現在、世界ではWeb小説の市場が拡大を続けている。
中でも中国及び韓国においては、その市場規模は10年間で100倍へと成長。2022年時点で、両国の合計で8373億円にものぼるという。
その背景には、漫画文化・Webtoonの勃興や映画/ドラマを配信するストリーミングサービスの成長により、原作となる作品をいかに確保するかが急務となっているという状況がある。
これにより、Web小説そのものの注目度が高まるだけでなく、Web小説プラットフォームが巨額で買収されるなどの大きな動きが起きている(外部リンク)。
日本においても、9月には政府がコンテンツ産業の支援強化を表明。10月には経団連が日本のコンテンツが世界で高い競争力を保っていくため、コンテンツ産業を推進するべきだとする提言文書を発表している。
本稿では、そういった状況の中で2024年7月にリリースされた、作家ファーストを掲げるWeb小説投稿サイト「ネオページ」を紹介する。
書いた文字数によってインセンティブが得られる仕組み「保証型インセンティブ」や連載契約なども含め、総額5億円という規模の作家への還元プランを提供する同サービスは、いったいどのようなものなのだろうか。
Web小説プラットフォームに根差す、作家の待遇への問題意識
ネオページは、株式会社ネオページが運営するWeb小説投稿サービス。
「創作の種が花開き、実る場所をつくる」というビジョンを掲げ、作家が執筆に専念できる環境を提供することを目指している。
こういったビジョンを掲げる理由として、同社マーケティング担当は「日本のコンテンツ市場は世界的に見ても非常に活気に満ちていますが、その恩恵をWeb小説作家が十分に享受できていない」と作家たちが置かれている苦境への問題意識を語っている。
【ネオページマーケティング担当コメント全文】
日本のWeb小説作家の多くは、出版されるまで収益が得られず、出版されたとしても1巻で打ち切られる可能性があるといった厳しい環境に置かれています。
一方で、日本のコンテンツ市場は世界的に見ても非常に活気に満ちていますが、その恩恵をWeb小説作家が十分に享受できていない現状があります。
こうした課題を解決するために、私たちネオページは立ち上がりました。
現在行っている作家募集の施策は、あくまで第一歩にすぎません。
私たちは、作家がより良い環境で創作に専念できる市場の変革を目指して、これからも取り組んでいきます。
作家への還元は総額5億円! 充実したインセンティブ
「ネオページ」はそういった状況を打開すべく、作家が創作活動を継続できるようインセンティブを充実させているという。
仕組みとしては、作品のPV(閲覧数)ではなく文字数を基準として採用。新作/旧作を問わず、投稿作全てを対象に総額2000万円のインセンティブを用意し、書けば書くほど収益が得られるようになっている。
この仕組みにより成長段階の作家も、一定の収益を得ながら執筆活動に取り組めるようにしつつ、人気作家に対しては別のサポートも提供。
連載契約を結んだ作家への原稿料として総額3億円が用意されているほか、メディアミックス展開もサポート。ランキング上位作品へのインセンティブなども含め、サービス全体として5億円のインセンティブを提供すると掲げている。
「ネオページ」では現在、リリース1周年となる2025年7月までに連載契約者数1000人突破を目指し、上位入賞者に契約権を確約するコンテスト「ネオページ・サポート・プログラム賞」などを実施している。
一次選考を通過した全作品に商業連載契約(契約金30万円)を確約。優秀賞3名と金賞1名に対してはそれぞれ10万円と20万円の賞金が贈られるほか、契約金も60万円、100万円へと引き上げられる。
9月から12月にかけてすでに第1回、第2回のコンテストを開催。2025年1月10日(金)までは第3回の、2月10日(月)までは第4回の作品応募を受け付けている(外部リンク)。
多くの作品にスポットライトを当てる独自のランキング
「ネオページ」は収益性だけでなく、ランキングの面においても独自の仕組みを採用している。
閲覧数のみをベースにすると注目を集める作品に偏りが生じ、レコメンド機能に頼ると、こちらもユーザーが出会える作品に限りが生まれてしまう。
そのため、ネオページでは人気、応援、短編、新作など7つのランキングを導入。それぞれに対して週、月、年などの時間単位や13のカテゴリを組み合わせ、網羅的に作品をカバーできるようランキングを集計している。
ますます熱を帯びるWeb小説。いつか作品を書いてみようと企画を温めている人や、新しい読書体験をしてみたい方は、ぜひ一度ネオページを訪れてみてはいかがだろうか。
作家ファーストを掲げてWeb小説界に新たな風を吹き込むネオページの今後に期待したい。
Web小説投稿サイト「ネオページ」公式サイトをチェック!この記事どう思う?
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