【完全版】就活に必須!効果的な業界研究のやり方を3ステップで徹底解説

2023/10/11
就活準備
就活に役立つ本
目次
1.
業界研究とは?
2.
業界研究ってなんでやるの?
3.
業界研究のやり方を3STEPで解説
4.
【志望業界が明確でない人へ】業界研究は自己分析が必須
5.
業界研究を行うために必要な情報収集の5つの方法
6.
‌自分に合った業界を見つけるためのポイント
7.
業界研究のおすすめ本、四季報の効率的な活用法
8.
‌正しい業界研究で得られるメリット
9.
業界研究はしっかり行おう
10.
Matcherに登録して就活対策をしよう

業界研究とは?

就活生のみなさん、就活の準備の状況はいかがでしょうか?自己分析や業界・企業研究、webテストの勉強などたくさんのやるべきことに頭を抱えている人もいるかもしれません。

この記事では、その中でも業界研究の正しいやり方について説明します。

業界研究ってなんでやるの?

業界研究を行うことへの疑問
みなさんはなぜ業界研究をしなければならないのか考えたことはありますか?

「まわりが業界研究を始めたから」
「やってないとやばそうだから」

なんとなくやらなければならないことだと感じている人も多いと思います。しかし、業界研究にはしっかりとした目的があります。

それは、業界に対する理解を深めることによって①志望業界を絞ること②説得力のある自己PRや志望動機を作ることです。

以下で詳しく解説します。

業界研究の目的①志望業界を絞る

業界研究の目的は、働きたい業界、さらには働きたい企業を絞り込むことです。業界に関する情報を得ることで、自分自身の企業選びの軸と合致しているかを見ていきます。

業界や企業について知っているつもりでも、調べてみたら想像と全く違ったということもあり得ます。そのため、業界研究をすることで志望業界や企業を絞り込むことができ、さらには入社後のギャップを防ぐこともできます。

業界研究の目的②説得力のある自己PRや志望動機を作る

業界研究のもう1つの目的は、論理的で説得力のある自己PRや志望動機を作るためです。

業界研究をすることで、職種や業種についてや、その業界で実現できることが分かります。そうすれば、その業界が必要としている人材像や、自分が社会に出てから成し遂げたいことと合致するか否かが分かります。その点をしっかりアピールすることができれば、論理的で説得力のある自己PRや志望動機を作成することができます。

業界研究のやり方を3STEPで解説

業界研究をしている様子
「業界研究をしたいけれど、何から手をつければ良いかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、興味のある仕事がある程度明確な人に向けて、業界研究のやり方を3ステップで解説していきます。

‌STEP1:興味のある仕事の系統から気になる業界を見つける

まずは自分がどのような仕事に関わりたいのかを大まかに考えてみましょう。

以下は、ビジネスモデルの系統から業界を分類分けした表です。
ビジネスモデルの系統から業界を分類した図
‌例えば、形のある「ものを作る」という仕事に興味がある人であれば、衣服をデザインするアパレル業界や、世界でもトップレベルの技術力を持つ自動車業界。

また、形のあるものではなく「サービスや情報を提供する」という仕事に興味がある人は、ネット広告やデジタルサイネージなどを手がける広告代理店、人々に旅行プランを届け、地域活性化に貢献できる旅行業界。

このように図を見てください。気になる業界は見つかりましたか?
‌大学で学んだことや、課外活動として今までに行ってきたこと、趣味などを考えながら、それに関連する業界を選んでみるのも一つの手です。

‌STEP2:気になる業界のビジネスモデルを知る

気になる業界を見つけたら、その業界の「商材は何か」「誰に提供するのか」「どのように提供するのか」という3点を調べ、ビジネスモデルを知りましょう。

業界研究の際にビジネスモデルを調べることで全体の構造を把握することができ、企業研究や、志望動機作成などが行いやすくなります。

「商社 業界研究」「銀行 業界研究」というように検索してみると、その業界のビジネスモデルについて紹介されている記事が読めるためおすすめです。より深くその業界について知りたくなった場合は、本や合同説明会などで情報収集しましょう。

STEP3:気になる業界の成長性・安定性を知る

「比較的安定した業界に就職したい」「業界として成長しているスピードを肌で感じたい」などの希望があるかと思います。

比較的新しいIT業界などは成長性が高くなりやすい傾向があり、また、業界の売上高が高いほど安定性がある傾向にあります。

テクノロジーの発達により今後大きく影響を受ける業界はさまざまです。業界における課題や今後の見通しなども合わせて調べておくことで、志望動機作成にも生かすことができます。

【志望業界が明確でない人へ】業界研究は自己分析が必須

志望業界がなくて悩む人
先ほど、業界研究の第一ステップとして、「興味のある仕事の系統から気になる業界を見つける」を挙げました。しかし、まだ「自分の興味がよくわからない」「やりたいことがピンとこない」という人もいるかと思います。

そういった人は、まず自己分析を行いましょう。

就職活動において、業界研究は手段です。では業界研究は具体的に何のための手段なのでしょうか?

‌それはズバリ、「自分がやりがいをもって楽しく働ける会社を見つけること」です。自分のやりたいこと・理想の働き方の軸を持ち、それに対してどの業界が自分に合っているのか研究する、これがまさに業界研究の本質といえるでしょう。

‌つまり自分の軸がない状態で、いくら業界研究をしても時間の浪費になってしまうのです。何十もある業界を調べて、自分の希望に合うか逐一確認するのは、非常に効率の悪い方法と言えます。
‌
‌まずは自己分析をして、どんな会社・仕事ならやりがいを持てるか明確にしましょう。そして、自分が楽しむのに必要なポイントを絞って気になる業界から研究してみてください。

自己分析のやり方

業界研究をするための準備に自己分析は必要だと説明しました。具体的な自己分析の方法としては、「自分史を書く」、「モチベーショングラフで図式化する」、「他己分析をしてもらう」など、いくつか方法があります。詳しいやり方は、下記記事を参考にしてください。
‌
‌【自己分析シート3つ】ここから始めよう!効果的な分析法も徹底解説

業界研究を行うために必要な情報収集の5つの方法

業界の情報収集をしている様子
「業界研究を行いたいけど、どこからどのような情報を集めたら良いのか分からない」という方のために、業界研究を行う際に有効な情報収集の方法を紹介します。
業界研究のための情報収集手段

‌①就活情報サイトのまとめ記事【大まかな情報入手のために】

「ちょっと気になる業界がある」「どういうことをやっている業界なのか知らない」といった場合はまず、就活情報サイトのまとめ記事を読んでみると良いでしょう。

例えば弊社の記事にはこのような業界研究記事があります。
国家公務員の職種(仕事内容)とは?試験対策についても解説
‌
商社とは|選考を受ける前に知っておくべき事業と仕事内容を解説
‌【業界研究】意外と知らないテレビ局の種類と仕事内容
‌
【よくわかる】不動産業界の種類や仕事内容をわかりやすく解説!
‌
‌
その他にもさまざまな業界の記事を書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
‌
‌業界研究・企業研究の記事一覧|Matcher Dictionary

②業界地図(本)【全体的な情報入手のために】

「志望する業界が決まってきたので、その業界の全体像が見えるような情報が欲しい」という場合は、複数の出版社が出している業界地図の本を買ってみると良いです。

近年のニュースを踏まえた業界の動向や、チェックしておくべきポイントが分かりやすくまとめられているのでオススメです。業界における企業間の関係なども記されているため、企業研究にも役立ちます。

おすすめの業界地図

いくつもの業界地図本が出されている中で、2強とされているものを以下で紹介します。どちらも経済に詳しい記者が内容をまとめているため、信頼できる情報となっています。

①四季報
四季報は、最低限知っておくべき情報が網羅的に分かりやすく書かれているため、初心者向けです。
【Amazon購入ページ】「会社四季報」業界地図|2024年度版
‌
‌②日経の業界地図
日経は、より細かい説明が書いてあるため深掘りしたい人向けです。
【Amazon購入ページ】日経業界地図|2024年度版
‌
本記事中に業界地図の活用法も記載しているので、そちらも参考にしてみてください。

‌③業界研究セミナー【具体的な情報入手のために】

大学や合同説明会会場などで「業界研究セミナー」が行われているのを知っていますか?特定の業界の企業を集めたものから、複数の業界の企業が集まるものまで種類もさまざまです。

各業界で働いている人の話を直接聞けるため具体的な業界像が想像がしやすく、一度に複数の企業についても知れるため効率的です。

「やりたいことが見つからない」「気になる業界自体ピンとこない」という人も、参加することで新たな興味が出てくるかもしれません。

④OB・OG訪問【リアルな情報入手のために】

OB・OG訪問では、フォーマルな場では聞きにくいようなリアルな情報を、実際にその業界で働く人から直接聞くことができます。

OB・OG訪問によってリアルな情報入手を行うことが可能です。また、「○人にOB・OG訪問をした」と面接で企業への志望度をアピールする材料にもなるため、おすすめです。

‌Matcherを活用してOB・OG訪問しよう

OBOG訪問サービスMatcherの紹介画像
‌Matcher(マッチャー)とは、所属大学や住んでいる地域に関係なくOB・OG訪問ができるアプリです。

登録も簡単かつ、気軽に訪問依頼を送信することができるので、ぜひ活用してみてください。
Matcherで社会人に話を聞く
‌

⑤新聞やニュース【タイムリーな情報入手のために】

新聞やニュースでは社会情勢などに関するタイムリーな情報を入手できます。社会人になったら時事を把握し、それがどのように業界に影響しそうかを予想する力が必要です。

面接で時事に関連した話題が出てくる可能性もあるため、新聞やニュースで情報をチェックすることは欠かせません。

ただ新聞やニュースを見るだけでは、業界研究に活かすことができません。業界の動向、企業の取り組みなどを見て理解しながら、役立ちそうな事柄をメモしておくことをおすすめします。

おすすめの情報収集サイト

新聞やニュースを閲覧する機会や習慣がないという人は、スマホやPCで読めるニュースサイトや新聞の電子版サイトを活用しましょう。

‌①Yahoo!ニュース
‌
国内の幅広い分野の記事を読みたい人向けのニュースアプリです。
‌
‌②NewsPicks
‌専門家などのニュースに対するコメントを見ることができます。それらの意見に対して自分ならどう考えるかなどを考えながら読むことで、グループディスカッションの練習にもなるでしょう。
‌
‌③ロイターニュース
‌‌海外の情報を得ることができるニュースサイトです。

‌④日本経済新聞電子版
‌CM広告などでも頻繁に見かける「日経電子版」。日本経済の最新動向を簡単に知ることができます。
執筆者が実際に活用していたサイトです。大きな話題となっている時事問題を簡単にわかりやすく解説してくれているので、ぜひ見てみてください。

‌自分に合った業界を見つけるためのポイント

業界研究を行っている様子
自己分析が終わって自分の会社選びの軸が決まったら、いよいよ業界研究を始めます。業界研究で重点をおいて確認したいのは、「仕事内容の研究」「業界構造の分析」の2つです。

(1)具体的な仕事内容・環境まで調べる


「自分のイメージと違った」
「やりたいことが全然できなかった」

このような理由で会社を辞めていく人はたくさんいます。頑張って入った会社を知らなかったがために辞めるのは非常に勿体無いことです。
‌
‌このような事態を防ぐのが、まさしく仕事内容の研究。業界の華やかさ、かっこよさなどのイメージに捉われず、具体的な仕事内容を知ることで、会社とのミスマッチを事前に防ぐことができます。

仕事内容を知るためにOB訪問をしよう

OB訪問は、気になる企業の社会人を訪問し、質問を通して企業への理解を深める目的で行われます。仕事内容を知るにはこのOB訪問が最も優れた方法です。
‌
‌なぜなら、具体的な仕事内容、会社内の実情、やりがい、業界の課題点など、実際に体験している当人から話を聞くことができるから。OB訪問は、できるだけたくさん、かつ多世代の社会人から話を聞くと良いでしょう。
‌
‌1人だけに聞くと偏った意見になる恐れがありますし、多世代の社会人に聞くことで、長いスパンで自分のキャリアをイメージすることができます。

‌OB訪問はできるだけ早い時期から始めることが大切です。2025卒の方は、遅くても1月には始めるようにしましょう。

(2)気になる業界の市場規模を調べる

気になる業界の市場規模を調べることで、その業界に対して持つイメージをよりクリアにすることができます。

市場規模とは「ある市場における経済活動の大きさ」を示す言葉であり、市場規模が大きいほどその業界が動かすお金が多いです。
‌
よくある就活の軸として、「社会における影響力の大きい業界がいい」「成長性の高い企業に行きたい」などがありますが、これらは市場規模に深く関連します。市場規模は経済産業省の調査『経済構造実態調査』を参考にしながら見てみましょう。

(3)構造分析で業界の今後を考察する


さて、仕事内容を研究することによって、自分に合う仕事というものがある程度明確になると思います。しかし、それだけでは業界研究として不十分。
‌
‌そもそもこのままでは「業界の研究」はまだ行っていないのです。業界を研究することとはすなわち、業界の構造を分析するということ。そして、構造の分析とは、業界がどのような構造で利益を得ているのか研究し、その構造にとってチャンスは何で、逆にどのような脅威にさらされているのかを分析することです。

これを不動産業界にあてはめると、以下のようになります。

不動産業界は、不動産(土地・マンション・ホテルなど)を利用してもらい、その利用料として利益を生む(構造)。アフターコロナや円安の影響でインバウンド客が増加し、不動産業界は大きな恩恵を受けることが期待されている(機会)。一方で、人口減少に伴うマンションなどの空室率の増加や、ECの普及による商業施設の空きテナントが懸念事項となっている(脅威)。
‌
‌このように、「構造」、「機会」、「脅威」を把握することによって、その業界の大まかな将来性を理解することが可能です。

(4)企業の業績ランキングを調べる

業界研究を行う際は、その業界での各企業の関係についても調べておくと良いです。各企業の特徴として最もわかりやすい指標の一つが、業績です。

面接で「なんで業界一位の〇〇ではなくて弊社を志望したのですか?」といった質問を聞かれる可能性もあるため、準備しておきましょう。

インターネットで「〇〇業界 業績ランキング」と調べると前年度の業績ランキングを見ることができます。他にも気になる企業の有価証券報告書を企業ホームページから閲覧することも可能です。特定の企業の業績を深掘りしたい際はこちらの方法をとってみることがオススメです。

業界研究のおすすめ本、四季報の効率的な活用法

企業研究をしている様子を表す画像
業界研究の定番の本といえば、なんといっても東洋経済から出版される『就職四季報 総合版 2024年版 』です。就職四季報は、会社の客観的な情報をうまくまとめてくれているので、おすすめ就活本としてもよく挙げられます。
‌
‌しかし、何も考えずに眺めるだけでは、役立つ本も役に立ちません。就職四季報で重点をおいて見るべきところは以下の4点です。

‌①3年後離職率

会社を3年以内にやめてしまう人の割合を表す指標です。これによって、職場環境を推察することができます。
‌
‌回答拒否にしている会社は要注意かもしれません。3年後離職率の他にも勤続年数の項目からも推察できるので、そちらもぜひ研究してみてください。

‌②営業利益

営業利益とは、売り上げから原価や一般管理費を引いた、いわゆる会社の儲けです。これが年々縮小しているようでしたら危ないと考えて良いでしょう。儲けが少なくなれば、その分やりたいことをやれなくなっている可能性が高いからです。

③記者評価

会社の採用ページやナビ媒体に掲載されている情報は、プラス面が強調されてしまいがちです。しかし、就職四季報の記者評価では、会社のプラス面だけでなく、マイナス面も記述してくれています。長年会社を見てきたプロが評価しているので、信憑性があります。

④男女・文理採用実績

この項目を調べることによって、自分の学歴や属性でその会社に入りやすいのかどうかを知ることができます。もし自分と同じような属性がたくさん採用されて、かつ興味のある会社であれば、深く調べてエントリーしてみても良いでしょう。

‌‌東洋経済は『就職四季報女子版|2024年版』を出しており、女性の採用に関わる情報が詳しく掲載されています。女性の方にはおすすめなので、合わせてチェックしてみてください。‌

‌正しい業界研究で得られるメリット

メリットを得られた様子
業界研究の正しいやり方について説明しました。業界研究を正しく行えば、その後の就活に大きな恩恵をもたらします。

(1)迷いなく企業研究に没頭できる

自己分析して軸を固め、仕事内容を理解し、業界の構造も理解していれば、あとはそれにあった企業を見つけ、徹底的に企業研究するだけです。
‌
‌限られた時間のなかで明確な意思を持って会社を選び、企業研究することができれば、精神的なストレスが少なく済みます。なぜなら、意思を持って企業をふるいにかけて、その上で企業研究に取り組めば、無駄な時間を使わなくて済むから。心にゆとりを持てること以上に、就職活動でありがたいことはありません。

‌企業研究は専門にノートを作って取り組みましょう。企業研究ノートには、会社の概要や先ほどの就職四季報のポイント、OB訪問や企業説明会で聞いたことをメモするのが有効です。
‌
‌詳しくは、下記記事を参考にしてください。
‌
‌▼関連記事
【実例付き】就活に役立つ企業研究ノートとは!?

(2)強力な志望動機を作り上げることができる

就職活動の面接やエントリーシートで必ずと言っていいほど聞かれる志望動機。志望動機を作るのに苦労する人もいるのではないでしょうか?
‌
‌自分の判断軸に沿って企業研究をし、会社を選べば、揺るぐことのない心からの志望動機を伝えることができます。
‌

業界研究はしっかり行おう

この記事では業界研究のやり方について解説してきました。
‌
‌色々とやることが多く気が滅入るかもしれませんが、業界研究は志望動機の質を左右する重要なものです。きっとみなさんの就職活動の役に立ちます。
‌
ぜひ今回ご紹介したポイントを実践して、業界研究を上手に進めてください。
‌

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‌
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