SEOで重要なフレッシュネスアルゴリズムとは?具体的な運用施策も解説

フレッシュネス指標
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Google検索をしていると、ニュース記事などの最新の情報が検索結果の上位に表示されていることを見かけることが多いのではないでしょうか?

Googleのフレッシュネスアルゴリズムと呼ばれるアルゴリズムの影響です。

フレッシュネスアルゴリズムとは「最新の情報が掲載されているページを上位表示させるアルゴリズム」です。

検索キーワードの中でも検索者が最新の情報を求めていると判断したKWの場合には、より最新の情報が掲載されているページを上位表示しようとします。

実際にGoogleが公言しており、利用されているアルゴリズムであるため、SEOに携わる人であれば確実に抑えておきたい概念の一つです。

本記事では、100社を超える企業のSEOコンサルティングを実施してきた私が下記の3点を解説します。

この記事でわかること
  • フレッシュネスとは?
  • フレッシュネスが重要な場面
  • フレッシュネスを担保する施策

フレッシュネスアップデート自体は、2011年ですが、2022年現在では重要度が増してきています。

ぜひこの記事を通して、SEOにおけるフレッシュネスの重要性を理解し、自身のウェブサイトの改善に活かしてください。

本記事の内容は下記のYouTube動画でも解説していますので、ぜひ合わせてご視聴ください。

竹内渓太のアバター
執筆者

SEOコンサルタント

竹内渓太

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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目次

フレッシュネスとは「最新の情報が掲載されているページを上位表示させるアルゴリズム」

フレッシュネスとは「最新の情報が掲載されているページを上位表示させるアルゴリズム」です。

賞味期限がある情報と、賞味期限がない情報が存在しますが、賞味期限がある情報(最新でなければ意味がない情報)は、フレッシュネス指標が重要視されるようになっています。

Googleは、2011年のアルゴリズムアップデートのタイミングで「最新の情報をユーザーに提供する」仕組みを取り入れました。

アップデートのタイミングから、SEO業界ではフレッシュネスが頻繁に騒がれるようになり、現在では多くの検索結果で用いられるようになってきました。

具体的にフレッシュネスをGoogleがどのように判断しているのかは不明ですが、下記の要素をもとに判断していると捉えています。

それぞれ解説していきます。

要素①HTMLの変化量

1つ目は「HTMLの変化量」です。

HTMLとは「WEBページを作成するための言語」です。ページを構成する文章や見出し、太字、リンクなど様々な要素に使用されています。

htmlとは
HTML

Googleがクロール(ページの見回り)をする時に、ページのHTMLを解析します。

このHTML解析時に「HTMLがどれくらい変わっているのか」を見ていると考えています。

HTMLが全く変わっていなければ、情報のアップデートは特にされていなかったということになるでしょう。

SEOおたく

逆に、HTMLが大幅に変化していれば、内容を大きく変更しているため、最新の情報に書き変わっている可能性が高いとGoogleが認識できます。

クロールが来るたびに、情報のアップデートができているとフレッシュネス指標の評価は上がりそうです。

要素②キャッシュの更新頻度

2つ目は「キャッシュの更新頻度」です。

キャッシュとは「ウェブページの情報を一時的に保存しておく仕組み」です。Googleは莫大な情報を素早くユーザーに返すために、キャッシュを利用しています。

Googleは、ウェブページをクロールをして、中身の情報を取得します。

情報をキャッシュとして保持しており、クローリングをするたびにキャッシュを更新することで、ページの情報をアップデートしています。

いつ最終的にキャッシュが更新されたのかは、Google検索で下記で確認できます。

Google検索から確認する方法

Google検索から確認する方法は下記です。

STEP
検索結果のURL横の▼ボタンのプルダウンで表示される「キャッシュ」ボタンを押します

検索結果上で表示されるURLの横に▼マークを押します。

すると、キャッシュと表示されますのでそこを押下してください。

STEP
表示されるページの上部の日付を確認します

表示されたページの上部を見ると、次の文言が書かれています。

これは Google に保存されているURL のキャッシュです。 このページは 日付と時間 に取得されたものです。 そのため、このページの最新版でない場合があります

赤字のところが可変で、日付と時間の箇所に最終的にいつキャッシュが最終更新されたのかが記載されています。

キャッシュコマンドで確認する方法

キャッシュコマンドで確認する方法は、キャッシュ更新日を確認したいURLを下記の検索コマンドで叩きます。

コマンド => cache:URL
例:cache:http://www.google.co.jp/

上記を利用すると、先ほどのGoogle検索で確認する方法のステップ2のページが現れるので、キャッシュの最終更新日をより少ない手数で確認できます。

要素③獲得した被リンクの新しさ

獲得した被リンクの新しさとは「直近でどれくらい被リンクを獲得できているかの指標」です。

一般的な被リンクの指標で重要視されるのは「被リンクの数」と「被リンクの質」の2つです。

獲得した被リンクの新しさは意外と重要です。

過去に大量に被リンクを集めている権威性のあるドメインでも、最新の情報が求められる検索結果では、最近の被リンクを集めているサイトの方が優遇されやすい傾向があります。

SEOおたく

被リンクを検討する際に、定期的に右肩上がりの線形で被リンク獲得が続けられているのかを一つの指標として追いかけてみても良いかもしれません。

被リンクの獲得方法は、下記の記事で詳細にまとめているので、ぜひ合わせてご覧ください。

被リンク獲得コンサルティングサービス概要ページはこちら>>

要素④直近のソーシャルシェア数

ソーシャルメディアなどの拡散でも、どれだけ最近に拡散されているかが重要になります。

Google Discoverの対策をしたことがある方はイメージしやすいかもしれませんが、最新の情報を即時的にソーシャルメディアで拡散すると、Google Discoverで表出率が高くなります。

どのようにGoogleがソーシャルシグナルを捉えているのかはわかりきっていません。

ただしアップロードから即時的にソーシャルシェアが大量につくことは、フレッシュネス指標を向上させる上で一役買っていることは間違いないかと思います。

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SEOでフレッシュネスが重要になるキーワードの種類

最新の情報が価値がある場合と、最新の情報に大きな価値がない場合(むしろ不変的な情報が価値を持つ場合)が存在します。

よって、ここでは「どのような場面でフレッシュネスが重要になるのか?」を解説します。

結論、下記キーワードの種類ではフレッシュネスがSEOに与える影響は大きくなると捉えています。

それぞれ解説します。

①ニュース性のあるキーワード

1つ目は「ニュース性のあるキーワード」です。

Googleのフレッシュネスアルゴリズムの中には、”QDF” と呼ばれるアルゴリズムが存在します。

QDF(Query Deserves Freshness)とは「ニュース性のある情報を上位表示させようとする仕組み」です。

最新性が重要になるクエリと、重要でないクエリをGoogleは独自のアルゴリズムで捉え、最新の情報を出すべきだと判断した際には、フレッシュネス指標を順位決定要因の中での比重を大きくしている傾向があります。

最新のイベント情報や話題の情報、情報が頻繁に変わるキーワードには、QDFが働く可能性が高いです。

キーワード種類具体例
最新のイベント情報東京 イベント, 夏フェス 2022
話題の情報ジャスティンビーバー 彼女, 緊急事態宣言
情報が頻繁に変わるものNetflix おすすめ作品, 脱毛サロン 比較

一方で「ネクタイの結び方」、「チョコレートの原材料」など、ほぼ情報が変わることのないクエリについては、とくにフレッシュネス指標は重要視されていないでしょう。

自サイトでフレッシュネス指標が重要にな対策キーワードはどれかを正確に捉えて、SEO改善に活かしていきましょう。

②YMYL領域のキーワード

YMYL領域のキーワードでも、情報の最新性は重要視されています。

YMYL(Your Money Your Life)とは「人生に大きな影響を与える情報の総称」です。

YMYLを検索している際は、より慎重になって専門性・権威性・信頼性の高い情報をGoogleが出そうとしています。

YMYL領域のキーワードを対策する際には、上記で述べた下記の3つの指標(E-A-T)が基本的には重要だとされています。

  • 専門性
  • 権威性
  • 信頼性

医療系のキーワードであれば、医師が作成したコンテンツが上位表示されたり、金融系のキーワードであればファイナンシャルプランナーが監修しているコンテンツが優遇されたりします。

ただ、上記で抜け落ちている概念が「フレッシュネス」です。

Googleは、YMYL領域では守備的なアルゴリズムを用いているため、検索者の検索意図に合った情報を提供すること以上に、間違った情報を提供しないことに重きを置いています

YMYL領域アルゴリズムの傾向
より重要視〇:間違った情報を提供しないこと
重要視△:検索者の検索意図に合った情報を提供すること

守備的なアルゴリズムを働かせる際に「最新の正しい情報が掲載されているか?」はかなり重要な観点です。

現在の状況とは異なる古い情報が載っていれば、検索者の人生に大きな損害を与えてしまいます。

SEOおたく

YMYL領域で上位表示されているサイト群に対しては、Googleは通常以上にクロール(ページの見回り)を実施しています

更新できていないページを上位表示するのは、間違った情報や古くなっている情報を検索者に触れさせてしまう可能性が高いため、一度2ページ目に飛ばすといったことも肌感覚として起きている気がします。

YMYL領域では、定期的にクローラーが巡回できるようにsitemap.xmlに記載したり、サイト内の導線でもクロールされやすいところに置いておいてあげたりすることが重要です。

YMYLの詳細な概要や対策方法は下記の記事で解説しております。ぜひ合わせてご一読ください。

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フレッシュネスが重要なキーワードかを見分ける方法

フレッシュネスが重要になっているかを見分けるには、Google検索の検索ツールバーの部分を利用する方法がおすすめです。

検索ツールバーは、検索窓の直下にある「ニュース・動画・画像・地図…」と記載されているバーです。

検索ツールバー
Google検索の検索ツールバー

ツールバーの順番は検索キーワードによって変わります。

たとえば、レシピ系のクエリであれば、画像や動画のビジュアル系のツールが左端にきます。場所を検索しているようなクエリでは、地図が左端にきます。

検索意図に合わせてGoogle検索のツールバーの左端にくる要素は異なるため、ここに合わせてページを対策していくのは重要です。

SEOおたく

フレッシュネス指標の例でいえば、左端がニュースになっているものは、情報の最新性が重要視されていると考えられるため対策をすべきででしょう

検索ツールバー「ニュース」
「花火大会」で検索した場合の検索ツールバー

定性的に情報の最新性が重要視されていそうなクエリを特定しつつ、実際の検索ツールバーも確認して、ニュースが左端に来ているかを確認してみましょう。

フレッシュネスを担保する施策例

フレッシュネスを担保するためには、定期的に既存記事をリライトするための運用が必須です。

新規記事を書き続けるだけではなく、過去記事のメンテナンスも計画的に実施していく必要があります。

ここでは下記の2つのアイデアを共有します。

1. 新規記事公開後に既存記事に内部リンクをいれる

「新規記事を書いたら過去記事から最低3本は内部リンクを飛ばす」という運用フローがあれば、新規記事を書くたびに過去記事も最低3記事は更新できます。

手順はシンプルで以下の流れです。

  • 新規記事を公開する
  • 既存記事(3本程度)から公開した記事への内部リンクを貼る
既存記事から公開した記事への内部リンクを貼る

新規記事を公開するたびに複数記事を更新できるため、少ない工数でフレッシュネスを担保できます。

がむしゃらに記事をリライトしていくのも良いですが、運用フローを作って、仕組みでフレッシュネスを担保していくのがおすすめです。

2. 変わりやすい情報を定期的に修正する

記事によっては定期的に情報を更新すべき内容を含んでいる場合もあります。

その情報を確実に、定期的に更新することでフレッシュネスを担保できます。

例えば、以下のような情報をリライトするのが良いでしょう。

  • 記事タイトルや見出しの年月
  • キャンペーンや価格、イベント情報

記事タイトルや見出しの年月

記事のタイトルや見出しに「2022年◯月版」という記載があれば、毎月確実に変更すべきです。

記事タイトルや見出しの年月を更新

キャンペーンや価格、イベント情報

また、キャンペーンや価格、イベント情報もリライトすべき内容です。

Amazonのプライムデーの記載がある記事なら、記事内に書かれている実施日を変更しましょう。

商品の価格もよく変わるので、メンテナンスの対象です。

弊社でも、キャンペーン情報や商品の価格が含まれているサイトの時は、下記シートを作成し、対象記事を管理していました。

対象記事の管理

シートに記載しているのは下記情報です。サービスの料金が定期的に変わるため、毎月チェックして、必要があればリライトします。

  • アフィリエイトリンクとASP
  • そのリンクを記載している記事
  • その記事内に料金が書いてあるかどうか
  • 毎月、確認・修正を行ったステータス

正確な情報を記載でき、さらにフレッシュネスも担保できるので、非常におすすめです。

SEOおたく

今から記事を作る時には、意図的に更新が必要な情報を書く見出しをいれるのも良いです

フレッシュネスによってページのパフォーマンスが改善した事例

Mozというメディアがフレッシュネス施策を行って、実際に記事のパフォーマンスが改善した事例があります。

2016年以降に更新されていなかった記事に下記3点を実施したところ、3ページ目から3位に順位が急上昇したという事例です。

  • タイトルタグに2022を追加
  • タイムスタンプの最新化
  • 本文の5%だけを更新

実際の順位の変動は画像の通りです。

Freshness & SEO: An Underrated Concept - Moz
Freshness & SEO: An Underrated Concept – Mozより引用)

また、似た記事で下記を実施したところ、こちらも順位が上がったという結果もありました。

  • タイトルタグの更新
  • タイムスタンプの最新化

先ほどと違い、本文の内容を変えなくても順位が上がったようです。(※ただし、こちらは推奨されていないので、注意が必要です)

弊社でも、1つのメディアでフレッシュネス施策を行ったところ、Google Search Consoleで、インプレッションとクリック数が過去3ヵ月で最大になった事例があります。

実施した内容としては、記事の導入部分のリライトを全記事に実施しただけです。

フレッシュネスを担保するために記事のリライトを定期的に行うことが、サイトのパフォーマンスの向上に繋がります。

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フレッシュネスに関するよくある質問

どれくらいの頻度でリライトすべきですか

フレッシュレスを担保するっていう意味では「可能な限り高頻度で行う」ことが必要です。

ただし、全ての記事を毎日リライトするのは難しいので、記事によって頻度を変えるのも手です。

例えば

  • 重要な記事は毎週リライトする
  • それ以外は隔月でリライトする

と決めておきましょう。

リライト時に内容を変えず、公開日や更新日だけ最新にするのは良いですか?

推奨は内容も少なからず更新することです。

記事内であげたMOZの例でも、公開日や更新日だけの更新は推奨されていませんでした。

検索エンジンのクローラーは、日付情報と同時に「どれだけ内容が変わったか」も読み取っています。

単純に日付だけを変えても、内容が変わっていなければ評価されない可能性があります。

(実際には、日付だけでも順位改善されることもあるようです)

また日付を更新した時に、記事内の情報と整合性が取れなくなるという事象もよくおきます。

タイトルでは「2022年10月」と記載して、更新日も新しくしていても、記事の内容で「2022年9月時点では」という記載が残ってしまうという形です。

整合性が取れなくなると、信頼性がなくなり、ユーザーの離脱率が上がるなどマイナスな影響があります。

そうならないように内容も一度確認して、リライトするようにしましょう。

まとめ

フレッシュネスアルゴリズムとは「最新の情報が掲載されているページを上位表示させるアルゴリズム」です。

フレッシュネスは、下記の要素を動かすことでGoogleが判断していると捉えています。

フレッシュネスをフレッシュネスを担保する施策例としては下記があります。

多くの検索エンジンが最新の情報こそ価値があるものだと考えていることは間違い無いので、ぜひフレッシュネスの向上に取り組んでみてください。

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