『7.悩みごとを解決したい』のカテゴリの記事では、私自身がこれまで悩んできたこと、そして、『お問い合わせ』からいただいた「お悩みごと」に対して、
などについて、詳しく解説します。
ぜひ、あなたも日常生活や仕事で悩んでいる場合は『お問い合わせ』からご相談ください!
今回の「お悩みごと」は、
・会社に戦略がない、、、
です。
「似たような商品やサービスがたくさんある」「価格競争に巻き込まれている」「お客様から選ばれない、リピートされない」と感じているなら、それは「会社に戦略がない」という何よりの証拠なので、「会社を変える」か「自分が変わる」かのどちらかの対処が必要です!
目次
そもそも、会社の戦略とは?
そもそも、会社の戦略とは、
- 戦いを省略すること
- ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を配分すること
- 優先順位を完全に明確にすること
です。
戦いを省略すること
まずは、言葉の意味から解説しますが、「戦略」とは、「戦いを略す」と書いている通り、
・戦いを省略すること
であり、競合他社と
- 戦わなくて良い方法を考える
- 比較すらされないで、お客様に選ばれる
- 比較しようがないほど、差別化する(独自性をもつ)
ことです。
たまに、
「どうやって、競合他社との戦いに勝てば良いのか?」「次のコンペでは、どんな提案をすれば良いのか!?」
ということを必死に考えている光景を見かけますが、本来必死に考えるべきは
「貴社の商品やサービスが欲しい!」「今すぐにでも使いたい!」「ずっと使ってるけど最高やから、また追加で買うわ!!」
などと、お客様から自発的に選んでもらえるようにすることです。
「コンペで勝つことを考える」より「そもそもコンペせずに選んでもらうことを考える」方が大切です! もちろん「独占禁止法」などの法律を犯すことではなく、公正な競争下において、圧倒的な価値をお客様に提供することで、自発的に選んでもらえるようにするという意味です!
ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を配分すること
そりゃ、自発的に選んでもらえたら最高やけど、そんなんどうやって実現すれば良いの!?
と思われたかもしれませんが、
競合他社と比較されないほど、差別化する(独自性をもつ)には、自社のもつ
・ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を適切に配分すること
が基本であり、
- どこで(どの市場で)
- 誰に対して(どのようなターゲットに対して)
- 何を提供するのか?(どんな商品やサービスを提供するのか?)
などを、厳選して(対象を絞って)資源を集中投下することが必要です。
戦略とは「資源を配分すること」であり、戦術は(戦略により配分された)「資源を活用すること」なので、どれだけ優れた戦術があっても、(戦略が不適切で)そもそも配分される資源が少なければ、圧倒的な差別化は不可能です!
優先順位を完全に明確にすること
そして、戦略を練って「ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を適切に配分すること」は、
・優先順位を完全に明確にすること
と同じ意味であり、会社の戦略が浸透している組織では、社員の誰に聞いても
うちの会社にとっては、●●の市場より、▲▲の市場の方が絶対優先です!
とか
お客様の中でも、■■社に対する対応は、何よりも最優先しなアカン、、、
とか
たとえ、××の商品(サービス)を提供できたとしても、★★の商品(サービス)を提供できなかったら意味が無いので、取引は断念する!!
など、どこで、誰に、何を提供するのか?ということに迷いがなく、ハッキリとNoを言える状態となります。
様々なことに対して、「ハッキリとNoが言える」状態こそ、優先順位が完全に明確になっている証拠です! 私もそうですが、日本人は断るのが苦手なので、会社の戦略=優先順位を完全に明確にすることで、Noを言い易くすることが大切です!
また、『4-3.ゴールの達成に集中する極意(2)爽やかにハッキリと断る』の記事でも書いているのですが、
「ハッキリとNoを言う」際は、相手に最大限の配慮をして、
- 依頼やお誘いをしてくれた相手に、心からの感謝をすること
- 相手に対して、断る理由を明確に、簡潔に伝えること
- 回答は、可能な限り早く(できればその場で)すること
も心に留めておいてください!
なぜ、会社に戦略が必要なのか?
なぜ、会社に戦略が必要なのか?というと、
- お客様に提供できる価値を高めることができる
- 利益率が高くなる
- 社員のモチベーションがあがる
からです。
お客様に提供できる価値を高めることができる
会社に戦略があり、
- 競合他社と比較されないほど、差別化する(独自性をもつ)こと
- お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえること
を実現できれば、競合他社を気にして、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源をムダに浪費しなくて済むので、
・お客様に提供できる価値を高めることに、資源を集中することができる
ようになります。
ビジネスでは、新規顧客の獲得が一番大変であり、多くのコスト(ヒトやカネ)も必要です。
(ご存知の通り、商品やサービスを知ってもらうために必要な宣伝や広告の費用は、非常に高額です!)
これが、もし、「お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえる」ことで、宣伝や広告にかけるコスト(ヒトやカネ)がほとんどゼロになり、
その分のコスト(ヒトやカネ)を「お客様に提供できる価値に還元」できれば、確実に、お客様が受け取ることができる価値は大幅に向上します!
宣伝や広告にコスト(ヒトやカネ)をほとんどかけずに、新規顧客を獲得することが実現できれば、ビジネスに与える影響は絶大です! 戦略を練って、差別化する(独自性をもつ)こと、お客様から自発的に選ばれることは超重要と言えます!
利益率が高くなる
競合他社と比較されないほど、差別化する(独自性をもつ)ことで、「お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえる」ようになり、宣伝や広告にかけるコスト(ヒトやカネ)がほとんどゼロになれば、
・利益率が高くなる
のは、自明です。
「お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえる」ようになるまでは、当然、宣伝や広告にかけるコスト(ヒトやカネ)が必要ですが、
中長期的な戦略を立てて、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を適切に配分して、「どこで、誰に、何を提供するのか?」という優先順位を明確にし続けることで、競合他社と比較されないほど、差別化できる(独自性をもてる)ようにすることが大切です。
競合他社と比較されないほど、差別化できる(独自性をもてる)ようになるには、中長期的な戦略が必要で、中長期的にヒト、モノ、カネ、情報などの資源を適切に配分し続けることで、お客様からも自発的に選んでもらえるようになります!
社員のモチベーションがあがる
更に、競合他社と比較されないほど、差別化する(独自性をもつ)ことで、「お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえる」ようになれば、
・社員のモチベーションも大幅にあがる
ようになります。
「お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえる」ということは、それだけ
- お客様に価値を提供できており、お客様からも価値を認めてもらえている
- お客様から好意をもたれ、感謝もされている
ということですので、価値を認めてもらい、好意をもたれ、感謝もされているのであれば、自然とモチベーションも維持・向上します!
「戦略を立てる=戦いを省略する」と、良いことだらけやん!?
と思われたかもしれませんが、
まさにその通りで、「戦略を立てる=戦いを省略する」ことから
- 会社の戦略を立て、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源配分を決める
- 中長期的に、「どこで、誰に、何を提供するのか?」優先順位を明確にし続ける
- 競合他社と比較されないほど、差別化できる(独自性をもてる)ようになる
- お客様から自発的に選んでもらえる、リピートしてもらえるようになる
- 宣伝や広告にかけるコスト(ヒトやカネ)がほとんどゼロになり、利益率があがる
- その利益をお客様への価値提供に還元することで、顧客満足度があがる
- お客様から好意をもたれ、感謝されることで、社員のモチベーションもあがる
- (1)へ戻る。次の戦略を立て、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源配分を決める
という、良循環を起こすことができます!
「戦略を立てる=戦いを省略する」ことは、会社に良循環を生む起点になります!逆に、「戦略を立てない(戦略が機能していない)=戦いを省略できない」と、良循環とは逆の悪循環が発生し、会社の業績もどんどん悪化してしまいます、、、
『5-4.短時間で成果を残す原則(3)良循環を起こす』の記事でも書いているのですが、
「お客様から自発的に選ばれない、リピートされない」などの解決すべき問題=課題に直面した際は、「悪循環」を起こしている諸悪の根源(根本原因)を特定し、すぐに断ち切り、
「良循環」を起こして、次から次へと良い行いと結果を生むことができる状態にすることが大切です!
どんなときに、「会社に戦略がない」と言えるのか?
独自性がなく、価格勝負になり、お客様からも選ばれていないとき
どんなときに、「会社に戦略がない」と言えるのか?というと、
- 独自性がなく、商品やサービスが差別化できていないとき
- いつも、価格勝負に巻き込まれているとき
- お客様からも選ばれていない、リピートされていないとき
です。
仕事をしていて、
「なんか、うちの商品やサービスと似たようなモノがたくさんあるな、、、」「お客様からも、『どこも(他社も)あんま変わらんで!』って言われるし、、、」
とか
「なんか、いつも価格競争に巻き込まれてるな、、、」「お客様からも、『他社は、できること一緒で、もっと安いで!』って言われるし、、、」
とか
「なんか、いつも新規顧客の獲得に必死になってるな!?」「毎回、コスト(ヒトやカネ)がめちゃくちゃ掛かってるし、お客様から自発的に選ばれてない、リピートされてないな!」
などと感じたら、それは「会社に戦略がない」(戦略が機能していない)と言えます。
仕事をしていて、「会社に戦略がない」(戦略が機能していない)と感じたら、すぐに対処する必要があります! 現状では「会社に戦略がない」(戦略が機能していない)としても、想像力を発揮すれば、できることは山ほどあります!
「会社に戦略がない」ときの、2つの対処方法とは?
「会社に戦略がない」ときには、
- 会社の戦略を変える
- 自分の戦略を決める
という、2つの対処方法があります。
会社の戦略を変える
もし、あなたが、直接会社の戦略を変えることができる立場であったり、直接ではないにしても、会社の戦略を変える提案ができる立場にあるなら、
現状では「会社に戦略がない」(戦略が機能していない)ことを事実とともに伝えて、自ら
・会社の戦略を変える
という対処方法を選択できます。
「よし!次の経営会議で直接戦略を変えることを伝えよう!」「自分で戦略を考えて、経営者に提案してみよう!」「ウチの会社はフラットで、経営者にも直接意見言えるから、自分なりの戦略をぶつけてみよう!!」
という考えが可能であれば、まずは、この対処法を試してみると良いです。
『5-11.短時間で成果を残す原則(10)便利なフレームワークを利用する』の記事にも書いているのですが、
自分で戦略を考える際は、「便利なフレームワークを利用する」のがオススメで、
例えば、大きな視点(マクロな視点)で、企業経営の前提条件を分析するためのPEST分析、
- 政治(Politics):政府は今後どのような施策を打ち出し、法律はどう変わるのか?
- 経済(Economy):経済状況はどうなるのか? 景気はどうなるのか?
- 技術(Technology):どのような技術革新が、どのタイミングで起こるのか?
- 社会(Society):これからどんな社会になり、どのような価値観が普及するのか?
企業がもつ、経営資源を分析し、競争優位性を獲得するためのVRIO、
- 経済価値(Value):市場(お客様)に対して価値を提供できる経営資源は何か?
- 希少性(Rarity):他の企業がもっていないような希少性がある経営資源は何か?
- 模倣困難性(Imitability):他社が模倣することが困難である経営資源は何か?
- 組織(Organization):上記3つの経営資源を活用できる組織になっているか?
などは、戦略を考える際に、すぐにでも使えます!
「便利なフレームワーク」など、使えるものはすべて使って、中長期的な視点で、「どこで、誰に、何を提供するのか?」という優先順位を明確にして、ヒト、モノ、カネ、情報などの資源を適切に配分することが大切です!
自分の戦略を決める
「直接会社の戦略を変えることができる立場でないし、その提案をすることもなかなか厳しい、、」「ウチの会社は完全にトップダウンやから、自分なりの戦略をぶつけるのも難しい、、、」
とか
「そもそも、自ら『会社の戦略を変える』という気概はない!」「というか、自ら『会社の戦略を変える』ことに興味がない!」
などと思われた場合は、「会社の戦略を変える」のではなく、
・自分の戦略を、自分で決める
という対処方法を選択することになります。
自ら「会社の戦略を変える」ことをしないのであれば、「自分が変わる」しかないので、自分の戦略を自分で決める覚悟が必要です! 絶対にダメなのは、「会社の戦略を変えない」で「自分も変わらない」ことで、それだけは避けてください!(流されるまま、、、では、状況は何も改善されませんので)
「自分の戦略を、自分で決める」とは、
- 自分の時間、エネルギー(気力と体力)、お金などの資源配分を自分で決める
- 「どこで、誰に、何を提供するのか?」(可能な範囲で)優先順位を明確する
- 中長期的な視点で考えて、差別化できる(独自性をもてる)ようにする
ということです。
会社としては、差別化できなくても(独自性をもてなくても)、「どこで、誰に、何を提供するのか?」(可能な範囲で)対象を絞って優先順位を明確にして、中長期的に自分の時間、エネルギー(気力と体力)、お金を集中投下し続けることで、
・会社としては、お客様に自発的に選ばれない、リピートされなくても、個人としては、お客様に自発的に選ばれる、リピートされる
ことが可能になります。
中長期的に経験を積み、スキルを磨き続けることで、個人として、お客様から「●●さんから買いたい!」「●●さんだから取引したい!」と言ってもらえることは可能で、その状態を作ることが「自分の戦略を決める」最終目標となります!
まとめ
- 戦略とは、経営資源を適切に配分することで、差別化する(独自性をもつ)こと
- 戦略により、お客様から自発的に選ばれる、リピートされることが可能であること
- 「会社に戦略がない」ときは、自ら「会社の戦略を変える」か「自分の戦略を、自分で決める」ことで、個人として、お客様から自発的に選ばれる、リピートされるようになること
たとえ、「会社に戦略がない、、、」と感じたとしても、できることは山ほどあるので、「戦略を立てる=戦いを省略する」ことの大切さを認識して、
「自分の戦略を、自分で決める」ことで、個人では、お客様から自発的に選ばれる、リピートされるようになり、あなたの人生がより良いものになることを、心から願っています!
「なぜ、悩んでしまうのか?」「どうすれば悩みが軽減されるのか?」「どうすれば悩みから解放されるのか?」