学研全訳古語辞典 |
ちょうず 【調ず】
⇒てうず
てう-・ず 【調ず】
{語幹〈てう〉}
①
こしらえる。作る。調達する。
出典枕草子 心にくきもの
「よくてうじたる火桶(ひをけ)の灰の際清げにて」
[訳] 上手に作った火鉢が、灰の際がきれいで。
②
調理する。
出典源氏物語 若菜下
「若菜などてうじてや」
[訳] 若菜などを調理してはどうか。
③
祈り伏せる。調伏する。
出典枕草子 すさまじきもの
「験者(げんざ)の、物の怪(け)てうずとて」
[訳] 修験者(しゆげんじや)が物の怪を調伏するといって。
④
こらしめる。
出典竹取物語 蓬莱の玉の枝
「くらもちの皇子(みこ)、血の流るるまでてうぜさせ給(たま)ふ」
[訳] くらもちの皇子は、血が流れるまで(工匠を)こらしめなさる。
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