学研全訳古語辞典 |
はや・し 【早し・速し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
速い。急だ。
出典奥の細道 最上川
「五月雨(さみだれ)を集めてはやし最上川(もがみがは)―芭蕉」
[訳] ⇒さみだれを…。
②
〔時期・時刻が〕早い。
出典万葉集 三〇九五
「朝烏(あさからす)はやくな鳴きそ」
[訳] 朝烏よ、早くから鳴かないでくれ。
③
激しい。強い。
出典竹取物語 竜の頸の玉
「はやき風吹きて、世界暗がりて」
[訳] 激しい風が吹いて、あたり一帯が暗くなって。
④
香りが強い。香りがきつい。
出典源氏物語 梅枝
「少しはやき心しらひを添へて、めづらしき薫(かを)り加はれり」
[訳] (薫(た)き物は)少し香りが強い心配りを添えて、新鮮な香りが加わっている。
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