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2017年 03月 29日
昨年末から大きな社会問題となったキュレーションサイトでの著作権侵害。 1週間ほど前にも日経新聞にも、キュレーションサイトを運営しているIT企業の事件発覚後の対応を報じていました。十分とはいいませんが、各社それなりに善後策を講じていることは理解できました。
そんな中で、こうしたキュレーションサイトを運営していた現場の方のインタビューがネットのニュースで流れました。 どのキュレーションサイトかというと、一番大きく取り上げられた球団を持つ上場企業が運営しているものです。 引用すればいいのですが、あまりに腹が立って名前すら書きたくありません。
なにが腹が立ったのかというと、自分たちが起こした事件を反省するのではなく、メディアにあることないことを書かれてサイトは閉鎖に追い込まれたと、自分の不遇を嘆いているからです。 転職活動をしなくてはいけないと思っている。サイトを運営していた現場の長は天才だ。そういう人の才能をつぶしてしまうのはもったいない。との宣(のたま)っているからです。
この記事には、被害者面かよ、というコメントがたくさん並んでいました。 一番の被害者は、自分の著作物をパクられた著作者であるにも関わらず、盗人行為をした己を反省することがないことが反感を呼びます。
この方の言い分では、著作権侵害の恐れのある画像はレンポジ屋さんのものに差し替えたので対応は終わっている、らしいです。 腹立たしい。パクった画像をストックフォトに変更したところで、複製権侵害を行った事実が消えるわけではありません。 この人の認識は、問題があれば取り下げたので、それでいいでしょ?というものです。 もっと頭に来たのが、著作権侵害だとクレームが入ってもシカトしていた、としゃあしゃあと述べていることです。
ストックフォト業界では、webサイト作成業者をはじめとしてIT企業が平気で複製権侵害を行うことに頭を痛めてきました。 このことはなんどもこのブログでも書きました。 彼らの認識とは、ネットでいくらでもあがっている画像を使うことは当たり前です。 なぜなら写真を使う予算はないからです。クライアントからいただくお金では有償の画像は使えないから仕方ないと思うのです。 画像を取られたくないなら、そのように対策を施しておけ、いくらでもコピーできるようにしておくのが悪い、との言い分もよく聞きました。 挙句が、文句があるなら言ってこい、画像を取り下げるぞ、これならいいだろ?という開き直りです。
こうした意識は小さなwebサイト制作会社だけでなく、有名なキュレーションサイトでも同じことが、このインタビューで分かります。 このような意識は著作権などの無体財産に関しての知識の欠如から来ています。 根は深いなあ、と嘆息です。 #
by mixa_suwa
| 2017-03-29 11:46
| ストックフォト
2017年 03月 13日
時間ができたので、平日にお出かけすることが多くなりました。 会社を経営していたころは、商業施設や観光地は平日は閑散としているものだと決めつけていました。 ところがヒマになって実際に出かけてみると、決めつけとは裏腹に、商業施設や観光地もガラすきということはなくて、土日祝日ほどではなくても、結構な人出に驚いてしまいます。
もちろん、どこの施設もそうというわけではありませんが、私が行った東京周辺の観光スポットは平日であってもそれなりの人出でにぎわっています。
最近、1泊程度の小旅行を楽しむのがマイブームで、関東にある国民休暇村を利用します。 たまたまネットの記事で紹介されていたので、ものは試しと泊まってみました。 正直なところ、泊まる前はどうせ官がやっていた施設だ、安いだけのサービス精神の欠如した宿屋だろうと侮っていました。 ところが、泊まってみると、えー、この価格でここまでのサービスをしてくれるのだと驚きでした。 抜群のコスパです。
なによりも驚くのが、平日であっても結構予約が取りづらいし、駐車場も満車、夕食、朝食時にはレストランは混み合うことです。 ふーん、世の中は平日に遊んでいる人がこんなにもたくさんいるのだ、と自分もその一人なのに感心してしまいます。おまけに土産物の購買意欲も半端ではありません。
もっと驚くのが美術館、博物館での人出です。 東京国立博物館や渋谷の文化村に行くと、それはそれは多くの人で、自分の好きなようには鑑賞できません。 会場を独り占めなんてことにはならず、余裕をもって鑑賞するなんてこともできません。
それでは、どんな人が平日にお出かけするのかといえば、ご想像のとおり、シニア、お年寄りたちです。 おばあちゃんグループか老夫婦という組み合わせが圧倒的に多いです。 いわゆるアクティブシニアと呼ばれる層ですね。 時間があって、お金にも余裕があるとなると、こういう年齢層の方になるのでしょうね。
シニア向けのマーケットが大きくなっていくことは、社会の高齢化が進んでいるのですから間違いありません。 特に元気で時間もあってお金にも余裕のあるシニア向けのマーケットは大きくなることでしょう。 どんなマーケットかと想像するに、知的好奇心が旺盛な人を満足させるサービス、商品を提供するものになると思われます。 どうして、そのような考えになるかというと、これからのシニアと今までのシニアとの違いから推測するからです。 団塊の世代以降の人たちとその前の世代との違いのひとつに、高等教育を受けた人の比率があります。 従前のシニアは大学へ進学した人は10%に満たないものが、これからのシニアは30%を超えることになります。高学歴シニアが大量に発生します。 この方たちのお金の使い先としてのマーケットの需要は高まることは確実です。
こういうマーケットをターゲットにしたストックフォト、イラストの需要も高まるでしょうね。 え?すでにある、って。まだまだ足らないでしょう。 いけません。もう引退したのに、こんなことを考えていても、と反省です。 #
by mixa_suwa
| 2017-03-13 10:39
| 石神井日記
2017年 03月 06日
プレミアムストックという言葉、たまにですが使われるようになりました。 台湾の代理店から聞いてから1年が経ち日本でも普及する兆しがちらほらと。 復習になります。プレミアムストックとはマイクロストックではない高価格のストックフォトのことです。 従前は高価格のストックフォトしかなかったものですから、ストックフォトとはプレミアムストック だったのですが、マイクロストックの普及により、それ以外のストックフォトを言い表す言葉が必要になったのです。
その昔、電話といえば固定式のものをいっていたのが、ケータイ、スマホの普及で従前の電話を固定電話というようになった、というのに似ています。
当初、マイクロストックはマイクロペイメントとサブスクリプションの2つの販売形態を分けて考えられていました。 マイクロペイメントとは従前のRFのストックフォトと同じように1点づつダウンロードされるもので、価格が従前のそれと比較して圧倒的に安いものです。極小の支払いですむという文字通りの意味ですね。 このマイクロペイメントが普及しだすと、当然のように旧来のストックフォト、プレミアムストックは厳しい状況に立たされることになります。 印刷用途なら1点3万円だったものが、1点3千円で発売されるようになりレンタルポジ屋はやっていけなくなり、今日に至るというわけです。
ところがストックフォトの相場の下落はそこで留まりません。 事業を引き継いでいるときにこんな意見を聞きました。 地方のチラシを作っている印刷業者が1点3千円もするストックフォトを利用できるはずがない。 予算から考えれば、せいぜい2,300円程度ではないか? だから、昔購入した素材集CD-ROMを力いっぱい使って、新しい写真を買おうとしないのだ。
また、あるところで聞いた話です。 WEBデザイナーにとって1点500円の写真は高すぎる、100円くらいでないと頻繁には使えないという意見が出てきた。
うーん。相場感はそこまで下がってきているということでしょう。 マイクロペイメントと呼ばれた写真は、少しもマイクロな値段とは認識されないようになってしまった、ということでしょう。 つまり、当初のマイクロペイメントはちっともマイクロの価格でなくプレミアムストックになりつつあるということです。
ですから、マイクロストックとは定額制での価格、せいぜい1点あたり100円くらいのもの、と認識されるようになるでしょうね。 昔のマイクロペイメントがいまやプレミアムストック、相場の下落はまだまだ続きそう、というのが本日の結論です。
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by mixa_suwa
| 2017-03-06 15:30
| ストックフォト
2017年 02月 28日
先週、横浜・みなとみらいで行われたCP+行かれましたか? 私は毎年欠かさず出かけています。 この展示会に参加すると、いかに写真マーケットは大きいのか、写真・カメラに興味を持つ人が 多いのかが一目で分かります。 年に一度、このことを確認できるだけでも行く価値はあるなと思います。
今年の一番の話題は、ブースの広さでニコン、キヤノンの専業メーカーを抜いてソニーが一番になったことです。 なるほど圧倒的な存在感を誇っていたニコン、キヤノンよりも、家電メーカーのソニーがその一角に食い込み、抜き去ろうとしているのか、と感慨深いです。 たしかに、集客という点でもソニーブースが一番多かったようです。 現に私もソニーブースで2時間以上は滞在していましたから。 ソニーに勢いがあることは間違いないでしょう。 なにより私が使っているカメラは写真のRX100Ⅲです。 このカメラはデザインの良さとツアイスのレンズに惹かれ最近購入したものですが、少し前ならソニーのカメラを買うことはなかったでしょう。 AV機器メーカーの片手間仕事と侮っていたことをコロっと忘れていました。 コンデジだけでなくスマホもソニーのXPERIAを使っていました。そのカメラ性能は十分満足できるものです。 そうだった。ソニー好調に私も貢献をしていたのでした。
私がふーんと感じたことその2は、女子向けの展示がめっきり減ったことです。 ここ数年はミラーレス一眼を女子向けに売ろうと各メーカーが競っておりました。 被写体はお料理、猫、お花、友人、自分と身近なもの。 こんな素敵な写真を撮ろう、というアピールが今年は見当たりません。 コンパクトデジタルカメラがスマホで十分と思われて売れ行きが落ちています。 ミラーレス一眼の主要ターゲットだった女子マーケットは大きくならなかったということでしょうね。
ふーんと感じたことその3。 一番お客を集めるのは、講師によるセミナーです。 私の参加目的も鉄ちゃんカメラマンの中井精也さんとハイパークリエーターの高城剛さんの話を聞くことでした。 ソニーブースで聞いたのですが、超満員で熱気でむせ返り、気分が悪くなるくらいの混みようです。 おふたりとも喋りがうまい。芸人なみです。 講師も話芸だな、コンテンツも大切だけど、いかにお客を引き付けるように喋れるかがポイントだと分かります。 プロカメラマンも先生で稼ごうとするなら、喋りの勉強も必要になります。 こんな気づきが得られるのですから、CP+は行く価値は十分あります。 しかも、事前登録すれば無料です。 暇を持て余す失業者の私にはありがたいイベントでした。 #
by mixa_suwa
| 2017-02-28 10:10
| ストックフォト
2017年 02月 20日
自分が所属する業界のマーケットをどう捉えるか? 以前に働いていた印刷業界のことで考えてみました。 紙媒体はネットに押されて減る一方で、日本国内の売り上げはピーク時に比べて3割強減り3兆円台になりました。 この事実から、先行きの見えない希望の持てないマーケットと思われがちです。 しかし、別の角度から見ると、衰退しているとはいっても、まだ3兆円の巨大市場です。 これから伸びるかどうか分からないマーケットに進出するより、ここで頑張ったほうがよいと考えることもできます。 シュリンクしてゆくマーケットでも、ラクスルのような企業が出てくるし、グラフィック、プリントパックのような企業も活躍しています。
これと似たようなことを最近経験しました。 ストックフォト、イラストの用途のひとつに年賀状での利用があります。 年賀状もネットの普及とともに減少に転じ、最大から30%以上減って33億の発行枚数と報道されました。 この報道は減少のとまらない、はっきり言えばお先真っ暗で終わったビジネスであるかのようなものでした。 私も数年間取り組みましたが、単価の下落にマーケットの縮小で撤退やむなしという判断をしました。
ところが、まったく違う見方をしている方からお話しを聞きました。 小さくなっているとは言っても、まだ33億枚もの年賀状が発行されている。 当社のその中でごくわずかのシェアをとっているだけである。 まだまだ入り込めていないビジネスはいくらでもあるはずである。 今後の売り上げが倍や3倍になるのは、今後の頑張りでいくらでも可能である。 というものです。
この話を聞いても、うーん、負け惜しみだな、シュリンクしてゆくマーケットにしがみつくより新たなマーケットを探したほうがいいではないか、と思いました。
しかし、M&A先の話を聞いて、この方の意見は正しいと訂正しました。 こんな意見です。年賀状のマーケットは小さくなっていると言われるが、弊社の売り上げは上がっているから全く感じないんだよ。 これを簡単な算数で証明してみます。 年賀状マーケットが5年前は100ありました。当社のシェアは10%でした。売り上げは10です。 現在はマーケットが縮小して60になりましたが、当社は頑張ってシェアを20%にしました。 さて、当社の売り上げはいくらでしょう? 12です。5年前に比べて売り上げは20%伸びました。
もちろん、縮小していゆくマーケットで売り上げを伸ばした会社があれば減らした会社はたくさんあります。 撤退した会社もあることでしょう。 しかし、少数とはいえシュリンクしてゆくマーケットでも元々のマーケットサイズが大きければそのなかで生き残るだけでなく売り上げを伸ばしてゆく会社が出てくるということもあります。 簡単ではありませんが撤退か変わる以外に、既存マーケットで頑張るという選択肢もあるということです。 #
by mixa_suwa
| 2017-02-20 15:11
| ストックフォト
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