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年間約1万円も節約!? パナソニックが伝授するエアコン節電術

エアコンの節電方法を、パナソニックの福田風子さんが解説

パナソニックは、同社エアコン「エオリア」ユーザーの、今年の暖房利用者の「設定温度」と「室内温度」の実態を調査した。あわせて、エアコンの節電方法をパナソニックのエアーマイスター・福田風子さんが解説している。

環境省が提示するウォームビズの指針によると、暖房時の「室内温度」は20℃が目安とされている。そんななか、同社のエアコン「エオリア」ユーザーの10月〜11月中旬の「設定温度」を分析したところ、「25℃」に設定している人が最多で、「22〜25℃」設定がボリュームゾーンだと判明した。

同時にエアコンの室内機内部のセンサーで測定した「室内温度」を分析すると、同期間内の平均室内温度は「22℃」だった。つまり、環境省の提示する「20℃」よりも高めだった。

2022年の暖房利用者の設定温度の分布。「22~25℃」設定が多い

同社によれば、冬の暖房時に「設定温度」を1℃低くすると、約10%の消費電力を削減できるという。またエアコン設定が「20℃」では寒いと感じる場合には、湿度をコントロールして体感温度を上げられるとする。

そこで以下では、パナソニックのエアーマイスター・福田風子さんによる、エアコンの電気代を節約する方法や効果的な加湿器の使い方を紹介していく。

エアコンのフィルター掃除で年間1万円以上の節約に

室内機のフィルターにホコリがたまると目詰まりし、空気を取り入れる量が減ってしまう。結果、エアコンは必要な空気を確保しようとして、余計なパワーを使ってしまうもの。

同社の実験によると、フィルターを1年間掃除しない場合は、掃除をした場合に比べて、年間で約25%も電気料金が無駄になってしまうという結果となったという。

この場合、フィルター掃除をすることで年間約1万円以上も電気代を節約できる。そのため、フィルターをこまめに掃除することをおすすめする。

冬は湿度を上げて、体感温度を上げよう

同じ設定温度でも、湿度が上がると体感温度が上がる。冬は湿度を上げることで乾燥を防ぐだけでなく、暖かく感じられるので、加湿を心がけると良い。

湿度をコントロールすることで体感温度アップにつながる。画像は、除加湿ユニット搭載のパナソニックのエアコン「エオリア LXシリーズ」

熱が出入りしやすい窓は、断熱性を上げる工夫を

室内の熱は、窓からの出入りが最も多い。断熱シートや断熱カーテンの利用がおすすめ。床まで届く長めのカーテンにすると、隙間から侵入する冷気を抑えられる。また、窓と部屋の間に空気の層を作るために、カーテンを2枚使ったり、内窓を設置したりするのも良いとする。

断熱シートや断熱カーテンを利用すると、空気層がバリアとなって、窓からの冷気を遮断しやすい

サーキュレーターで室内の温度ムラをなくす

暖かい空気は上へ移動する。そこでエアコンを使いつつ、サーキュレーターで室内の空気を循環させることが必要。

冬の場合はエアコンの対角線上にサーキュレーターを設置し、上向きに風を送ると天井付近に溜まった暖気が室内に循環しやすくなる。人に風が当たると体感温度が下がって寒く感じるので、送風する角度も調整しよう。

天井布巾に溜まった暖かい空気を、サーキュレーターで風を送ることで循環しやすくする

エアコンの「つけっぱなし」と「こまめに消す」は、外気温3℃が分かれ目

エアコンは、室内外の温度差が大きいときに運転をオンにすると多くのパワーが必要になる。そして室内がいったん適温になれば、少ない消費電力量で運転し続けられる。そのため、しばしばエアコンの運転は「つけっぱなし」の方が良いと言われることがある。

では冬の暖房の場合はどうなのか?

暖房使用時において「つけっぱなし」と「こまめに消す」運転を比較した結果、外気温が3℃未満の厳しい寒さの場合は、「つけっぱなし」運転がお得だという。一方で、外気温が3℃以上であれば、室内温度がそこまで下がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながることが分かった。

外気温が3℃以上では「こまめに消す」がお得。3℃未満は「つけっぱなし」がお得

冬の暖房時の加湿器の効果的な使い方

加湿機(単機能)の場合はエアコンの下に置くと効果的。加湿空気清浄機の場合は、エアコンの風とぶつかってしまうと部屋の空気の循環の妨げとなるため、ぶつからないようにエアコンと対面する位置や対角線の壁際に置くと良いという。

加湿器はエアコンの下に置いて、エアコンの風に乗せて、潤った空気を部屋中に行き渡らせる
加湿空気清浄機の場合は、エアコンの風が直接当たらない、対面する位置や対角線の壁際に置く

水を超音波によって霧状にして噴出する超音波式や、ヒーターで水を加熱し蒸気を出すスチーム式の場合は、水の粒子が大きく、下に落ちてきやすい。そのため、床に置くのではなく、棚やテーブルの上に置くと良い。

以上のアドバイスを参考に、快適かつ賢く節電しつつ、寒い冬を乗り切りたい。