ガザでジャーナリスト5人死亡、イスラエルは戦闘員標的と説明

ガザ空爆で10人死亡、メディア車両攻撃で記者死亡
 パレスチナ自治区ガザで26日未明、イスラエル軍の空爆があり、保健当局によるとジャーナリスト5人を含む少なくとも10人が死亡し10数人が負傷した。写真は消火を行う民間防衛隊員。ガザ中心部ヌセイラトのアルアウダ病院付近で撮影(2024年 ロイター/Khamis Said)
[カイロ/ガザ地区 26日 ロイター] - イスラエル軍は26日未明、パレスチナ自治区ガザ各地を空爆した。ガザ中心部ヌセイラト難民キャンプで車両が攻撃され、ガザの放送局のパレスチナ人のジャーナリスト5人が死亡した。イスラエル軍は、過激派組織「イスラム聖戦」のメンバーが乗っていたと主張した。
パレスチナの報道関係団体PJUによると、アルアウダ病院の前にあった車両が一撃され、乗っていたアルクッズ・トゥデー・チャンネル所属のジャーナリスト5人が死亡した。現場の映像では、後方ドアに赤字で「PRESS(報道)」と表示された白い車の残骸が映っていた。
アルクッズ・トゥデーは攻撃を虐殺と非難し、死亡した5人は「報道・人道の任務を遂行中に殺された」と指摘した。
一方、イスラエル軍は、空軍が「標的を絞った方法」で車両を攻撃したと述べ、過激派組織「イスラム聖戦」のメンバーが車内にいたと主張した。
イスラエル軍はその後に発表した声明に死亡した5人のジャーナリストの氏名を掲載し、「複数の関係筋の情報により、これらの人物がジャーナリストを装ったイスラム聖戦のメンバーだったと確認された」とした。
イスラム聖戦は5人の殺害を非難。ただこの5人がイスラム聖戦のメンバーだったか言及していない。
PJUによると、2023年10月に紛争が始まって以来、パレスチナ人ジャーナリストの犠牲者は190人を超えるという。26日の空爆では、パレスチナ自治区全域で、死者はジャーナリストを含め少なくとも31人に達した。
イスラエルは、ジャーナリストを標的にしていることを繰り返し否定しており、民間人への攻撃を避けるための措置を講じていると主張している。

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