手を汚さず豪快にかぶりつける逸品「シリコン・ハンバーガー・ホルダー」

　マクドナルドが日本に進出する以前からビックマックが大好きな筆者だがビックマックに限らずハンバーガーという食べ物は米国らしいワイルドなファストフードだ。ご存じのように牛肉のパティをバンズと呼ばれるパンにただはさんだだけのサンドイッチの仲間だ。

　ワイルドな食べ物はワイルドなまま手がベトベトになっても気にせず食べ続けるのも美味しくハッピーな時もある。しかしたっぷり入ったタルタルソースやケチャップ、マスタードソースなどがハンバーガーを持った両手に垂れ落ちてきて酷い有様になることも多い。お店にあるペーパーナプキンや紙おしぼりでは解決できない時もある。

　今回は美味しさに比例して手が汚れてしまう確率の高いハンバーガーを安心して食べられる「シリコン・ハンバーガー・ホルダー」を衝動買いしたのでご紹介したい。あくまで歴史あるイートスタイルを否定するモノではなく手を汚さずに美味しいハンバーガーを食べるためのひとつの戦略的選択肢だ。

　筆者が購入したのはブルー、レッド、グレー、オレンジの各色がパックされた4個入りのシリコン・ハンバーガー・ホルダー。家族や友達にもプレゼントしようと考えてtemuで1セット（4個）547円のモノを2セット買ってしまった。シリコン・ハンバーガー・ホルダーが8個もあるので速攻でテストを兼ねてマックデリバリーを頼んだ。

　サイドオーダーは別にして筆者は五十余年食べているが未だ飽きないビックマック、家族は懐かしいグラコロを注文。”こんな美味いモノは地球上には無い！”と人生初のビックマックをホノルルで食べて以来、大きなビックマックはだいたい箱系のパッケージ入り。その他のハンバーガーは紙系でラップされていたという記憶がある。これは今の日本も同じだろう。

　紙系は上手く開いて紙を器用に使えば手を汚さずに食べ終えることができるかもしれないが箱系の高さの高いビックマックは箱から取り出して食べるのが常道だ。しかしお店のペーパーナプキンを使ってもなかなか綺麗に包んで食べにくいのが普通だ。そんな時こそソースの垂れ落ちや具材の散乱をミニマイズできるシリコン・ハンバーガー・ホルダーの出番なのだ。

　シリコン・ハンバーガー・ホルダーは一見して”蛇腹ウォータータンク”（折り畳み式水タンク）を縦に真っ二つに割ったような”半円筒形”の外観だ。直径は約10㎝、蛇腹部分の厚みはエクスパンダブル（拡張可能）で厚みは6㎝～9㎝プラス程度まで対応できそうだ。これならグラコロからビックマック以上までなら大丈夫そうだ。

　実際にグラコロとビックマックの2つを洗剤で洗ったシリコン・ハンバーガー・ホルダーに入れて両手でホールドして食べてみた。具材やタルタルソースの垂れ落ちを気にせずハンバーガーを口いっぱい開いて食べられるのは快感だ。特に”タルタルソース多め”が好きな人には最適だ。シリコン・ハンバーガー・ホルダーがしっかりと垂れたソースを受け止めてくれる。

　加えてシリコン・ハンバーガー・ホルダーの構造上、ビックマックや倍ビックマック等のバンズが多層構造で大きなハンバーガーを手で持って食べる際は口の縦サイズとのバランスでどうしても指先で強く押さえてしまう傾向がある。当然ソースや具材が両側面や下から漏れ溢れてしまう。半円形で常時底を支えてくれるシリコン・ハンバーガー・ホルダーなら複数バンズのズレも防止してくれて安心だ。

　実際にビックマックをシリコン・ハンバーガー・ホルダーを使って完食した。素手で掴んで食べる場合やペーパーナプキンで包んで食べる場合に比べると両手が全く汚れない。食べ進んでハンバーガが少しずつ小さくなってくればハンバーガの位置を少しずつ回転させて食べ続けるだけだ。ペーパーナプキンの面倒な包み直しも不要だ。加えて紙の材質による包み直しの際に出る余計なノイズも出ない。

　グラコロとビックマックの全てを完食した後のシリコン・ハンバーガー・ホルダーの内側を見て見たら細かくカットされた具材や垂れ落ちたタルタルソースがいっぱいだった。本来なら手にくっつくかテーブルを汚すかペーパーナプキンに浸み込んでいたはずのモノが全てシリコン・ハンバーガー・ホルダーで確実に受け止められている。

　使い終わったシリコン・ハンバーガー・ホルダーは食器洗い洗剤などで綺麗に洗って乾かして次回の出番待ちだ。シリコン・ハンバーガー・ホルダーは大人以上に食べ物をこぼすことの多そうな児童や高齢者、指先が多少不自由な人にも最適だろう。

　食べると美味しいタルタルソースも手に付けば嫌なものだ。そんなことを忘れて大口を開けてハンバーガーに思い切りかぶりつけるシリコン・ハンバーガー・ホルダーは食サポートの逸品だ。

　ハンバーガ好きの筆者は出かける時には実測19gの超軽いシリコン・ハンバーガー・ホルダーを自分と友達の分の2個をビニールパウチ袋に入れてバッグに放り込んでいる。

　シリコン・ハンバーガー・ホルダーは歴史あるハンバーガーを食べる独特の流儀にこだわりがある人やそれらの蘊蓄好きには向いていないかもしれない。しかし今までありそうでなかったシリコン・ハンバーガー・ホルダーはごく普通にハンバーガー好きにとっては便利な一品となるだろう。