無月智花、フェクター事件を取り締まる組織『H.A.W.K』に所属する伊切公平と伊切の幼馴染の佐嶋礼。この登場人物たちの人間関係にデジタルウイルスが関わった時のストーリーがとにかく面白かった。誰がどうなったのか言及すると結構なネタバレになるから控えるけど、とにかく凄かった。救いようのない絶望的な状況に立たされた時の葛藤に魅入られた。
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