PCFRとは?
PCFR(株価キャッシュフロー倍率)は、あまり聞きなれない指標かもしれません。株価が1株当たりのキャッシュフロー※の何倍に当たるかを見る指標で、PERやPBRと同様に株価の割安感を測るものです。
このPCFRという指標は、PERの欠点を補う指標といえます。例えば、企業の業績がよく、設備投資を積極的におこなった企業は減価償却費※が増えます。その結果、設備投資の増加は直近の利益を押し下げることになります。
PERは前ページで紹介したとおり、『時価総額と純利益(1株あたりの利益)の関係』を示す指標ですので、設備投資の増加によって利益が減ると、本業で利益が出ている企業でもPERが上がってしまいます。このねじれを修正する指標がPCFRです。
PCFRの計算式
業種によって設備投資の額も大きく違ってきますから、PCFRは同業他社との比較に用いられます。PCFRが低いほど『株価が割安である』といえます。具体的な計算式は次のようになります。
計算式
PCFR(株価キャッシュフロー倍率)=株価÷1株あたりのキャッシュフロー
1株あたりのキャッシュフロー=営業キャッシュフロー※÷発行済み株式数
PCFRの見方ですが、上の式を見ていただくと株価を分子に、一株あたりのキャッシュフローを分母に取っています。株価が分子ですから、株価が下がれば↓、PCFRも下がります↓。また、分母である1株あたりのキャッシュフローが上がれば↑、PCFRは下がります↓。
このように株価が下がったり↓、一株あたりのキャッシュフローが上がる↑ことにより、PCFRが下がり↓、割安になります。
☆PCFRはPERを補完する指標になります。