香港市民の海外在住英国民旅券、31日から有効と認めず=中国

香港市民の海外在住英国民旅券、31日から有効旅券と認めず=中国
 1月29日、中国は1997年の香港返還以前に生まれた香港住民が持つ「海外在住英国民(BNO)」パスポートについて、1月31日以降は有効な旅券と認定しない方針を明らかにした。写真は中国外務省の趙立堅報道官。北京で2020年9月撮影(2021年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)
[北京/ロンドン 29日 ロイター] - 中国は29日、1997年の香港返還以前に生まれた香港住民が持つ「海外在住英国民(BNO)」旅券(パスポート)について、1月31日以降は有効な旅券とは認めない方針を明らかにした。
中国外務省の趙立堅報道官が定例会見で述べた。
「英国は多くの香港市民を国内の2級市民に変えようとしている。これによりBNO旅券の本来の性質を完全に変えてしまった」と語った。
ただ、香港市民は中国本土を旅行する際、通常BNO旅券は使用しないため、今回の中国の決定は象徴的な意味合いが強い。BNO旅券保持者は引き続き、香港の旅券や身分証明証を利用できる。
中国政府が昨年6月、香港国家安全維持法(国安法)を施行したことを受け、英国は、かつて植民地だった香港の市民およそ300万人に対し、英市民権を付与する方針を表明していた。

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