学研全訳古語辞典 |
ほ-に-い・づ 【穂に出づ】
分類連語
①
穂が出る。
出典枕草子 八月つごもり
「ほにいでたる田を人いと多く見騒ぐは」
[訳] 稲穂が出ている田を人が大勢見て騒ぐのは。
②
表に現れ出る。人目につくようになる。▽多く①の意にかけて用いる。
出典新古今集 恋一
「石上(いそのかみ)(=枕詞(まくらことば))布留(ふる)の早稲田(わさだ)の(=序詞(じよことば))ほにはいでず心の中(うち)に恋ひやわたらん」
[訳] 布留(の地)の早稲田の稲穂ではないが、表には出ないで、心の中で恋いつづけるのだろうか。
なりたち
名詞「ほ」+格助詞「に」+動詞「いづ」
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