飛べ!フェニックス
ねたバレしています。
これからわずかでも見る可能性がある方は見てから読んで下さいね。
マクタロウの誕生日(4/18)プレゼントに買ったDVD
「飛べ!フェニックス」を夕飯のあと見ました。
現在公開中の映画「フライト・オブ・フェニックス」は
この映画の監督ロバート・アルドリッチの息子である
ウィリアム・アルドリッチがプロデュースしているそうです。
物語はサハラ砂漠に墜落した石油輸送機の乗組員の脱出までの
道のりを描いたもので、輸送機の機長にジェームズ・スチュアート、
ナビゲーターにリチャード・アッテンボロー、
話の鍵を握る航空技師にハーディ・クリューガー、
乗組員の男のひとりにアーネスト・ボーグナインと
演技の達者な役者を揃え、145分の長丁場を飽きることなく見せてくれています。
見る前は「タワーリング・インフェルノ」や「ポセードン・アドベンチャー」のような
脱出劇かと思っていたんですが、どちらかと言うと砂漠におかれた
人間の心理描写がメインだったので、思っていた以上に見応えがありました。
最近で言うと「マスター・アンド・コマンダー」や「コラテラル」など
男と男の心情を描くと言う部分では近い物があるんじゃないかと思います。
経験を積み熟年の域に達したプライドの高い機長と若くて冷血で自信家の
設計技師の間に入ってふたりをなだめるナビゲーターのリチャード・アッテンボローが
物語のクッションになっていてとても好感が持てました。
それから怪我をして動けない若者が家族の写真を見るシーンがあって
「この手の映画で家族の写真が出てきたら先は長くないかも…」と思ったらやはり…
物語中盤で自殺。精神的に追いつめられていたアーネスト・ボーグナインの最後も
胸に迫る物がありました。
自身の失敗で乗組員を死なせてしまった後悔の念に苦しむ機長が、
輸送機の改造の先頭に立ち徐々にリーダー的な存在となって行く
航空技師へ向ける嫉妬と葛藤…
そこから自分の気持ちを切り替え大人の男として振る舞っていく姿など、
時間を掛けて丁寧に描かれていて大いに共感させられました。
しかしラスト…航空技師の本当の職業が明らかになるシーンには驚かされました。
確かに航空機の設計はしているけれど、
実機ではなくて今で言うところの「ラジコン飛行機」だったとは!!
普通だったら「実機」と「ラジコン」は違うという観念が働くと思うんですが、
絶対の自信を持って理論を展開する彼はまさしく「ラジコン界のおたくヤロー」ですね。
このシーンのハーディ・クリューガーの演技も怖いくらい冴えています。
自分たちが汗水たらして作り上げた飛行機がおもちゃの飛行機だと知り、
地獄に突き落とされた気持ちになっている機長とナビゲーターに同情しつつ、
いざ離陸というシーンでは映画のタイトルではありませんが、心の中で
「飛べ!フェニックス」と拝むような気持ちでいっぱいになっていました。
プロペラが回り機が飛び立った時、不覚にも涙が出てしまい、
以降ラストまで泣きっぱなし!
彼らの苦労が報われたとか脱出できて良かったとか…
そういうのとは別に、ただ単純に大空に飛び立った
「フェニックス」の姿に感動してしまったのでした。
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