ドミトリーともきんす

ようこそ「ドミトリーともきんす」へ。
迎えてくれたのは、寮母のとも子さんと娘のきん子ちゃん、そして……。
漫画家・高野文子が科学者たちが遺した文章を手がかりに、
彼らのまなざしをたどるふしぎコミック。


 

 



 
 
 
2012.11.08 更新
  • マンガ 募集
  • コミックエッセイの森
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    異国の小説の主人公に自分を重ね、図書館で借りた本を読みふける雪国に暮らす女子中学生。『チボー家の人々』を題材にした表題作のほか、「マヨネーズ」「二の二の六」、冬野さほの短編漫画のカバー「Cloudy Wednesday」の4作品を収録。


     

    『棒がいっぽん』

     

    「1968年6月6日木曜日 お昼なに食べました?」 食事処でご飯を食べていた奥村さんは、後ろに座っていた女性に突然話しかけられる――中年男性と、人間の姿をした異星の生物とのやりとりを描く「奥村さんのお茄子」をはじめ、「美しき町」「バスで四時に」など6作品を収録。


     

    ノーベル物理学賞をしたことで知られる朝永振一郎は、戦後の基礎科学研究振興のために尽力したリーダー的な存在であった。そんな立場にあった朝永が、講演「物質科学にひそむ原罪」をはじめ、原子力を中心とする現代科学に原罪のイメージを重ねて語った随筆や講演録、座談会など計11編を収録し、3.11後の今日の視点で編集した一冊。科学者としての責任を問い続けた、朝永の真摯な姿勢が伝わってくる。
  • 高野文子(たかの・ふみこ)

    1957年新潟県生まれ。漫画家。看護師として勤める傍ら、1979年『JUNE』掲載の「絶対安全剃刀」で商業誌デビュー。作品集に『絶対安全剃刀』(白泉社)、『おともだち』(筑摩書房)、『ラッキー嬢ちゃんの新しい仕事』(マガジンハウス)、『るきさん』(ちくま文庫)、『棒がいっぽん』(マガジンハウス)がある。2003年、作品集『黄色い本』で第7回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。漫画作品の他にもペーパークラフト絵本『火打ち箱』(原作・H.C.アンデルセン、文・赤木かん子/フェリシモ)、絵本『しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん』(福音館書店)などを手がける。本連載をまとめた単行本『ドミトリーともきんす』が2014年9月25日に刊行予定。