燃費不正あってはならない、競争厳しくとも論外=自工会会長

[東京 19日 ロイター] - 日本自動車工業会(自工会)の西川廣人会長(日産自動車<7201.T>副会長)は19日の会見で、三菱自動車<7211.T>とスズキ<7269.T>で発覚した燃費試験データ計測方法での法令違反について「あってはならない」と述べ、厳しい燃費競争がある中でも不正がないようにすべきとの考えを示した。
西川会長は同日の自工会理事会で新会長として選任された。
現在の燃費試験は信頼の上に成り立ち、各メーカーが自ら燃費試験用データを計測して国に提出する仕組みで、西川会長は「その仕組みの根幹を揺るがす不正。決してあってはならない」と指摘。燃費競争が厳しい中でも「不正は論外」と批判、競争の中でも「不正がないようにするのがわれわれの義務だ」と語った。再発防止策については、国土交通省が仕組み見直しの検討に入っており、その結果も踏まえ、できるだけ早く改善できるように各社や自工会として対応する、とした。
また、燃費不正問題を受けて、三菱自の相川哲郎社長が自工会の副会長職を辞退したため、自工会の副会長職は当面「4人体制で進める」(西川会長)という。
一方、国内自動車の全体需要に関しては「本格的な回復にはまだ数カ月かかるのではないか」との見方を示した。
*内容を追加しました。

白木真紀 編集:内田慎一

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