2024.12.29

武田神社に幸先詣でに行って来ました!

飛べ!フェニックス

2005年04月13日(Wed) 22:57
映画 8
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ねたバレしています。
これからわずかでも見る可能性がある方は見てから読んで下さいね。


マクタロウの誕生日(4/18)プレゼントに買ったDVD
「飛べ!フェニックス」を夕飯のあと見ました。
現在公開中の映画「フライト・オブ・フェニックス」は
この映画の監督ロバート・アルドリッチの息子である
ウィリアム・アルドリッチがプロデュースしているそうです。

物語はサハラ砂漠に墜落した石油輸送機の乗組員の脱出までの
道のりを描いたもので、輸送機の機長にジェームズ・スチュアート、
ナビゲーターにリチャード・アッテンボロー、
話の鍵を握る航空技師にハーディ・クリューガー、
乗組員の男のひとりにアーネスト・ボーグナインと
演技の達者な役者を揃え、145分の長丁場を飽きることなく見せてくれています。

見る前は「タワーリング・インフェルノ」や「ポセードン・アドベンチャー」のような
脱出劇かと思っていたんですが、どちらかと言うと砂漠におかれた
人間の心理描写がメインだったので、思っていた以上に見応えがありました。
最近で言うと「マスター・アンド・コマンダー」や「コラテラル」など
男と男の心情を描くと言う部分では近い物があるんじゃないかと思います。

経験を積み熟年の域に達したプライドの高い機長と若くて冷血で自信家の
設計技師の間に入ってふたりをなだめるナビゲーターのリチャード・アッテンボローが
物語のクッションになっていてとても好感が持てました。
それから怪我をして動けない若者が家族の写真を見るシーンがあって
「この手の映画で家族の写真が出てきたら先は長くないかも…」と思ったらやはり…
物語中盤で自殺。精神的に追いつめられていたアーネスト・ボーグナインの最後も
胸に迫る物がありました。

自身の失敗で乗組員を死なせてしまった後悔の念に苦しむ機長が、
輸送機の改造の先頭に立ち徐々にリーダー的な存在となって行く
航空技師へ向ける嫉妬と葛藤…
そこから自分の気持ちを切り替え大人の男として振る舞っていく姿など、
時間を掛けて丁寧に描かれていて大いに共感させられました。

しかしラスト…航空技師の本当の職業が明らかになるシーンには驚かされました。
確かに航空機の設計はしているけれど、
実機ではなくて今で言うところの「ラジコン飛行機」だったとは!!
普通だったら「実機」と「ラジコン」は違うという観念が働くと思うんですが、
絶対の自信を持って理論を展開する彼はまさしく「ラジコン界のおたくヤロー」ですね。
このシーンのハーディ・クリューガーの演技も怖いくらい冴えています。

自分たちが汗水たらして作り上げた飛行機がおもちゃの飛行機だと知り、
地獄に突き落とされた気持ちになっている機長とナビゲーターに同情しつつ、
いざ離陸というシーンでは映画のタイトルではありませんが、心の中で
「飛べ!フェニックス」と拝むような気持ちでいっぱいになっていました。
プロペラが回り機が飛び立った時、不覚にも涙が出てしまい、
以降ラストまで泣きっぱなし!
彼らの苦労が報われたとか脱出できて良かったとか…
そういうのとは別に、ただ単純に大空に飛び立った
「フェニックス」の姿に感動してしまったのでした。

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Comments 8

There are no comments yet.

雪ダル  

初めまして。
リウマチ繋がりでこちらを知ってから、ROMさせていただいていました。
私、冒険物SF物が大好きです(←単純なので)
ネタバレでも、いや、ネタバレしてもらったからこそ、観たいと思いました。
また、寄らしてもらいます。

2005/04/14 (Thu) 15:57

まっぴら  

姉御。「飛べ!フェニックス」とはメチャメチャいい作品ですやん。ロバート・アルドリッチ監督作品は「ロンゲスト・ヤード」、「北国の帝王」、「燃える戦場」などなど随分と数多く観ましたが、この職人監督の真骨頂。一貫して「反目しあう厳しい男と男が、争いながらも次第にお互いのアイデンティティーを認め合っていく」という構図が抜群に泣かせるのです。いい誕生日プレゼントでしたね。私も捜そ!

2005/04/14 (Thu) 19:55

マクノスケ  

>雪ダルさま
初めまして!ブログ見て下さってどうもありがとうございます。
リウマチ繋がりということは雪ダルさんもリウマチなのでしょうか?趣味も同じジャンルがお好きなようで嬉しいです。
ねたバレでも観たいとおっしゃって下さって書いた甲斐がありました。ぜひまた遊びに来て下さいね。待っています。
>まっぴらさん
先日はどうもありがとうございました。引っ越し時に思う存分使わせて頂きますね!
ところで「飛べ!フェニックス」はマクタロウの希望で購入したものでございます。そう言えば昨年の今頃「ロンゲストヤード」のDVDを見たのを思い出しました。この調子で行くと「北国の帝王」を見るのは来年の今頃になっちゃうのかな?(笑)

2005/04/15 (Fri) 14:31

A  

オリジナル版は男の物語だそうですが、リメイク版は女性キャラも活躍するそうですね。
時代の流れとはいえ、あまり変えないでもらいたいです。

2005/04/16 (Sat) 10:47

まっぴら  

>A様
始めまして。リメイクは女性キャラが出るのですか?女性が物語に絡んでも「アフリカの女王」のようにいい物が出来るとよいですね。
ところでリメイク版のフライトはやはりCGなんでしょうかね?ここは実際飛ばしてもらいたいもの。(笑)しかしオリジナルの撮影現場では墜落したとか殉職者まで出したとか伝わってきていますので、何だか考えこんぢゃいますなー。

2005/04/17 (Sun) 06:38

マクノスケ  

>Aさん、まっぴらさん
「フライト・オブ・フェニックス」の予告を下記アドレスで見る事が出来るんですが、
http://www.foxjapan.com/movies/flightofthephoenix/trailers/
確かに女性は出るには出るんですが(「ロード・オブ・ザ・リング」のエオウィンを演じたミランダ・オットー。「宇宙戦争」ではトム・クルーズの奥さんを演じています)、マクタロウが鑑賞して来た人の掲示板を見たら「その割に活躍していない」という話になっていたそうです。私も見ていないので、フライトがCGだったかどうかはわかりませんが、墜落のシーンは上記アドレスの予告で見る事が出来ますよ。

2005/04/17 (Sun) 10:42

カルロス阿部  

随分前の日付にコメントしてすみません、カルロス阿部です。
こちらのブログで紹介されて以来、「飛べ!フェニックス」はずっと気になっていて、先日レンタルでようやく見ました。
まずジェームス=スチュアート。「翼よあれがパリの灯だ」で演じたチャールズ=リンドバーグがダブって、機長はハマリ役です。同時代でよく似たタイプとされるゲイリー=クーパーに比べ、欠点もあるけど親しみを感じさせる役柄、そういう印象があります(本作もそうでした)。
(他に同時代の俳優さん、グレゴリー=ペックは「白鯨」等、船長のイメージです)
ハーディ=クリューガー演ずる航空設計士(但しラジコンの!)も実に興味深い。確かに一見自信満々ですが、いざエンジンが起動する前の不安そうな表情や、プロペラが力強く回った時の初めて見せた笑み。
彼の心の奥底ははたしてどうだったのか?…つい深読みしたくなるキャラクターでした。
機長と設計士の間に立つ、リチャード=アッテンボローの役も良かった!。
あと、監督の息子、ウイリアムも乗組員の一人で出演してたようですね。
同監督の「ロンゲストヤード」は高校時代TV落ちで放映され、翌日クラス内がその話題で盛り上がった思い出があります(実はその時私は見逃したのですが、好評だったのか半年もたたないうちに、また放送されて見ました)。

2005/12/21 (Wed) 10:14

マクノスケ  

いえ。いえ。たとえ古い記事でも、どんどんコメントしてやって下さい。
「飛べ!フェニックス」。ご覧になったんですね。ジミーの親しみがあるキャラに機長としてのプライドや苦悩、男の意地などがあって良かったですよね。でも、やっぱり一番凄かったのは、ハーディ=クリューガーがでしょうか?ある意味逝っちゃっているというか…。(笑)あの笑みがかなり「ヤバそう」で、私としてはそこに「おたく心」を見た気がしました。ウィリアムも出ていたとは知りませんでした。知っていれば注意して見たんだけど、残念です。
「ロンゲストヤード」のあの後半の盛り上がり!
最高に良いですよねー。いくつかの画面を同時進行で追う演出も手に汗握りましたし、王道ながら最後の展開には弱者としての共感もあり本当に燃える映画でした。

2005/12/21 (Wed) 11:19

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