配当金とは?株主還元のひとつで現金がもらえる
配当金とは、会社の利益の一部を 株主に還元する金額です。
企業は業績により「1株あたり●●円の還元をしますよ」と、株主に利益を還元します。
(例)1株あたり50円の配当金を出している企業の場合、
100株 購入し保有すると、
50円 × 100株 = 5千円の配当金をもらえます。
目次
配当金とは?
配当金は企業の業績が好調だったときに、利益還元策として株主に対して支払われる金額です。
企業名 | 配当利回り | 1株あたり の配当金 |
100株保有時 の配当金 |
100株の 購入金額 |
---|---|---|---|---|
日本郵政 (6178) |
3.04% | 50円 | 5,000円 | 16万6,700円 |
LIXIL (5938) |
5.25% | 90円 | 9,000円 | 17万3,500円 |
キヤノン (7751) |
3.37% | 140円 | 14,000円 | 44万5,600円 |
NTT (9432) |
3.30% | 5.1円 | 510円 | 1万5,760円 |
配当金に関して特別な決まりごとはありません。
上場企業すべてが配当金を出しているわけではなく、配当金を出すか出さないか、またその金額は企業ごとに異なります。(企業戦略)
また、配当利回りが高いほど、投資金額に対する配当金の金額が大きくなります。
(配当利回りとは?)
- 配当金を出す企業
- 株主に利益を還元することを優先したい
- 固定株主になってもらいたい(長期保有してもらう)
- 配当金を出さない企業
- 余剰資金を企業の投資活動に利用
- 企業の成長を優先するため(株主還元策は株価の上昇)
上記のようになります。
投資家にとっては、配当金もだすし株価が上がっていくという企業が理想です。
年々、配当金が高くなる企業は魅力的
年々、配当金の金額が高くなっていく企業は魅力的です。
理由はカンタン。たくさんお金をもらえるから(笑)
業績が好調なことの裏付けにもなります。
配当金が高くなることを「増配」と呼び、投資家に好まれます。
下記は、マネックス証券の銘柄スカウターで見た、NTTドコモ(9437)の配当実績の推移です。
年々、配当金が上昇(増配)しているのが分かります。
また、株価も5年間で上昇しています。
もらえる配当金は年々増加し、株価も上がりダブルでお得ですね。
配当金が支払われる時期
配当金を支払う時期についても、特別な規定はなく企業により違います。
上場している企業の決算は、4つの時期(4半期決算)に分かれています。
会社の決算後3ヵ月以内に開催される株主総会で決議され、配当金の金額と支払い時期が決まります。
- 第1四半期
- 第2四半期(中間決算)
- 第3四半期
- 第4四半期(期末決算)
上場企業の多くは3月が期末決算(本決算)になります。
株主総会は約3カ月後に行われるので、6月中旬頃に開催、そして決議(決定)。
実際に株主に配当金が入るのは6月~7月ころになります。
つまり、本決算の3~4カ月後に配当金をもらえます。
多くの企業では期末決算時の年1回か、中間決算と期末決算時の年2回、配当金を支払います。
年2回の場合でも支払い時期を2回に分けているだけなので、配当金が多くなるわけではありません。
個人的には、株式を保有している感がある 年2回が嬉しいです(  ̄∇ ̄)
長期保有でお得度が増す!
さて、上記で紹介したゆうちょ銀行。カブスルは購入してから7年間保有しています。
もらった配当金
- 2021年:5,000円
- 2020年:2,525円
- 2019~2016年:5,000円
これまでに、6年間で2万7,525円もらっています。
購入は1回だけですから保有を続ければ続けるほど、もらえる配当金の総額は増えていきます。
次ページで詳しく紹介しますが、配当金のお得度を示す配当利回りは次のようになります。
- 1年間の配当金は 5,000円
5,000円 ÷ 14万5,000円 × 100
1年間の配当利回りは3.44% - 6年間の配当金は 2万7,525円
2万7,525円 ÷ 14万5,000円 × 100
6年間の配当利回りは18.9%
同じ投資金額ですが、もらえる配当金の総額は積み上がり投資効率も良くなります。
配当利回りの平均は約2%。通常預金金利の20倍
配当利回りとは、投資金額に対していくら配当金をもらえたか?のお得度を数値化したものです。
株式投資の配当利回りは、プライム上場の全銘柄による加重平均で2.32%。
(日経新聞社の国内の株式指標 / 2024.9.11調べ)
数値が高いほどお得なのですが、いまいちよく分からないと思いますので、身近な銀行の預金金利と比較したいと思います。
配当利回りの詳しい説明は次ページでしますので、こちらではサラッと比較・紹介します。
ゆうちょ銀行に100万円を一年間あずけた際の預金金利です。(2024.9.11調べ)
- 定期預金(3年)で0.15%
- 通常預金で0.1%
まだ少し分かりづらいので、実際の利子にしてみましょう。
100万円を一年間 運用した場合にもらえる配当金と利子の金額です。
銀行 | 利回り | 配当金 利子 |
---|---|---|
平均の配当利回り | 2.32% | 23,200円 |
定期預金金利(3年) | 0.15% | 1,500円 |
通常預金金利 | 0.1% | 1,000円 |
株式投資の配当金は銀行の預金金利に比べて、魅力が非常に高いです。
配当金は少なくない。投資資金に比例する
ちなみに、配当金が送られてきた際に、
「なんだ・・少ないなぁ・・」
と思った方もいるかもしれませんが、それはハッキリいうと投資資金が少ないからです。
わたしも初心者のころ、そう思っていました。・・(-`ω´-;A フキフキ
これまで説明してきましたが、投資により得られる配当金の割合を示す配当利回りは、銀行にお金を預けることにより得られる預金金利より高いです。
単純に、投資資金が増えて購入株数が10倍になれば配当金は10倍に、購入株数金が1,000倍になれば配当金は1,000倍の金額になります。
ワンポイント
わたしが100株保有している ゆうちょ銀行の例だと、
- 100株購入で配当金は、年間5,000円
- 10倍の1,000株購入で配当金は、10倍の年間5万円
- 100倍の10,000株購入で配当金は、100倍の年間50万円
になるわけです。(  ̄∇ ̄)ハハハ
配当利回りが銀行の預金金利より高い銘柄を購入することで、配当金で資産をうまく増やすチャンスがあります。お金持ちの方はいいですね (  ̄∇ ̄)
雑談までに、2017年の株式保有金額が大きい著名人が、年間でもらう配当金の金額です。
- 年間配当金:約101億円 、保有時価:約1兆8千億円(孫 正義氏:ソフトバンク)
- 年間配当金:約 80億円 、保有時価: 約8千億円(柳井 正氏:ユニクロ)
- 年間配当金:約 8億円 、保有時価: 約2千億円(三木谷浩史氏:楽天)
規模が違いますね(笑)資産運用として配当金はとっても優秀です。
1株保有でも配当金はもらえる
一部の証券会社では1株から株を購入できます。
通常100株の株を1株で購入できるので購入資金が低くなります。
1株の保有でも配当金はもらえます。
配当金の楽しさを味わうには少額から始めてみるのも手だと思います。
配当金を出す企業の調べ方
投資中級者は、これまで何度か目にした「配当利回り」で配当金を出す企業を調べます。
次ページで詳しく紹介しますが、証券会社に口座開設を行うことで調べることができます。
配当金の受け取り方法は4種類
配当金の受取り方法は4種類あり、選択が可能です。
- 証券会社の取引口座で受け取る(株式数比例配分方式)
- 所有する全ての銘柄の配当金を1つの銀行口座で受け取る(登録配当金受領口座方式)
- 所有する銘柄ごとに銀行口座を指定して配当金を受け取る(個別銘柄指定方式)
- 配当金領収証と引き換えに銀行等で受け取る(配当金領収証方式)
おすすめは、証券会社の口座に入金される「株式数比例配分方式」です。
おそらく、証券会社に口座を開設したときは「株式数比例配分方式」が初期で選択されていると思います。受け取り方法を変更したい場合は、証券会社の管理画面より変更が可能です。
1.株式数比例配分方式
各証券会社で保有している株数に応じた配当金が、それぞれの証券会社の口座に入金されます。
配当金の流れ
A銘柄の配当金は1株50円の場合
配当金の受け取りは・・・(実際は税金分が引かれます)
なお、株の譲渡益や配当金が非課税となるNISA口座で配当金をもらう場合は、株式数比例配分方式を選択していないと非課税になりませんのでご注意を。
「株式数比例配分方式」を選択すると、同一の証券会社や他の証券会社の特定口座や一般口座で保有されているすべての上場株式の配当金等についても、自動的に「株式数比例配分方式」が選択されます。
2.登録配当金受領口座方式
保管振替機構(ほふり)で管理している株数の合計の配当金を、指定した金融機関にまとめて振り込んでもらいます。
配当金の流れ
A銘柄の配当金は1株50円の場合
配当金の受け取りは・・・(実際は税金分が引かれます)
- 指定した金融機関に15,000円分が振り込まれる
2009年1月の株券の電子化により、株数をまとめた配当金を指定した金融機関に振り込んでもらえるようになりました。
3.個別銘柄指定方式
発行会社に対し、指定した金融機関に配当金を振り込んでもらいます。
保有している銘柄数が多いと指定するのも大変なので、上記の登録配当金受領口座方式の方が便利です。
4.配当金領収証方式
発行会社より郵送されてきた「郵便振替支払い通知書」を郵便局や金融機関で換金します。
必要事項を記入しハンコを押し、郵便局へ持って行くと配当金額を現金で受け取れます。
配当金はどの受取方法がおすすめ?
個人的なおすすめは株式数比例配分方式ですが、迷っている方はこちらを参考にしてください。
ワンポイント
- 再投資に回したい人、NISA口座で非課税にした人
株式数比例配分方式 - 現金を手にして喜びを実感したい人
郵便局で受け取る(郵便振替支払い通知書) - 銀行口座に入金してもらいたい人
登録配当金受領口座方式(指定口座に振り込んでもらう)
ちなみにカブスルは、複利効果を狙い、配当金を再投資しているため、「株式数比例配分方式」を選んでいます。
また、配当金の受取り方法は変更可能ですので、安心してください。
なお、複数の証券会社を開設している場合、いずれかの証券会社で「株式数比例配分方式」を選択すると、他の証券会社の配当金受取方法も自動的に「株式数比例配分方式」に原則的に変更されるようです。
配当金を出していない企業は事業優先!
配当金を出さない企業は悪い企業というわけではなく、事業の成長を優先している企業になります。成長企業向けの市場である、東証マザーズ市場やジャスダック市場に上場している企業が多いです。
企業名 | 事業内容 |
---|---|
ユーグレナ(2931) | 微細藻ミドリムシを活用した機能性食品、化粧品を販売。バイオジェット燃料の研究開発に注力 |
ロコンド(3558) | 靴中心の通販サイト運営。30~40歳代女性が主要顧客 |
LINE(3938) | チャットアプリや、LINE Payのスマホ決済も |
配当金を出すと投資家に資金が還元されますが、事業資金は目減りします。
配当金を出さず事業資金を活用することにより、事業の成長を目指し株価の上昇も見込んでいます。
どちらの企業に投資するかは投資家次第です。
株式投資の魅力のひとつ「配当金」について説明させていただきました。
銀行にお金をただ預けもお金は増えません。
積極運用したい方は、配当金による資産運用も考えてみてください。
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