あらすじ
猿蟹合戦を大胆にアレンジした、武侠ギャグマンガ。
感想
吉田先生のストーリー物というのも珍しい本作。これが非常に面白い。
しっかりとした武侠物のストーリーと、挟み込まれる絶妙の笑いが相まって、グイグイと読ませる読ませる。
なんと言っても本作の魅力はそのキャラクターでしょう。
健気な「カニ娘」と食い意地の張った「カニ弟」。
カニ姉弟に味方する、針武術の使い手「ハチ」、義侠心に厚い「栗の大親分」
力は強いのに気が弱い「臼」、その臼に愛想をつかした相棒の「杵」、この世のすべてを呪う「牛の糞」。
仇役に卑しい顔の「猿の御曹司」と猿太極拳の達人の「大旦那」。
その用心棒で銘木を恨む「棒」とハチの師匠の「針」、弱い者狩りが趣味の「縄」。
妙ちきりんなキャラが繰り広げる武侠活劇。これで面白くない訳がない。
それにしても吉田先生は擬人化がホント巧い。造形が素晴らしい。
これだけでもう笑えますからね。そこへ合わさる絶妙のワードセンス。
ゲラゲラ笑うのではなく、クスクスとこみ上げてくる可笑しさ。
あの猿蟹合戦がここまで面白くなるとは!吉田先生のセンスを堪能できる一作。
備考
巻数 | 初版発行 |
1 | 2003年04月11日 |
2 | 2004年01月05日 |
2002年~2003年連載。
にほんブログ村
漫画・コミックランキング
- 関連記事
-