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ある一人の会社員が家計の工夫や資産運用を駆使してサラリーマン卒業を目指す日々を綴るブログです。

CFP®資格審査試験の全6課目に合格。勉強法を振り返る

本日2024年12月17日に2024年度第2回CFP®資格審査試験の合格発表があり、去る11月に受験した「金融資産運用設計」「リスクと保険」いずれも合格することができました。すでに合格している残り4課目と合わせて、これで無事に全6課目合格を達成することができました。そこで今回の記事では、全課目合格を祝して僕の採ったCFP®資格審査試験の勉強法などを整理しておきます。

 

 

CFP®の概要とCFP®資格審査試験受験に至ったきっかけ

そもそもCFP®とは何か。これは CERTIFIED FINANCIAL PLANNER® とも呼び、ファイナンシャルプランナーに関する資格の一つです。詳細は日本における認定組織である日本FP協会のホームページに譲りますが、同ホームページでは以下のように概要が説明されています。

CFP®資格は、北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界25カ国・地域(2024年2月現在)で導入されている、「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」で、FPの頂点とも言えるものです。原則として一国一組織により資格認定が行われており、日本においては日本FP協会が認定しています。

www.jafp.or.jp

 

僕がファイナンシャルプランナーに関する資格取得を最初に志したのは約10年前の結婚直後。当時はポイ活も還元率高めのクレカ*1を使う程度、投資には全く手を出していない状況でした*2。しかし、家族が増えて家計管理も自分の収支を把握するだけでは済まなくなったことから、より体系的にお金に関する知識を得たいと考え、求められる知識量は士業ほど多くないものの他方でカバーする範囲は広く、一般人にちょうどいい資格として「ファイナンシャル・プランニング技能士」を目指すことにしました。

 

ファイナンシャル・プランニング技能士には1~3級の等級があり、この他に日本FP協会が認定する民間資格であるAFP(Affiliated Financial Planner)とCFP®があります(これらも本記事の主旨ではないので詳細は省略します)。僕は仕事の合間を縫って少しずつ勉強を進め、ブランクを挟みつつも5年ほどかけてファイナンシャル・プランニング技能士2級およびAFP資格の取得まで漕ぎ着けました。

 

そして、AFP資格の取得から更に3年ほどのブランクを挟み、せっかくなら最上位の資格を得てファイナンシャル・プランニングに関する知識をより深いものにしたいと考え、育児休業の取得によりまとまった時間も得られたことから、2023年度第2回試験よりCFP®資格審査試験に挑むことにしました*3。

 

受験課目選定の戦略。試験日を分散させることで集中的に勉強する

CFP®資格審査試験は全6課目で構成されており、ファイナンシャル・プランニング技能士1級と異なり、全課目に一括で合格する必要はありません。僕は実務ではFP業務に携わっておらず基礎知識に不安があったため、年二回・二週間にわたり実施される試験日程の特性を鑑み、一日目・二日目でそれぞれ一課目ずつ、合計三回に分けての全課目合格を目指すことにしました。

 

振り返ると、これは仕事や育児の合間しか勉強に充てられない僕の生活スタイルにはちょうど良い方針でした。特に試験直前の一週間を一課目に特化した勉強に充てられたことで、知識定着の効率がとても良かったと思います。ちなみに、僕は以下のような順番で各課目試験に臨みました。これは前述の条件の下、得意だったり好きな分野を優先して決めたものです。結果的に一度も落とすことなく全6課目に合格できたので、この課目選定の方法もうまくいったように思います。

  • 2023年度第2回
    一日目:ライフプランニング・リタイアメントプランニング
    二日目:タックスプランニング
  • 2024年度第1回
    一日目:不動産運用設計
    二日目:相続・事業承継設計
  • 2024年度第2回
    一日目:金融資産運用設計
    二日目:リスクと保険

 

僕の採ったCFP®資格審査試験の勉強法。過去問だけに注力する。計算問題への対処方針を決めておくことがポイント

僕の場合すべて独学、予備校主催の資格対策講座などは受講していません。CFP®資格審査試験は過去問題およびその類似問題が多くの割合を占めるため、用いたテキストはFPK研修センター発行の『CFP®精選過去問題集』のみです。オフィシャルテキストとして日本FP協会発行の『CFP®資格標準テキスト』もありますが、僕はこちらは一切使用しませんでした。

 

『CFP®精選過去問題集』は50問の模擬試験と約200問のカテゴリ別過去問題で構成されており、僕は以下のようなスケジュールと勉強の仕方を採りました。

  1. 試験3ヶ月前:一課目目の勉強開始。まずは模擬試験をざっと一周眺め、どのような問題がどのような割合で出題されるかを確認する。特に計算問題の割合を押さえておく
  2. ~試験2ヶ月前:過去問題の一周目を解く。まずは一巡することを優先し、紙には書かずに読むのみ。わからない問題はすぐに解説をチェック。不正解の選択肢も含めて読み込むことで基礎知識を詰め込む。特に確実かつ短時間で解ける計算問題のパターンを見極める
  3. ~試験1ヶ月半前:過去問題の二周目を解く。紙に書いて手を動かすことで知識の定着を図る
  4. 一課目目の二周目が完了次第、二課目目の勉強を開始。流れと所要時間は同様
  5. 試験一週間前:過去問題の三周目を解く。余裕があれば模擬試験も解く

 

 

僕の経験上、CFP®資格審査試験は基本的に*4どの課目も時間との戦いです。全問正解を目指すのではなく、解くのに時間がかかる計算問題は適切に捨てることも求められます。1分で解いた文章問題も、20分かけて解いた複雑な計算問題も、得られるものは同じなためです。

 

僕は、まず上記1. の段階で「何問くらいまでなら計算問題を捨てても平気か」を把握し、これを踏まえて2. では「確実かつ短時間で解ける」計算問題のパターンを把握します。これにより「複雑な計算問題に手を出したせいで、確実に解ける問題に割く時間がない」といった事態を防ぐことができます。

 

試験当日は、捨てた計算問題はとりあえず適当にマークしておき、時間が余れば後で戻ってくることとしました(大抵の場合、戻ってくることはありません)。特に金融資産運用設計は複雑な過程を経る計算問題が多いため、これらは勉強の段階からすでに捨てて臨みました。

 

今後の目標。資格審査試験の合格だけではCFP®認定者にはなれない

「CFP®資格審査試験の全6課目に合格」はあくまでCFP®認定者になるために必要な条件の一つであって、ハードルとしては最も高いとは思いますが、これだけではCFP®認定者になることはできません。

 

残る条件「CFP®エントリー研修受講」「実務経験(3年以上)申請」を経てようやくCFP®認定者となれるので、実務ではFP業務に携わっていない僕としては、後者が次のハードルになります。とはいえ、直接的なFP業務以外にも様々な金融関係の業務が実務経験として認定されるようなので、過去の経験を振り返りつつ不足する分は講習を受講するなどして、せっかくCFP®資格審査試験の全6課目に合格したからには、CFP®認定者となることを次の目標にしたいと思います。

 

また、FPに関連する知識は税金や社会保険、年金など”サラリーマン卒業を目指す日々”においても必須のものとなるため、資格取得をゴールとせずに、今後も知識の醸成や向上に努めていきたいと思っています。

*1:当時のメインカードは漢方スタイルクラブカード。還元率1.75%を誇り、とりあえず何でもこれで決済していました。懐かしい…

*2:会社の確定拠出年金制度もありましたが、全額定期預金型の商品を選択していました

*3:ファイナンシャル・プランニング技能士1級は受験資格に実務経験が求められるため、CFP®資格審査試験を選択しました

*4:例外は不動産運用設計くらいでした。これは計算が比較的平易なため、ある程度余裕を持って終われた気がします