ワイルド・レンジ 最後の銃撃
うむー。こんな名作が埋もれているなんて淋しいですねー。
流れ者の牛追い(ケビン・コスナーとロバート・デュバル)がある街を牛耳っている牧場主(これが「ハリー・ポッターの校長先生」ことマイケル・ガンボン!)に仲間を殺され男の意地をかけて決闘するという西部劇の王道なんですが、ここにコスナーとアネット・ベニングの恋愛も絡んで来て、ある意味女性でも燃える西部劇とでも言いましょうか…喩えがちょっと無理矢理なんですけど「スター・ウォーズ・帝国の逆襲」のアクションとドラマのマッチングに似たものがあるんですよねー。
女の目から観ると、とにかく自然描写=景色の美しさにうっとり。コスナー監督は、単に景色を綺麗に撮るだけでなく、この中で生きる人間の姿を描こうとしているのがわかってそれが更に嬉しかったりするのです。ロバート・デュバルはケビン・コスナーの雇い主なんですが、ここにボスを敬うケビン・コスナーの姿勢が描かれているのも素晴らしい!それでいて彼らは平等でお互いに衝突したりしながらも信頼を寄せているという描かれ方も奥が深く見応えがありました。
以下ねたバレなので未見の方は注意!!
仲間を殺されお墓の前で神に祈るコスナーとデュバルのセリフと死を覚悟したコスナーが味方をしてくれる街の男に想いを寄せているアネット・ベニングへ自分が死んだら馬を売って彼女にテーポットのセットを送って欲しいとメモを託すシーンはホント泣けたっ!
途中、コスナーが過去の重荷から幻覚に惑わされるシーンは、下手なホラー映画より緊張しました。その彼に「心を解き放て」というベニングのセリフが真っ直ぐに心に入って来るようでした。
売られた喧嘩は買う(その為には人も殺す)が、命乞いしている男には決して手を出さないというデュバルのポリシーに人の道を感じ、人を殺すとなると冷酷になってしまうコスナーがこの最後の銃撃で人とのふれあいに目覚めて行く姿も心を打ちました。スタイルは古いかもしれませんが、こういう作品こそ、もっと作られるべきなのでは…と強く思った1本でした。
ところでコスナーとデュバルの仲間だった少年バトンを演じたディエゴ・ルナというメキシコ出身の俳優さんですが、あとで調べたら、あの「ターミナル」でトレッキーの彼女に恋する空港で働くお兄ちゃんを演じた人だとわかりました。観ている時は全然気がつかなかったですー。
<参考サイト>
・「ワイルド・レンジ 最後の銃撃」キャスト&スタッフ
・アマゾン「ワイルド・レンジ 最後の銃撃」販売ページ
・IMdb:「Open Range」
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